黒虎神
もう少しでブックマーク登録者100人達成です、どうもシファニーです。
辛うじて高校に通っている私にとってもこの時期はある意味での一年の終わりを感じられています。こんな時期に嬉しいことが重なると、一生覚えていられる気がするんですよね。知りませんが。
第百九十二部、第六章第三十一話『黒虎神』です。どうぞ!
「む……司がいない」
司がいない。黒もいない。ソルもいない。
暗い、広い。敵、大きい。あいつ、嫌い。
「司、どこへやったの!」
怒った。かな怒った。司どっかやったの、許さない。
あいつ、笑ってる。嫌いな臭い、司殺した奴と一緒。それに、強い。
「許さない。かな、本気出す。《サモンエレメンタル・デストロイヤー》、《ウォーリアー》」
大きな強い奴と、もっと大きな硬い奴が出てきた。最近出して無かったし、やる気満々。手伝ってもらう。特訓の成果、見せる時!
「行くよ!」
「ギャアアァァァ!」
「グオオオオオォ!」
甲高い奇声と雲ぐった怒声。その二つが響くと同時、一匹と二体は、大きな敵に向けて走り出す。
一匹の子猫は、もうすでに誰かの助けなどいらないほどに力を付けていた。それは一重に、自身を救い、育ててくれた少年への恩返しのため。そんな少年を、守るため。
ある日突然見知らぬ地に連れてこられ、人の身を与えられた。急速に世界のことを理解し、言葉を覚え、感情を知った。少年と共に過ごす時間の、幸せを感じた。だから力になりたい、守りたい、助けたい。
そんな思いの増す度に、子猫は強くなっていった。
そして、最強の境地へと、たどり着いていた。
種族:獣人・下位神・黒虎神
名前:かな
レベル:79
生命力:19028/19028 攻撃力:20129 防御力:9018 魔力:18011/18011
状態:制約:隷属
スキル:魔爪Ⅹ、魔牙Ⅹ、魔拳Ⅵ、精神強化Ⅹ、高速飛翔Ⅹ、魔術・精霊Ⅹ、魔術・精神Ⅹ、魔術・闇Ⅹ、精霊化、精霊完全支配、精霊召喚、皮膚剛化Ⅹ、銀月、神速、水月華、闘気Ⅹ、自然治癒Ⅹ、魔力自動回復Ⅷ、物理攻撃耐性Ⅹ、魔法耐性Ⅹ、精神攻撃無効、状態異常耐性Ⅷ、即死無効
権利:精霊使役権、自己防衛の権利、自己回復の権利、魔術使用の権利
称号:殺戮者、神の使い
神を下し、認められたことで得た、『神の使い』と言う称号。これはもとより神に愛された種族の、さらに神から認められたものにのみ与えられる称号だ。
黒虎人、と言うのは元来神が最初に生み出した亜人、と呼ばれてきた。神聖視され、亜人界では祭られることもあったほどだ。しかし時が経ち、文化が発展するに伴って権威は薄れ、少し珍しい、なんて認識になって行った。
これは、原初の七魔獣たちですら知り得ない、ほんの小さな物語の一幕だ。
ある日、神は世界を生むことにした。新鮮さを求めた神は、作る世界の参考にするために様々な世界を見学した。そんな中、ある一人と一匹を見つけた。どこか重苦しい雰囲気を纏いながらも、能天気な笑みを浮かべる人間の少年と。その少年に強い思いを抱く黒猫。
そんな一人と一匹を目にした神は多種同士の友情や繋がりに酷く感動した。そして、自分の世界でもそんな絆を作りたいと思った。そして人と動物を繋ぐ架け橋として、亜人が生まれた。より多くの生き物を生み、楽しい世界を作ろうとした。世界を管理するための精霊を生み、その精霊を循環させるための世界樹を生んだ。
死者を管理するための悪魔や、生命の循環のために種族ごとの力量差を設けた。権利、と言う形で個体ごとの力を制御し、世界に変化を与えた。スキルやステータスで強さを管理し、より分かりやすい世界を作ろうとした。それらの情報を管理するための世界の書を作り、管理者を生んだ。
それらが暴走し、世界が崩壊するのを防ぐために七人の力ある存在を生み出した。その七人だけではよくないと、ダンジョンを生み出し、ダンジョンマスターを住まわせた。
そうして生まれた世界の基盤は、一万年以上の月日を経てなお機能し、世界の調和を守って来た。
そんな循環の起源が、まさしく黒虎神。強く、誇りある神の認めし原初の種族。太古の昔、畏怖され滅んだ、忘れられた種族。それが、黒虎神。黒歴史として世界の書からも消し去られ、今まで神自身が存在を忘れていた種族。
しかし今回、神はそれを認めた。どんな意図があっての事か、誰にも分からない。ただ、一つ言えるのは単純なこと。
彼女は人知れず、強くなっている。
「《魔爪》」
空中を駆ける彼女の両手の爪が魔力を纏う。デストロイヤーは闘気を高め、地を滑る様に進みんで邪神の懐へと入り込む。ウォーリアーはかなとデストロイヤーの攻撃を邪魔せぬよう、そして二人が攻撃を食らわぬように結界を張った。
「食らえ」
「《魔拳》」
邪神が反応し、かなを攻撃を開始するが結界に阻まれる。相手の攻撃に怯えず突き進んだかなの拳が、邪神の頭を捉える。それと同時、足元から飛び跳ねたデストロイヤーの胸元目掛けて拳を振るう。
種族:精神生命体・破壊妖
名前:デストロイヤー
レベル:48
生命力:12592/12592 攻撃力:18800 防御力:12028 魔力:9182/9182
状態:制約・忠誠
スキル:闘気Ⅹ、狂戦士化、魔拳Ⅹ、魔術・精霊Ⅹ、自然治癒Ⅹ、自動魔力回復Ⅹ、精神強化Ⅹ、物理攻撃耐性Ⅷ、魔法耐性Ⅹ、精神攻撃無効、状態異常耐性Ⅸ、思考加速Ⅷ
権利:基本的生物権、魔術使用の権利
称号:狂拳士、殺戮者
種族:精神生命体・鉄壁妖
名前:ウォーリアー
レベル:50
生命力:29810/29810 攻撃力:9018 防御力:16920 魔力:11929/11929
状態:制約・忠誠
スキル:闘気Ⅹ、魔剣Ⅹ、属性盾術Ⅹ、魔術・精霊Ⅹ、魔力障壁、自然治癒Ⅹ、魔力自動回復Ⅹ、精神攻撃無効、物理攻撃無効、魔法無効、精神攻撃耐性Ⅹ、状態異常耐性Ⅹ、即死無効、思考加Ⅹ
権利:基本的生物権、魔術使用の権利、自己防衛の権利、自己回復の権利
称号:守護者、殺戮者
二人の守護者は、繰り返し行われたかなとの特訓に寄り、精霊界最強と言えるほどの実力をけていた。特にウォーリアーなどはかなの的にされ続けたことで大抵の攻撃を無効化してしまう始末だ。
かなとデストロイヤー。二人の単純かつ強力な拳は、いとも容易く邪神を貫き、その存在を消し去った。
ここ最近花粉症が悪化したせいか鼻水が凄いしかみすぎて鼻が痛いしでうんざりです。花粉が消えたら木々は繁殖しないけど無くなってほしいと願うのは我が儘なんでしょうか。
ブックマーク登録、いいね、評価、感想等頂けると幸いです!




