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邪神教

 どうも84000pv感謝ですシファニーです!

 最近温かくなったと思ったらまた寒くなって、寒暖差が激しいですが、春分の日を超えたらあったかくなってくれるんですかね?


 第百八十六部、第六章第二十五話『邪神教』です。どうぞ!

 邪神教に関する情報は、オレアスにいた頃にリルがかなり調べ上げてくれた。

 と言ってもオレアスで得られる程度の情報ではあるが、信憑性はある。なんといっても、あのリルが実際に経験したことのある事象が記されているらしいからな。詳しいことは教えてくれなかったが、鮮明に覚えているらしい。

 信用があるかないかわからないとき、たった一部分でも正しかったら他が全部正解、なんていう考え方は安易すぎるがリルが遭遇した事件自体有名と言うわけではないらしい。だからこそ、リルは信頼できると判断したのだと。

 

 と言うわけで邪神教だが、本拠地をリセリアルのどこかに置き、邪神復活を目論んでいるらしい。その理由は目的までは分からないが、そのために過去数百年以上に渡って暗躍、虐殺を繰り返してきたはた迷惑な集団らしい。

 実際、俺もそいつらの迷惑に在った。と言うか殺された。正直言って俺自身も許せないと思える集団だ。ここいらで罰の一つでも食らわせてやるべきだと思うのだ。それに、この周辺でも厄介ごとを起こしていそうだという。まったく許せる話ではないな。


「それに……よくよく考えてみたら、こっちに来てからずっとあいつらに厄介掛けられてるんだよなぁ」


 内部魔力爆発、とか名付けたのだったか。魔物や人間、悪魔の内部に特殊な魔力を籠め、条件を満たさすと爆発する、みたいな現象。あれもよくよく考えなくても邪神教の連中の仕業だったのだろう。あいつらのせいで大変な思いをしてきたのだと思うと、本当に腹立たしいな。


「で? どうするの? 正面突破?」

「まあ、それでもいいんじゃないか? ちなみに、俺は容赦の一つもしないつもりだ。必要なら切り捨てる」

「私もその気だよ。勇者として、悪に情けをかけてはいられないからね」

「ん、あいつら敵。許さない」


 と、言うわけで。

 俺たちは邪神教本拠地へとたどり着いていた。どうやったかって? 簡単だ。先程助けた少年の家に忍び込み、少年が纏っていた魔力を覚え、かなに探してもらった。そしたらどうだ。リセリアルの首都の近くにあった神殿のような場所に辿り着いたではないか。

 

 見た感じ神聖なオーラが漂っていたので外れかと思ったが、今度は黒江の鋭い嗅覚でこの神殿の中から漏れだす悪意に感づいた。例えここが邪神教の本拠地でなかったとして、間違いなくこの中にいるのは悪党たちだということ。


「しかし、こんな分かりやすいところに本拠地って。逆に今までよく素性が明らかにならなかったよな」

「うん、私もここに来るまで感じなかったんだけど、これってかなり大きな悪意の渦の中心なんだよね。勇者なら、簡単に気づけそうなものなのに」

「ん? だってこの神殿の周り特殊な結界で覆われているし、きっとそう言う察知系のスキルとかは基本的に全部防がれているっぽいわよ。まあ、私の探索力をもってすれば大したことはないけどね」

「へー……え?」

「そうなんだね……ん?」

「あれ、ソル?」


 突然ここにいないはずの声が説明を始めたのだが、自然体すぎて気付くのがかなり遅れた。かながそう言ったタイミングで声のした方を振り向けば、そこには金髪和装の狐耳、ソルが立っていた。


「な、何でお前ここに!?」

「なんでって、面白そうなことやってると思ったからね。ついて来たのよ」

「ま、まったく気付かなかった……」

「ん、かなも」


 まさかのこいつのストーカー力であった。いや、マジで気付かなかった。リーゲンを出てからかれこれ一時間近く移動してきたのだが、誰の気配も察知することは出来ないでいたのだ。


「それにしてもかなちゃんは凄いわね。まさか純粋な嗅覚でこんなところを突き止めるなんて。私も結界の内側に入る前まで、この建物の気配すら感じなかったわよ」

「ん、鼻は利く」

「うん、それで済ませられるレベルじゃないと思うの」


 と言うわけなのだが……ソルを巻き込んでしまってよかったのだろうか。


「ちなみに、これからお前のことを邪神呼ばわりしている奴らを壊滅させようとしているんだが、どうする? 手伝ってくれるか?」

「え? もちろんよ。と言うより、そんな面白いことを秘密にしようとしていたあなたに怒りを覚えているくらいよ」

「笑顔で拳握るな」


 怖いから。


「さて、じゃあさっそく行くとしますか。結界超えた時点で見つかってたら、面倒だけど、問題はないだろ」

「そうだね。それじゃあ、しゅっぱーつ!」


 と言うわけで俺たちは神殿近くの茂みから飛び出して襲撃を開始した。


 ここまでかなり勢い任せでやって来たが、正直言って俺たちくらい力を手に入れるとまどろっこしいことをするメリットがない。

 

 高さが三十メートルを超え、その敷地面積は東京ドームに匹敵するくらい、いや、行ったことないけど。まあ、んなわけで凄く大きいのだ。こんな無駄に広いところをこそこそしながら何かしようとするより、正面突破して責任者を引きずり出すほうが効率的である。


 と言うか俺たちの中で唯一と言っていい知論派であるリルを置いてきたせいで計画的な行動と言うものをどうとればいいのか分からない、と言うのもあるんだが。


「襲撃だああああ!!!」

「陽狐、陽弧が攻めてきたぞおおおお!!」

「なんでここがばれたんだ!?」


 さて、仕返しスタートと行きますか。

 物語のテンポ急上昇でお届けしましたここしばらくのお話ですが、ここからが少しじっくり長くなる予定です。期待してお待ちください。


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