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策略

 総合pv56000突破! どうも皆さんシファニーです。ここ最近の投稿は遅いだけでなく質が悪いのでとても申し訳ありません。

 第百五十五部、第五章第十六話『策略』です。どうぞ!

 リルによって召喚された無数の狼。それが黒狼だったり銀狼だったりはするが、やることと言えばみな同じ。巨神に対する突撃だけである。起死回生はしんさん曰く直接攻撃にしか適用がないららしい。そのくせ配下に効果を付与することはできるんだから不思議なものだが、こればかりは俺がイレギュラーなだけだろう。スキルをリルと共有でき、そしてリルが配下を召喚し、その配下に自身の能力の一部を付与する力を持っているからこそできる技だ。他者がそう簡単にまねできるようなものではない。


(さて、それでは始めよう。弱者が強者に勝つために、弱者が勝者になる戦いを)

「それじゃあタイムアタック、スタートだ」


 司は分割思考を発動し、魔法の詠唱を始める。リルは曇った中、影に覆われた場所で影分身を発動した。影狼の分身体が他の狼たちを統率するように駆け出し巨神の足元を走り回る。鬱陶しそうに足を踏み下ろしたり魔力を放ったりするも躱され、たとえ当たったとしてもリルがすぐさま召喚しなおす。そうやって時間を稼いだ間に、司が魔法を発動する。


「《マルチアイスショット》」


 魔術・氷Ⅳ。魔術・氷における最多の弾幕を放つ技。こぶし大の氷塊を放つ魔法だ。

 司の言葉に従って魔法陣が宙に現れる。先ほど現れた魔法陣よりも数は少ないが、それでも司の背後を覆うほどには多い。そして現れた水色の魔法陣から無数の氷塊が放たれた。一直線に巨神へと向かって行った氷塊は巨神が狼たちに気を引かれていたことによって全身を打ち付けるように降り注ぐ。

 巨神の肌にあった氷はダメージこそ与えられていない。しかし、それでも攻撃をした。それだけで、俺たちは勝ちへと近づいている。当たった氷は、千を超えた。


 そして氷を当てられた巨神がこちらに振り向いた時、狼たちが一斉に足に噛みついた。巨神は急いで足元から魔力を放ち、狼たちを振り払う。しかしリルはすぐに狼たちを再度召喚し、また巨神を撹乱し始める。


(これをとりあえず繰り返せばいいのだな?)

「ああ、こうしていればいつかはあいつを殺せる。確率がどれくらいなのかわからない。だが、いつかは倒せる。お前を倒したように」

(っふ。つまり我は何万、何億分の一の確率を引いて負けたわけか。笑えないな)

「別にいいじゃないか。今がつまらないわけじゃないだろ?」

(だな。では、続きと行こう)


 リルのいやらしい笑みが頭に浮かんだ。こいつ、よっぽど憎んでるんだな……。まあ確かに俺がリルを倒したのはすごい確率だったんだけれども。まあゲームで運負けしたら怒りたくもなるからわからなくもないから。


 しかし、もちろん俺たちの小細工が何度も通じるわけはない。巨神は魔力を放ち、狼たちに牽制をする。狼たちはリルの分身体の統率から離ればらばらになる。放たれた魔力で粉砕された狼もあり、巨神の足踏みに踏みつぶされた狼もあり。戦況が崩れたようにも見えたが、また違う方角から炎の球が飛んでくる。


 巨神の肩でそれは弾け、巨神の体は大きくぐらついた。


「司、本当に大丈夫なんでしょうね。一応援護はしておくわよ」


 巨神の頭のその上からでもよく通る声。それはソルによるもの。遥か上空にいるソルの姿は豆粒のように小さく見えるが、なぜか声は聞こえてくる。なんて声帯してるんだあいつは。


「ありがとよー!」


 一応叫び返しておく。聞こえているのかはわからないが、まあ自己満足ということにしておこう。一応ほかの魔法も飛んできており、リリアやネル、かなも援護してきてくれていることがわかる。巨神は何人にも囲まれており、魔法を別々の咆哮から撃たれていて、さらには足元にはオオカミが纏わりついている。俺とリルも要所要所で魔法を放ち攻撃回数を稼ぐ。ちまちまと攻撃を続けているだけでつまらないように思えるが、確実に勝つためだ。仕方がないだろう。


「よし、このまま続けるぞ!」

(このような小賢しい策略と運だけで倒される気持ち、神であろうと全力で味合わせてやろう。我はそのための力をすでに持っているのだからな!)

「……お前、本当に屈辱だったんだな……」


 リルが思っていた以上に俺のことを恨んでいるようで怖いが、その怒りの矛先が俺のほうに向いていないだけましだろう。まあ、リルはやる気だし、他のみんなも協力的だからいいとしよう。


 しかし、リルの気持ちもわからんでもない。弱者が強者に勝つために色々策を弄して挑み勝ったとき、凄い嬉しいのは共感できるからな。さて、そろそろ俺も気分が乗って来たな。


「さあて、神だろうが何だろうがスキル便りの戦法で倒せるってことを、そんなスキルを与えた神そのもの見見せつけてやる!」


 俺は高らかに手を掲げた。

 話の構成を練るのが、難しくなってきています。行き当たりばったりで

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