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4話 vs???

4話 vs


「まずは君と戦うのか、そういえば君魔法使いだけど剣も使うのかい?」


「さっきの試合観られてたのか」


「そりゃあもちろん、今回の勝負の中じゃ一番熱かったんじゃないか?あの中位魔法を扱える少女に勝ったんだから」


「いや、まあ、魔力切れだからな」


「それでもあれを防ぎ切ったのは賞賛に値するよ」


「どうもありがとう、でさっきの答えだけど、俺の偉人はあまり戦闘系じゃなくてなサポート系なんだよ、だから魔法、そして剣どっちも使えるんだ」


苦笑いしながらそう答える


「そうか、ではこちらから行く」


そう言うと目にも止まらぬ速さで、《未来視》を使ったとしてもありえないくらいの速さでこちらに向かって走り、剣を振り下ろしてくる、それをギリギリ紙一重のところで剣で防ぐとさらに横、上、下からも剣が振るわれる。


「くっ…」


すごく早いし一撃一撃が重い


「どうかな僕の《高速剣》は」


ニコッと嫌味な顔で笑うとさらに剣を振るう


彼の連撃はこちらに一切攻撃のすきを与えさえしないでいる、このままじゃ埒があかない、心の中でそう呟きつつも相手の剣は留まることをしないかのようにどんどん迫ってくる、そして剣をあと一手で弾かれそうになったところで


「さて、そろそろ終わりにしますか?」


1度手を止め、遠ざかるように背を向けて歩く


「なぜ、トドメを刺さなかったんだ?」


「本気を出してやった方が楽しいでしょ?」


とどめを刺すように言ってこちらを向く


「あれだけの戦いの後に、ここまで耐えたんだ、最後は僕の現状最強の技で君を屠ってあげよう」


「そりゃ、どうも、でもそんな情けを敵にかけていいのか?自分の偉人がバレるんだぞ?」


「どちらにせよばれるんだ、だったら君に最高をぶつけたいじゃないか」


「その笑みがもう腹黒いけどな」


「そうかい、では受け止めてくれ」


騎士としての矜持なのかそんなことを言い出し、スキルを使い始める


「《獅子心王》…」


一瞬剣が揺れたかと思うとすでにアルデラミンは後ろにおり、それに気づいた瞬間に気絶してしまった。



-10分後-学園室-


「これにて全ての新入生の戦闘が終わりました。」


司会のような人間がそういうと3人の人が話し始める


「今年の生徒も粒ぞろいやなぁ」


「私も欲しい生徒ができてしまいました」


「俺はあの『獅子心王』(ライオンハート)が気になるな」


「おやおやここでそんな生徒の名前まで出してええんか?」


「いいですよ、どうせ彼はうちに入るでしょうし、しかもあなた方が狙ってるのは他の子でしょう?見てればわかりますよ」


どこから見ても好青年の彼は皮肉ったように女性二人にそう言う


「そやなぁ、どうせお二人さんにはばれてんのやろ?」


「ええ、もちろん分かりますよ?誰がどの生徒が欲しいかなんて一目瞭然ですよ、だって能力がバラバラですからね、では私はこれで失礼しますね、試合は終わりましたし、見たいものは見れましたし」


その女性はニコッと笑うとそう言って出ていった


「では僕もこれで失礼しますね」


そうして1人になった学園室では


「今年は特徴バラバラでよかったなぁ、去年みたいに学園破壊せんでええ」



-3時間後(午後5時)-病院(18階)-


「んっ…ふぁぁ…」


目を擦るとそこは明らかに自分の部屋ではなかったが、今日一日のことを覚えていたので、どこか確認しようとしていたところで横から声をかけられた。


「あら、起きましたか?夏目春夜君であってますよね?」


そこには透明感のある金髪に、髪と同じ色をした瞳を持つ、整った顔立ちの年上らしき女性がおり、思わず自分でさえ見惚れてしまうようだった


「えっとあなたは?」


「私は今年の監査委員長を努めさせて頂いている白雪 華です」


「あっ…えっ…すみません」


飛び起きて、挨拶しようとする、なぜならこの学園都市の三権の長はとても強い権限を持ちなおかつ学園最強の名を欲しいままにしているからである。


「あ、起きたばかりなのですから、そんな急かなくても平気ですよ」


「わかりました、それで何故このような場所へわざわざ起こしになったのですか?」


「学園都市の三権に入る方法はご存じですか?」


「よく存じ上げませんが」


「指名です、まあドラフトと言えばわかりやすいですね」


「ですが、生徒の自由も尊重されており入りたくなければ入らなくてよいのですが、ほとんどドラフトで決まってしまいます、それであなたを第一指名にしたいのですがよろしいですか?」


「えっ…と、俺なんかが第1でいいのですか?」


内心驚きつつもなんとかして声を出す


「おそらく生徒会長は『獅子心王』のアルデラミン、治安部長は『剣豪』橘 葉月を獲得するものと思われます、しかし監査委員としては貴方の能力が欲しいのです、貴方の二つ名は未だについていませんが、あなたの偉人は『ラプラスの悪魔』で知られるピエール=シモン・ラプラスですよね、であるならば監査委員会があなたを欲しがらないわけはないんですよ?」


監査委員長の話のおかげでほとんど内容は理解出来た


「であるならば是非とも監査委員会に入りたいです」


「そう言っていただけると思いましたよ、こちらこそありがとうございます」


「ちなみに監査委員長ってどの偉人を持っているのですか?」


おそらくこれはオープンになっているだろうと思い恐る恐る聞く


「私の偉人はまだ内緒ですよ」


「わかりました、そういえばもう立てるので平気ですよ」


安心させるように笑う


「そういえば伝え忘れていました、あなたの住む家はS3ですよ、あっ安心してください学年順位は3位ですが、学年のS級のメンバーは全員同じ内装なので、では立てるようなので私はこの辺で、鍵はこれです」


鍵を手渡しされる


「ありがとうございます」


「いえいえ、ではまたドラフトで呼びますのでその時はよろしくお願いしますね」


そう言ってニコッと笑い、出ていくためにドアに手をかけようとする


「あっ、忘れてました…これ」


そう言って生徒手帳のような裏に学園都市の紋章が刻まれたスマホのような薄い板を渡された


「生徒手帳ですか…?」


「そうですよ、それがないと身分証明出来ないので」


そう言ってそそくさと監査委員長は部屋から出ていった


「これ…身分証と同じってことは相当大事なんじゃ…」


委員長が忘れていた場合を考えるとゾッとした


その数分後には立ち上がり


「ふぅ…結局3位か…悔しいな…けどいつでも追い越せるし頑張るかー」


伸びをしながらそんなことを言って、自分も病室を出て、自分の部屋に向かう。


学園都市は丸い円になっており、中心には学園、北側には商業施設、南側には寮(ただしランクによって部屋が違う)、西側には娯楽施設、東側にはいつでも戦えるようにと戦闘場や、訓練場などが複数設置されている。



-そしてこの学園都市には生徒のみしかいない。-


-春夜が自分の部屋へ向かう中、監査委員長は-


「はぁ…春夜君ですか、なんでしょうこの気持ちは、先程彼の手に触れた時ドキッとしてしまったような気が?気の所為ですかね?でも他の殿方に触れた時にはそんなことには…?」


はてなを浮かべているのであった

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