白い空間でのはなし
ふたつの話を合わせているのでおかしいかもしれません。
ん?ここはどこだ?
俺は、すべてが真っ白な部屋にいた。
体を起こそうとしたが力が入らず仕方がないので辺りを見渡してみると隣に爺さんがいた。
「ここはどこでしょうか。」
「ここは、神の部屋とでもいっておこうかの。」
「神の部屋?」
「そうじゃ。ここは神しか入れない部屋なんじゃが、空間が揺らいだのできたらお前さんがおったのじゃ。」
えぇ? どういうことだ?? 神の部屋? てことはこの爺さんは神様か?
「ほっほっほ。そうじゃ、わしが神じゃよ。山口 海斗くん。」
神様っているんだ...。ん?
俺は声に出したか?それに自分の名前を教えてないぞ!?
「心を読んだだけじゃ。それに名前は記憶をちょっと見させてもらったのと、お主はこの部屋に来てから声を出しておらんぞ。きちんと体を見てみい。」
そう言われ俺は自分の体を見たら
「な、な、なんだこれ!!」
「ほっほ、やっと気づきおったか。今お前さんは精神体になっておるから動けんのだ。」
そう俺は神様が言うとおり、人の形はしてはいるが光っていたのだ!
「どういうことだ! 爺さん!」
「爺さんって...。まぁよいか。はっきり言おうか。 お主は死んだんじゃ。」
「 そうか...。俺は死んだのか。 どうやって死んだんだ?記憶が無いんだけど。あとここに来れた訳は。」
「ほぉ、思いの外落ち着いておるの。しかし光っている方に驚いて、死んだほうは冷静になるとは。」
そう言われ自分でもなぜか落ち着いていることに気づいた
「ふむ。そうじゃな、よっこいしょ。さてこれが見えるかの。」
そういいながら、何もなかったはずの場所からテレビがでてきた。
「これは、まぁ神の力じゃ。さて画面をみればわかるがお前さんは事故に遭って死んでしまった。
そこから本当は輪廻のところへ行くはずなんじゃが、たまぁに居るんじゃよ。別の世界の輪に入り込む輩が。まぁお主はもっと珍しいがな。」
「珍しいって、ここにいることか?」
うむ。ここにこれるということは神の力に触れたことがあるということじゃが、まぁそのうち調べようか。
さて、お主には儂の世界「アースヴェルド」で生まれ変わってもらおうか。
「爺さんの世界に転生ってことか!」
あぁ、そうじゃ。しかし良いのか?地球に戻れなくなるのじゃが?
「 いいさ。大学入ってから親は死んじゃったし、友人とかも出来なかったしな...。でも先輩には謝っておきたかったな。喧嘩別れになっちゃったから。俺がいた記憶って消せないかな。」
俺は日本にいた頃を思い出しながら聞いてみると、
「ふむ、記憶は消せぬがそうじゃのぅ。お主がよければじゃが、夢と言う形でなら会わせれるかもしれんがどうする?まぁ、今すぐとはいかぬし裏技みたいなことじゃが。」
「そんなことできるのなら頼むよ。でも裏技ってなんなんだ?」
「いや、お主の魂が地球で神の力に触れているのと、儂の力を長く受けているので神に近くなっているのじゃ。」
「へ。それやばくないの?」
「大丈夫じゃ、大丈夫。まぁ神に近いと言っても魂がというだけじゃから、普通の者より怪我に強いとか病気に成りにくいとかぐらいかな。それに神は儂以外にもおるし、あっちにも何人かおるから問題はないぞい。
さて、あまり長くいるのもだし、お主の体を作らねばの。」
「ふーむ、赤ん坊になるのよりある程度の年齢のほうがよいじゃろう。」
少し笑いながら聞いてくるのも気になったが、神に近い魂といわれたことが衝撃でしかなかった。
「いや、まぁそうですけどさっきの衝撃が大きくて...。」
「気にしなくても大丈夫じゃから。それでじゃ、今の年齢がよいか五歳くらいのしょた?がよいか、別に性別を変えておなごでもよいがどうする。 」
なぜかスマホの画面を見ながら聞いてきた。
「 何見ながらすごいこと聞いてるんですか!」
「これはスマホじゃが楽でのぅ。わざわざ迎えにいかんでも連絡がつくようになったからなぁ。
それにこれはお主の世界にあるラノベ?にあることじゃぞ。やはり日本という国はすごいの。」
「 はぁ。そうですか...、さすがに性別変わるとか五歳とかはきついですしね。異世界の成人年齢はどのくらいですか?」
一気に疲れたような感覚で問いかけると
「ふむ。まちまちじゃな。中央にある国では15歳から成人じゃが....、まあ12から15歳の間かの。」
「 そうですか.....それじゃあ15歳でお願いします。そういえば、俺は異世界アースヴェルドのどこにおかれるんですか?」
「ふぅむ。一応ここの森の近くにするつもりじゃ。この国は農業が盛んでな、西の国からも遠く人の戦争に巻き込まれないはずじゃ。魔物はわからぬが。」
地図を出し、地図の右側の森の方を指を指しながら言った。
西の国って戦争があるのか。というか今初めて魔物とか言ったと思うんだけど。
「ありゃ、いっておらんかったかの。地球でいうところのファンタジーかの。儂がいうのもなんじゃがゲームみたいな感じじゃ。
レベルがあり魔物もいるし、スキルや魔法もあるからの。
そういえばこの森にあやつがおったはずじゃ。お主がいったら儂の使い魔を寄越すのでな、あやつに聞くといい。」
「神様にも使い魔がいるのか。じゃ、スキルとか魔法ってどうやっておぼえればいいんだ?」
「それは鍛練や魔法は勉強が必要なんじゃが...そうじゃ!お主にメニューをやろう 。」
「は?メニューってゲームみたいなのか?」
「あぁ、そうじゃ。ギルドで使っている遺物とは違い儂の与えるメニューは特別でな、レベルが上がるごとにポイントをやろう!スキルの覚えるのも忘れるのも自由じゃ!
ステータスも見えるようにするからな。」
「 いやありがたいけど、何でそこまでしてくれるんだ?」
疑問に思いながら聞いてみると、
「面白そうだからというのがひとつじゃが、ある意味儂の兼属でもあるしな。
儂が肉体を作り、儂の作った世界で生きてもらうからこのくらいはな。
さてそろそろ送るがよいか?」
「そうか、ありがとうなじいさん。」
「いやいや、いいんじゃよ。
よいしょっと、ここに入ればアースヴェルドに行ける。入るときに体に魂が定着するから動かしにくいことはないとおもうのでな。」
そういい、目の前にエレベーターのような扉を出すと手に持っていたスマホを操作して扉を開けた。
「じゃあな!行ってくるよ!」
「うむ!では、いい異世界生活を。」
そう言って、俺は神様に見送られながら扉のなかに飛び込んだ。
「あ、そうそう。日本で学んだことややったこともスキルとしておくからな。成長すれば儂と話せたりもするしな。
それと体を鍛えればステータスも少しずつだがあげられるぞ。」
そういうの早く言ってくれませんかね!
お読みいただきありがとうございました。