現世のはなし
この作品はアルファポリスで話数が増えたら、まとめて投稿します。
夕暮れのオフィスに俺はいた。
「よっしゃー、やっと終わったー!」
俺の名は山口 海斗 27歳のサラリーマンなんだ。
大学を出てから入ったこの会社が少しばかりブラックぎみで、今6ヶ月分の発注データやらを終わらせたところだ。
「まったく、人使い荒すぎだろ、1週間以内にパソコンにいれろとか。」
俺は、グーっと伸びをした。
「あぁー、疲れた。」
また面倒事押し付けられる前に帰るか。
「さてと、お疲れさまで「海斗さん、営業から内線でお電話でーす。」した...。」
チッ、久しぶりに定時であがれると思ったのに。
ガチャ
「はい、山口です。」
「すいません、事務の荒木です。営業先でですね、ミスというかトラブルがありまして少しもめているようなんですよ。ですので人を寄越してくれないかと来ています。」
「どこの会社で、何のトラブルですか。」
「えぇっと、○○さんと××工業とここで発注トラブルです。担当は太田さんですね。」
またあいつの担当箇所か。ったく、課長に内に回すか二人でいかせるようにいったんだけどな
「わかった、今いくから、1時間以内に着くって行っといて。」
「分かりました。先方に伝えておきます。」
ガチャ ツー ツー
「はぁ、また残業か...。」
もう帰る準備出来てたんだかな、このままいくか
───────────
はあ、やっと終わったか。ていうか今って?
うわっ0時過ぎてんじゃん! 営業先からもっかい会社に戻ってだし
「今日と明日休んでいいって課長が言ってたしやっと帰れるな。」
独り言を言いつつ帰る準備を済ますと、駅に向かって歩き始めた。
はぁ、この会社入るの失敗だったなぁ。何で営業のミスが回って俺に来るんだ!そりゃ一昨年はいたけど、そこから他の全部の部署に異動させられてやっと固定されたと思ったら何で他の新人の世話とかまとめて俺に来るんだ!そこの部で何とかしろよ!
と、心のなかで文句をいっていると駅についた。
「さて駅についたけど、もう終電行ってるからな、タクシー呼んで帰るか。」
呼んだタクシーに乗り込むと「○○まで」と言い走り出した。
ふぁぁっ、さすがに眠いなぁ。しかし、残業続きだったけど久しぶりの続けての休みだもんな。そうだな、もう少し長く休みとって旅行にいきたいな「キィーーーーーー、ドン!!」
ガン!!
グッ⁉ 何だ?!
俺は、ガラスに強く頭をぶつけ意識が薄れていった...
「全国のニュースです。今日未明○○市の交差点で大型トラックとタクシーがぶつかる交通事故がありました。タクシーに乗っていた運転手の50代男性と後部座席に乗っていた20代男性が死亡、大型トラックを運転していた60代男性が骨を折るなど怪我を負いました。警察は大型トラックを運転していた60代男性から事情を聞くなど......
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