お話の8
かなり原作と性格違います〜。
ご注意!
ふらふらと長い階段を登る少女…。しかし、その目は虚ろで焦点が合っていない…。
そして…遂に力尽き…その場に倒れ込んだ…………………………
「もし?どうなさいましたか?あっ、あなたはっ!?」
どの位時間が立ったのだろうか…?
「こ…此処は…?」
キョロキョロと周りを見渡す。
「アタシは……」
状況の把握と整理を行おうとした所に誰かが近付いてくる気配を感じた。
コンコン…コンコン…
「ミコトさん、もうお目覚めですか?」
「あ…、う…ん…。」
そう答えると、[失礼します。]と襖が開き、
「具合はどうですか?ミコトさん。」
と、妖夢が水を持ってきてくれた。
どうやら、閻魔のお説教からようやく解放された放心状態のミコトは、知らず知らずの内に冥界の方へ歩いて行ってしまったらしく、其処で倒れていた所を妖夢に助けてもらったのだった。
「此処まで貴女を運んで来るのは大変だったのよぉ〜。」
「いや〜。有り難う。助かったよ〜。幽々子ぉ〜。」
「もうっ。何言ってるんですかっ、幽々子様っ!ミコトさんを運んだのはワタシじゃないですか!幽々子様は見てただけじゃないですかっ!」
「そうなのか?幽々子?」
「あらあら〜。確かに運び込まれた時は見てるだけだったけどぉ…。」
「ほらぁっ。」
「でもでも、その後は見てるだけじゃなかったわよ〜♪」
「どう言う事ですか、幽々子様?」
「言葉の通りよぉ〜♪寝てるミコトにチューしたり〜、ちょっと揉んだりしただけよぉ〜♪」
「ぅおいっ!!!」
「幽々子様っ!!!!寝込みを襲っちゃダメだってあれ程…!!」
「え〜♪だってぇ〜♪無防備で寝てるんですものぉ〜〜♪つい、ね♪」
「『つい、ね♪』じゃなぁ〜い!」
「そうですよっ!幽々子様っ!ワタシだって我慢したのにっ。」
「そーそー、妖夢だって我慢、って…おいっ!!!」
「ズルいですっ!幽々子様ばっかりっ!大体、ミコトさんもミコトさんですっ!こっちの方には遊びに来てくれないし、居場所が判らないから連絡付かないし…。」
「あぅ…」
「あらあら、妖夢を泣かせるなんて貴女も罪な娘ねぇ〜♪でもね安心しなさい、妖夢♪」
「幽々子様…。」
「何故なら、ミコトの身柄は今、此処に在るのよ?そしてミコトは助けて貰ったのにサッサとサヨウナラ出来るような性格じゃないわ。更に今の妖夢を見たら尚更ね。」
「…つまりは…?」
「詰まりは、少なくとも2〜3日は此処に居るって事よ。ねっ?ミコト♪」
「むぅ…。仕方ないかぁ…。助けても貰ったし…。分かった。暫く居るよ。」
そう言った途端、妖夢の顔がパァッと明るくなり、
「じゃっ、じゃあ今日の夕餉は沢山用意しますねっ♪ミコトさんにはガンバって貰いますからっ♪」
「まぁ、わたしの妖夢にぃ〜。ちょっと嫉妬しちゃうわ〜♪」
「…ぉ…お手柔らかに…」
「「ええ、其れムリ♪♪♪♪」」
アタシ…生きて此処から出られるかな…
背筋にイヤな汗が流れた、そんな初夏の1コマ…
幽「ミコトぉ♪」ハァハァ…
妖「ミコトさぁん♪」ハァハァ…
ミ「も…もう…勘弁…して…」
幽・妖「「まだまだぁ♪♪」」