これがわたしたちの反乱
決めた。
わたしたちは全世界に対して反抗を開始します。
災害が国を襲う。
あれから3日がたった。
なので、銀がルカの心臓を作れるようにはなったのだけど。
「嫌。」
…こう言う事になっているのです。
いや、なんで拒否するのだと混乱するわたしを置いて話が進む。
「お前な、どうしてなのだ。」
銀の白い髪がうなだれている。
理解なんてしたくないです。
なんだか解りそうな自分が居てて、自分を殴りたいと思う。
「だって、…この方がいいから。」
あのその短い沈黙はなんですか。
何を考えたのですか。
「その時計の魔力が無くなれば、死ぬのだぞ。」
耳を塞いで聞こえないと言う仕草をする。
死が近い仕事ばかりしていたのだから感覚がずれているのだろう。
この3日間は凄く濃いかった。
わたしが人殺しである事を伝えて、そんな事とルカは笑って居てて。
魚を鷲掴みをしたりとかサバイバルもどきをしていた。
楽しいと言えた3日間だった。
だから、ルカは生に執着しているようでしていない。
「?。でも、エルデナと繋がっていると思うんですけど。」
死にたくない、生きたいけど何?。
生きたいと断言しない。
わたしと同じだ。
「使い魔契約か?。いや、形式が違うな。」
銀、何を考えているの?。
何をしているの?。
「どちらにしろ、ラインがあるし。今のところは現状維持でいいな。」
「うん。」
わたしの傍にルカが来る。
ムギュと抱き付いて、どうしようもない。
時計の音が響く。
抵抗なんて出来ない。
ルカの顔には笑顔が張り付いていた。
「で、どうするのだ。早くしないと『世界』から弾かれるぞ。」
え?。
「言えばだ、ここからルカたちからさよならだと言っている。」
つ。
嫌だ。
今更は無理だ。
そんな結末は嫌だ。
「じゃあ、世界との繋がりを切ればいいの?。」
切れば、ルカたちを連れて行けるかもしれない。
そうすればルカが外を見れる。
色んな風景を見せれるのでは、とわたしは思った。
銀の顔色が変わる。
「可能だが…、正気か。」
何かが切れた。
何かが切れた音がする。
思い出せない。
まるで記憶に霧かかったような気がする。
「まぁ、其処は聞かな「いいよ。」だって。」
「俺も行く。」
さらーと話が続く。
溜息が銀からした。
そうだ。
わたしはなんでもしないといけない。
「ねぇ、銀。ちょっと復讐をしに行ってもいい?。」
更なる溜息を聞こえたのは言うまでもない事実である。
災害が国を襲うのは当然である。
少女の逆鱗に触れに触れたのだから当たり前だ。
「誰か、一番のお偉いさんを知っている?。」
「国王陛下かな。顔とかも覚えているけど、どうすんの。」
わたしは笑った。
国を壊そうか、そして災害を起こそうか。
この国王は笑っていた。
この日までの栄光は我々の物である。
そして、あのポンコツ共は不良品だ。
はやく見つけろ。
「パパ~。」
可愛い娘に息子たち。
この国は安泰そのものだ。
「こんにちわ。国王陛下。」
「なんで、こんな所に廃番がいるんだ!!。」
娘たちが居る。
なぜ、こいつが居るんだ。
近衛兵はどこにいるだ、はやく殺せ!。
「幾ら待っても来ませんよ。」
後ろから声がした。
「なっ、なぜだ!。」
白い少女だ。
にっこりとしていて、天使にも見えなくはない。
だがどうしてココにいるのだ。
なぜ、我が城に居るんだ。
「お子さん、可愛いですね。でも」
天使に見えた。
よく考えてみろ。
どちらも、空の使いだ。
死の使いだ。
「復讐されるなんて考えませんですよね。」
娘たちの方を見る。
血みどろだ。
「やっ。」
「なぜだ。貴様等、異能者め!?。」
なぜか、身体に火がともる。
なぜだ、なぜだ、なぜなのだ。
「これも、復讐ですよ。これから国崩しに掛かります。せめての墓標です。」
わたしの我が儘を開始します。
心に墓標を建てます。
わたしの覚悟です。
「始めようか。」
歴史はここに国が合った事を辛うじて証明している。
災害が国を飲み込んだと記されている。
しかし、それを証明する文献はなかった。
学者の間では自然発生や異能者が発生した異常気象だと論議が広がっている。
その事実は解るはずもない。
「行こう。みんな。」
彼女の旅は始まった。
その火は赤く、白く夜道を照らす炎の如くである。
国が消えた。
少女は覚悟を背負い、進む。
愚者の歩みに等しい旅路である。