今日の世界は平和です。
外道とはなんですか。
わたしは外道と書いて我道と読みます。
または、自己中心とも読むと思います。
わたしらしいな、と思うのです。
貯まる、貯まる。
懐が暖かい。
「ここまですれば、いいでしょう。」
どこかのマフィアからお金を盗んだ、わたしたち。
ルカが盗んだけどね。
でも、すごい。
その気になれば、透視?遠視?ができるらしい。
遠隔操作とか出来るし、その気になれば金庫を破壊して持ってくる。
「そうね。」
悪いやつから盗むのだから、良心に痛まない。
我が儘を通すわたしたちはいつかは罰に罪に溺れるのでしょうか?。
それでも、いきたい。
何処までも行きたい。
生きたい。
それがわたしだ。
「探しに行こうか。」
文字などは読めるように魔法をかけたらしく、スラスラ読める。
価値観などはきちんと紙に書いてある。
…、過保護だ。
助かるのは言うまでも無い。
「まずは…何処?。」
「そうなんだよねー。」
まずは、どうすればだ。
町の中にあるように感じるのだけど。
「感で行こうか。うん。」
手がかりがない。
探すにはそれが一番。
直感で行こう。
この町の中にあるような気がするんだ。
銀の時計は確かに町の中に居る。
時計は青年を見ていた。
こう、顔をちょっと出して覗き見的な感じに見ていた。
手が細いのう。
うむ、これは綺麗に属す人間だな。
付喪神である時計には余計と言えるかもしれない感情だがそれでも『神』が着く。
従って退屈はしたくないのだ。
長時間何十年と退屈をして死に掛けた身なのだから、その辺の気遣いなのかもしれない。
問題は青年だ。
彼は絶賛付喪神の銀時計、銀が見えている。
付喪神は気付いては居ないが。
子供か。
ここは遊戯をする場ではないのになぜ居るんだ。
手元には銀時計があり、手入れをしている。
壊れそうな部品は手作業で修復をされている。
鍛冶場のような機能のある住宅みたいで。
彼自身も錬金術師だ。
いざとなれば、造れるが真剣なときはやはり鍛冶を利用している。
まぁ、後すこしでこの時計の修復が終わる。
次は銃を造るか。
部品から造ってあとは手作業で組み立てすればいい。
いつもの事だ。
のんびりとした世界。
この部屋、この家が彼の世界だ。
小さな変化は銀時計。
小さな変化が子供が居る事。
そして、世界の大きな変化は災害を持つ少女の一行が居る事だ。
世界は誰もが主人公であり誰もが端役である。
「今日も晴れか、珍しい。」
少女のせいだとも言えるこの現象はなにを意味するのかは今だ解るはずも無い。
気紛れにやってくる天災そのものだから。
彼は、そんな小さくて大きい変化をそんな物と捉えて、次の作業に移る。
世界は意思を持って弾圧を駆けようと少女を襲うのは言うまでも無い。
嵐の前の静けさに近いものがあった。
回る廻る周る、少女に現実が近く来る。
それでも、抗うのか流されるのかは解るはずもないのに。