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となりの宮川さんは人気Vtuberになりたい  作者: usi
宮川さんとのたわいもない日常
25/29

宮川さんの初めてのコラボ配信

突然だが、今日は宮川さんの初めてのコラボ配信だ。


 コラボ相手はまさかの僕。


 というよりも僕はVtuberでもなく、立ち絵すらないので声だけでのコラボだ。


 これをコラボといっていいのか?


 そう思っていると宮川さんから通話がかかってきた。


 「こんばんは」


 「こんばんは、宮川さん」


 僕たちはおなじみの挨拶をする。挨拶などもうお手の物だ。今は画面共有をしているので僕の画面にはコン子が映っている。


 「今日は私の初めてのコラボ配信よ。初めてのコラボ相手がVtuberですらないなんて。何を考えているのかしら」


 「誘ってきたのは宮川さんのほうでしょ!こっちが聞きたいよ!」


 僕はすぐに反論する。宮川さんも僕も他のVtuberにコラボのお誘いなんてできないからしかたがない。こうなることは必然なのだ。コン子は耳をピンと伸ばして僕にこう言った。



 「とにかく、失敗は許されないわ。この配信にあなたのおじいちゃんの魂を賭けてもらうわ。」


 「なんでおじいちゃんなの!賭けるなら僕の魂をかけるよ!」


 宮川さんはいつも通りみたいだ。しかし、僕は配信など初めてなので緊張している。大丈夫かな?


 「よし、じゃあ始めるわよ。最初はいつもどうりやるから、あなたは私が話終わるまで息を止めてなさい」


 「なんでよ!普通に喋らずに黙ってるよ」


 こうして宮川さんの初めてのコラボ配信が始まった。画面には笑顔のコン子が映っている。


 「みなさんこんにちは。Virtual Youtuberの「狐山 コン子よ」。今見ている人はチャンネル登録をしなさい。

じゃないと殺すわ」


 「ちょっと!いきなり脅しはだめだよ!やってることがヤクザとおんなじだよ!」


 僕は焦ってツッコむ。一部のファンの間では毒舌が人気らしい。コン子はよく今まで炎上とかせずにこれたな。


 「黙ってなさいって言ったでしょ。何勝手に話してるのよ、ポチの分際で」


 「最近ポチ呼びが定着してきてるよ!同級生をポチ呼びは確実に印象がわるいよ!」


 するとコン子は突然、画面に犬の絵を表示させた。結構うまい。


 「みんなに紹介するわ。この犬が私の同級生の「ポチ山 タマ五郎」よ」


 「偽名にしてもあんまりだよ!あと犬か猫なのかわかりづらいよ!」


 だれがポチだ。犬の絵を描く暇があったら普通に僕の立ち絵を描けよ。画面にはきつねの耳をつけて制服を着た美少女と、犬がいる。


 「この犬は初対面で、「ポチって呼んでください」って言ってきた変態よ」


 「そんなこと言ってないよ!勝手に事実を捏造するのはだめだよ!」


 そう言ってコン子は犬の絵を自分から遠ざける。なんでそういうのがうまくなってるんだよ。宮川さんのVtuberとしての成長をなぜか感じてしまった。するとコン子はドッグフードの絵を画面に表示して、僕に


 「ポチおすわり」


 と元気よく言った。なんだこのきつねは生意気な。


 「もう座ってるよ!宮川さんの命令で座ったわけではないよ!」


 「ポチスパチャ投げ」


 「コラボ相手にスパチャを強要するのはだめだよ!すぐに炎上しちゃうよ!」


 ものすごく遊ばれている。というか準備がすごいな。宮川さんも初めてのコラボ配信で気合が入っているようだ。


 「使えない犬ね。せっかくコラボしてあげてるんだから何かやりなさいよ」


 コン子は笑顔で僕に命令してくる。


 「コラボしてあげてるのはどっちかというとこっちだよ!何かっていわれても無理だよ!」


 僕はすぐに反論する。コラボ相手に無茶ぶりするんじゃないよ。


 「ほらあなたの特技を見せてあげなさい」


 「僕の特技?何だったっけ?」


 特技?というか打ち合わせしてくれよ。何も分からないよ。


 「ツッコミよ」


 「もう何回も見せてるよ!むしろツッコんでしかないよ!」


 コン子はものすごく笑顔で笑っている。かわいい。宮川さんもこのくらい笑えよ。


 「今日は顔みせだけの予定だったからこの辺で終わろうかしら」


 「僕はすごく疲れたよ。それに顔なんて見せてないよ。知らない犬の顔だよ」


 本当に疲れた。初めての配信だったが、コン子に引っ張られてちゃんと喋ることができた。コン子はすごいVtuberかもしれない。後は最後に挨拶するだけだ。


 「それじゃあみんなバイバイきーん」


 「キャラと全然あってないよ!」


  宮川さんとのコラボ配信は続く



最後まで読んでいただき本当にありがとうございます!


めちゃくちゃうれしいです!


これからもよろしくお願いいたします!

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