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となりの宮川さんは人気Vtuberになりたい  作者: usi
となりの宮川さんは人気Vtuberになりたい ストーリー版
14/29

宮川さんと川上さんと温泉

 前回のあらすじ 合宿で配信をしました


 二人の説教が済んだ後、旅館のおじさんが僕らを呼んできてくれたので晩御飯に向かった。


 「楽しみだねー」


 「そうね」


 「天ぷらたべたいわー」


 僕たち3人は楽しみにしながら歩いていくと畳の個室に案内された。そして部屋にはおいしそうな料理がたくさんあった。刺身に天ぷら、中央には大きな鍋もある。


 「おおー!!すごいね!」


 「めちゃくちゃうまそうじゃない!」


 僕と川上さんはテンションが上がってはしゃいでしまう。


 「え?ああーそうね」


 宮川さんは一瞬戸惑った後すぐに同意した。たぶん宮川家ではこれが普通なんだな。羨ましい。


 「じゃあ食べ終わったらそのままにしておいていいから」


 「分かりましたー」


 おじさんは帰っていった。よし!たべよう!僕たちはそれぞれ席につく。3人なので僕と川上さんはが隣同士で宮川さんは向かい側に座った。まあそうなるよね。


 「じゃあ食べよう!」


 「「「いただきます」」」


 僕たちは手を合わせて早速料理を食べる。まずは刺身だ。めちゃくちゃうまい。


 「おいしいー!この刺身」


 「この天ぷらもおいしいわ!」


 「まあまあね」


 皆それぞれ美味しそうに食べている。本当にきてよかったな。


 「ほら!このカボチャの天ぷら美味しいわよ!口開けなさい」


 川上さんがどうみても一回も食べてないカボチャを食べさせようとしてくる。


 「それ一回も食べてないよね!まあもらうけど」


 僕はそのまま川上さんが箸で持っているカボチャを食べた。


 「うーん。すごいおいしいよ!」


 僕が感想を述べていると、川上さんが口を開けて唖然としている。ん?どうした?


 「な?!なに直接食べてるのよ!これじゃ・・その・・」


 川上さんが顔を赤くして黙ってしまった。あっ。つい家族の感じでやってしまったけど川上さんだった。


 「ごめん!無意識でつい」


 僕も顔がほてっていくのを感じる。恥ずかしい。すると、宮川さんも箸でカボチャを持って僕に近づけてくる。


 「ほら。そんなにカボチャが好きなら食べなさい。恥も外聞もなくむさぼりなさい」


 「言い方が嫌だよ!でもくれるなら食べるよ!」


 今度も僕は宮川さんが箸で直接持っているカボチャを食べる。


 「やっぱりおいしい!ありがとう宮川さん!」


 「さすが犬ね。犬にご褒美をあげる気分だわ」


 「ちょっと!僕はいいけどカボチャに失礼だよ!」


 宮川さんは満足そうな顔をしている。そんなに犬扱いしたかったのか?


 そんなこんなでごはんを食べ終わった。とてもおいしかった。


 「ふーー。じゃあ部屋に戻って温泉でも行きましょうか!」


 川上さんが伸びをしながら満足そうにしている。


 「そうだね」


 「そうね」


 僕たちは部屋を後にしてそれぞれ自分の部屋に戻った。


 「よし!僕も温泉に行こう!」


 着替えを準備して鍵をしめて僕は温泉に向かった。僕はのれんをくぐって服を脱いで温泉の扉を開ける。外は露天風呂で周りは木で囲まれてとても綺麗だった。


 「うわー。すごいなー」


 露天風呂は大きな温泉が一つあってうれしいことに他には人がおらず、貸し切りだった。僕は体と髪を洗った後、温泉に浸かった。


 「ふーー。気持ちいいー」


 全身から力が抜けるようだ。思わず息を吐いてしまう。周りの木がとても大きく見えた。僕が気持ちよく温泉に浸かっていると、隣で声がする。女子風呂のほうか?


 「なんであんたがいんのよ!」


 「いるに決まってるでしょ。さっき晩御飯食べたんだから」


 おそらく川上さんであろう怒鳴り声が聞こえる。


 「それにしても体だけはいいはね。性格はあれだけど」


 「あんまり見るようなら警察を呼ぶわよ」


 宮川さんの冷たい声が聞こえる。そうか宮川さんは裸なのか。宮川さんの裸を一瞬想像する。あの大きな胸、そしてくびれと長い黒髪。これ以上はまずいと思って僕は風呂を上がった。


 「もう少し楽しめばよかったなー」


 興奮と後悔が同時に押し寄せてきた。まあ明日も入れるからいいか。僕が体を拭いて浴衣に着替えてのれんをくぐると、ちょうど宮川さんが女湯からでてきた。


 少し火照って赤くなった顔と濡れた黒髪が本当に綺麗で思わず見とれてしまった。そしてすぐに宮川さんに声をかける。


 「あっ。お風呂気持ちよかったね宮川さん」


 「そうね。良かったわ」


 宮川さんが素直に褒めるなんて珍しい。よっぽど気持ちよかったのだろう。僕たちは部屋まで一緒に歩いた。


 「ところでこの後はどうするの?」


 「この後?配信するに決まってるじゃない」


 「あっ。そうなんだ」


 「ちなみに何するの?」


 「それはね旅館といえば定番の卓球よ!」


 宮川さんがエアラケットを素振りしている。卓球すきなのかな。宮川さんの意外な一面がみれてうれしい。


 「でも卓球って映像じゃ映せないよね」


 「そうね。だから卓球ASMRね」


 「そ、そうなんだ」


 まあいいか。僕も卓球したいし。そして部屋の前についた。


 「じゃあ後で卓球場に集合よ」


 「分かったよ。川上さんは僕が連れていくよ」


 「好きにすれば」


 宮川さんは部屋に戻っていった。


 この後は卓球ASMR配信だ!僕は気合を入れ直した。


 


 

 


 






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