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102

キーマカレーを味わう林田に思わぬ来客が。


-102 厄災は突然に?-


将軍「だっしー、大変だ!!」


警察の関係者3人を含む数名がご飯のお供に舌鼓を打つ場所に慌てた様子で王国軍の鎧を身に纏った軍人が慌てた様子で裏庭に入って来た。恰好から見るに将軍ジェネラルらしい、と思ったらいつしかのニコフ・デランドだった。林田警部の友人で、鳥獣人族のキェルダと先日席を入れたあの人だ。


林田「ニコフ・・・、そんなに慌ててどうした。カレーくらいゆっくり食わせてくれよ。」

ニコフ「流暢にとても美味そうなキーマカレーを食ってる場合じゃないぞ、ドラゴンだ!!ドラゴンが出たんだよ!!」


 林田は全然慌てていない、ダンラルタ王国警察の爆弾処理班でレッドドラゴンが立派に堂々と働いているからだ。それに観光目的でネフェテルサ王国にやって来て温泉を楽しんでいる者もいる、それにも関わらずニコフは慌てた様子で続けた。理由が理由だったからだ。


ニコフ「何言っているんだ、ドラゴンはドラゴンでもブラックドラゴンだぞ!!」

林田「ブラックドラゴンだって?!」


 その名を聞いて初めて林田が慌てだした、光は未だ訳が分かっていない。


光「林田さん、ブラックドラゴンって?」

林田「レッドドラゴンと同じで上級のドラゴンなのですが、暗黒魔法により魔の手に落ちたドラゴン達がブラックドラゴンになるのです。民家等から放火などの被害が相次いでいて最近は外界に追放されていたのでずっと姿を見なかったのですが、今になってどうしていきなり・・・。」


 本人自身も何かしらの被害を受けた覚えがあるのだろうか、林田は震える両手で頭を抱えていた。


林田「急いで向かおう、被害者が出る前に食い止めるんだ。ニコフ、案内してくれ。」

ニコフ「案内するも何も・・・、お前の真上にいるじゃんか。気付かなかったのか?」

林田「ほへ?」

光「あはは・・・、大きいですね・・・、バタン!!」


 目の前の大きなドラゴンを見てその場に倒れてしまう光、それを見て林田は拳を握った。


林田「光さん!!こいつよくも・・・。」


 歯を食いしばりながら目の前にいる巨大な上級のドラゴンを見上げる林田、それを見てブラックドラゴンは慌てている様子だった。人語を話せるらしいが外界の言葉らしく、全員が理解できていない。


ブラックドラゴン「・・・・・!!・・・・・・・・・・(外界語)!!」


 ただ目が覚めた光は神様のお陰ですぐに理解出来る様になった。


ブラックドラゴン「待ってくれ!!攻撃するつもりは無いから話を聞いてくれ!!」

光「林田さん!!ニコフさん!!待ってください!!」


 光は『自動翻訳』の魔術というよりスキルを『作成』してブラックドラゴンに『付与』した。


ブラックドラゴン「俺は人を探しているだけなんだよ。分かった、人の姿になるから待ってくれ。」


 ブラックドラゴンは綺麗な女性の姿に変わり、クォーツ・ラルーと名乗った。両手の掌を向けて敵意が無い事を表明した。


クォーツ「驚かせてすまない、攻撃するつもりは全くないから御覧の通り武器などは持っていない。」

光「それはいいんですけど、ニコフさん・・・。」

ニコフ「そうですね・・・、カードの確認をさせて頂けますか?」


 カードについて初めて聞いたのだろうか、クォーツは慌てた様子でいた。


クォーツ「カ・・・、カード?」

ニコフ「お持ちでないなら街の東側の出入口でご申請下さい、でないと不法侵入とみなし貴女を討伐しなければなりません。」


どうやら厄災ではないらしい。

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