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光の初出勤日は2日酔いと共にやって来た。


-⑩異世界での初仕事-


 ネスタの家で光は朝8時に鳴るようにアラームを設定していた。起きれなかったら困るので設定しておいて正解だ、昨晩ネスタにやたらと飲まされたので少し2日酔い気味だ。異世界から来た新しい友人の事が嬉しかったのだろう。この世界では平均的らしいが思ったより酒が強い人達ばかりで戸惑った、因みに光は日本では強い方だったはずなのだが。

 2日酔いを気にして酔い止めと胃薬を『作成』し、ゲオルの店で買っておいたペットボトルの水で流し込んだ。そこにネスタが光を起こしに来た。


ネスタ「おはよう、朝ごはん出来てるよ。下に降りてきな。」

光「あ・・・、おはようございます。」

ネスタ「昨日は楽しかったね、今夜は楽しみにしているよ。」

光「今夜・・・、何でしたっけ?」

ネスタ「もう、自分が言い出した事も忘れたのかい?カレーだろ。」

光「あ、ホントだ。」

ネスタ「もう、あんたしっかりしなきゃだよ、今日から仕事なんだから。」


 本当だ、今日からパン屋での仕事が始まるのだ。光は服を着替えネスタと朝食を取った、一汁三菜の和食。温かなおふくろの味。お出汁の効いた優しいお味噌汁が体に沁みる。それだけで白米が進む。そしてホカホカの焼き鮭が嬉しい。これぞ日本の朝ごは・・・、おっとここ日本じゃなかった。


ネスタ「すまないね、今朝用事があって家まで送れそうにないんだ。」

光「大丈夫です、まだ余裕がありますから。」


朝食を済ませ玄関でネスタに見送られた光はネスタに手を振って自分の家へと向かった。一目から目立たない場所に移動して


光「えっと・・・、『転送』が出来たから『瞬間移動』も『作成』出来るよね。」


 光は両手を前に出しステータス画面を出した。そして『瞬間移動』スキルを『作成』して早速右手を前に出した。初めての『瞬間移動』だ。


光「おお、こりゃ便利だわ。ただやっぱ人前じゃ目立つから普段使い用に車・・・、というか軽トラ買わなきゃね。」


 この辺りの住民は主に軽トラに乗っている。乗用車は街の人間だけが乗るのでこの辺りではやはり目立つ。

 農作物に水をあげると光は家を出た。街に移動し、大きなバケットの看板が良く見えるパン屋を目指した。

パン屋にはすぐ着いた、店長のラリーに裏にある従業員通用口、そしてスタッフルームへと案内された。スタッフルームでは個人用にロッカーが用意されており、そこに荷物を入れて制服に着替える。

開店30分前、店内に従業員全員が集められた。


光「お、おはようございます。吉村 光です、以前は団体向けの物売りの仕事をしていました。よ、宜しくお願いします。」


ローレン「宜しく、私はローレン。主に接客の仕事をしているんだ。」

ウェイン「俺はウェインだ、裏でパンを焼いてる。」

ラリー「後はキェルダ、マックという奴がいるけど今日は休みなんだ、また紹介するよ。さて、開店準備だ!」


 光はローレンに魔力計算機レジの使い方を教えて貰った。計算機の下をスッっと通すと自動でパンの値段が合計に加算されるためパンの値段を覚える必要はない、本当に日本のレジみたいだ。

 この店を職場に選んだ理由は「賄い」だった。特に多く作りすぎた時だがパンの売れ残る事が多い。それにこの店はオーブンから出して3時間経過したパンを引き上げて新しい物と入れ替える事もある、実はそれが狙いだった。

 この店は引き上げたパンを賄いの材料として使ったり動物の餌にしたりしていた、ただ光がこの店に来たことによって動物の取り分が大幅に減るだろうが。

 営業の仕事をしていたこともあり光は接客には自信があった、これによりパン屋は評判となり売り上げがどんどん上がって行った。常連客も光の顔を覚え光はどんどん仕事が楽しくなっていった。

 そんな中、ラリーは光とローレンを呼び止めた。


ラリー「新作パンを開発しようとして試作をかなり作りすぎちゃったんだ、良かったら試食してみてくれないか?無理なら持ち帰ってくれても構わないし。」

光「店長安心してください。」

ラリー「へ?」

光「私、大食いなんで。」


光の大食いが役に立ちそうだ。

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