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77

大賢者とは何者なのか。


-77 強大な力-


 2国の国王含む3名は魔学校長の言葉に驚愕し、思わず声を合わせて繰り返した。


3人「大賢者アーク・ワイズマン?!」

羽田「・・・、って何ですか?」

2国王・魔学校長「がぁーっ!!」


 声を揃えて2国の王と魔学校長が大阪のあの有名な喜劇の様にずっこけた。


魔学校長「ご存じないのに驚かれたのですか?」

羽田「つい思わず・・・、すみません。」

魔学校長「まぁ、いいでしょう。元々伝説の存在と言われてましたから。」

羽田「伝説・・・、ですか。」


 簡単に説明をするパルライ。


パルライ「現存する魔法使いで私の師匠を含むリッチ以上の魔力の持ち主で賢者ワイズマンと呼ばれる方々がいたのです。その中でも魔術の扱いに長けたたった数人が大賢者アーク・ワイズマンとよばれる様になりました、ただ元々この世界のとある小さな村に数名しか存在が確認されておらず、その村も近所の山火事の無くなってしまったという話が広がり、賢者自体もういない存在とされていたのです。」

羽田「なるほど・・・、その伝説の存在が悪さを。」

デカルト「元々賢者はその名の通り人々を正しい道へと導く存在とされていたので私自身も未だに信じる事が出来ません。」

魔学校長「しかし、リンガルスが私に催眠術をかけたのは紛れもない事実です。私も自慢ではありませんが魔法に自信があるほうなのです、ただ奴の魔力は私の数倍、いや数十倍以上の強大な物でした。」

羽田「その大賢者が魔学校長に催眠術をかけてまで何をさせようとしたのでしょうか。」


 すると、魔学校長が1枚の書類を3人に見せた。元々梶岡の名前が書かれていたと思われる場所に修正液が塗られその上にペンで「リラン・クァーデン」と記入されていた。しかし、魔学校長は何処か不自然さを感じていた。


魔学校長「何処からどう見てもリンガルス本人の筆跡では無いのです。」

羽田「この筆跡に見覚えは?」

魔学校長「実は・・・、私の物みたいでして。ただ書いた記憶が無いのです。」


 デカルトと羽田は辺りを見回した。


魔学校長「どうされました?」

羽田「こちらの部屋には監視カメラは無いのですか?」

魔学校長「あります、ただ結構古びていて以前から上手く録画できていない様なのですが。」

パルライ「魔学校長がこちらにいらっしゃる間も録画する仕様になっているのですか?」

魔学校長「勿論です、あちらで赤いランプが点滅している物なのですが。」

羽田「こちらで再生する事は出来ますか?」

魔学校長「どうぞ、こちらのパソコンを使って下さい。」


 羽田が部屋の端にある監視カメラを一時的に停止し、中にあるSDカードを取り出した後、魔学校長が手元のパソコンを差し出すとカードを挿入し再生を始めた。


羽田「何時ごろに催眠術を掛けられたか覚えていますか?」

魔学校長「確か・・・、先日行った定期魔術考査についての報告書に目を通していた時だったので2時間ほど前だったでしょうか。」


 羽田が映像を2時間前まで巻き戻すと真っ暗に変わりずっとその状態が続いていた。どうやらリンガルスと思われる覆面の男が蓋をしたと思われる。真っ暗な映像の直前には無理矢理催眠術を掛けようとした覆面男と魔学校長が揉めている場面が映っていた。覆面男の右手には先程の書類が握られている。


羽田「この映像の音声は聞けますか?」

魔学校長「確かここをクリックしたら・・・。」


 魔学校長がスピーカーのアイコンをクリックすると真っ暗な映像の音声が流れ出した、ただ映像の覆面男は何らかの形で音声を変えている。


覆面男(映像)「認めろ、今年の首席入学者は「リラン・クァーデン」だと。」

魔学校長(映像)「何を言っているんだ、私が直筆でこの書類に「梶岡浩章」と書いている限り覆せんよ!!」

覆面男(映像)「これか・・・、分かった。貴様には眠って貰うぞ。」

魔学校長(映像)「何を言って・・・、グゥー・・・。」


覆面男の犯行が露わになっていく。

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