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61/145

65

男は未だ興奮している。


-65 ヒーローはすぐそばに-


 覆面の男は息を漏らしながら突き付けている小刀をドーラの顔にゆっくりと近づけ始めた。


男「俺はゆっくりと嬲っていくのが好きなんだ・・・、無力な馬鹿どもの目の前でお前の顔に1つずつ傷を入れてやる・・・。」

ドーラ「あんた・・・、誰を相手にしてるか分かってんの?私みたいなブスを人質にしたって仕方ないのよ。」

男「俺はこの状況が好きなだけでお前が誰かなんてどうでも良いんだ・・・。ほらほら・・・、後ちょっとで傷が・・・、ぐはっ。」


 小刀が顔まであと2cmとなった瞬間、男が小刀を落とし崩れ落ちた。

 男に男性が微量だがスタンガン程度の電力がある雷魔法を喰らわせている。


男性「ふっ・・・、間に合ったな・・・。」

ドーラ「林・・・、田・・・、いや利通!!怖かった・・・!!」


 利通の胸で涙を流すドーラは1人の刑事ではなく女性の顔をしていた。


利通「てめぇ・・・、何人の女に手ぇ出してんだよ・・・。」


 利通は小刀を持つ男に鋭い眼光を向けた。


結愛「社内恋愛ならぬ、署内恋愛?」

ドーラ「・・・ってあんた、何彼氏面してんのよ!!」

結愛「違うんかい・・・。」

ドーラ「いや、利通は正真正銘私の彼氏ですけど?」

結愛「何やねん・・・、ってどうでもええわ!!」

利通「わ・・・、悪い・・・。だって・・・、大好きなドーラに・・・、刃物が向けられているのを見て・・・、じっとおれんかって・・・。」

結愛「何で関西弁やねん・・・、でお前が泣くんかい!!」


 結愛がキツめのツッコミを見せた時、利通とドーラの無線機から声がした。林田警部からだ。


林田(無線)「えっとな・・・、利通・・・、それとノーム君。君たちが以前から良い雰囲気になっていたのは署内全員が知ってはいたんだがね。そのやりとりの音声を署内の人間全員の無線に送る必要は無かったのでは無いのかな・・・、と私は思うのだよ。しかも貝塚社長の目の前で・・・、ねぇ・・・。」


 利通とドーラは無線機のチャンネルを確認した、両方ともの無線機が署員全体への連絡に使う物となっている。

 恋人たちは顔を赤くし2人仲良くその場から離れて行った、行き先はどこへやら・・・。

 気を取り直して、プニ達は爆弾の処理に戻ろうとしたがその場にまだ男がまだいたのを忘れていた。

 ケルベロスの1人が男を背後から取り押さえ、もう1人が懐から手錠を取り出して男の両手に取り付けた。


ケルベロス②「15:56 銃刀法違反、現行犯で逮捕する。根掘り葉掘り署で聞かせてもらうからな、行け!!」


 たまたま同行していた数名の巡査がパトカーに男を乗せネフェテルサ王国警察に運んだ。


ケルベロス①「さてと、早くやっちまおうぜ。爆発しちまう。」

プニ「そうだな、早速やるか。」


 ただ爆弾を解体する器具も全く準備していない上に軽装なので結愛達は不審な目でプニを見ていた。

 心配する貝塚夫妻をよそに、プニが45番ロッカーから素手で爆弾を取り出し、屋外にあるダートの競馬場へと持って行った。

 レッドドラゴンの1人が優しい赤さの火の玉で爆弾を包むと、もう1人とプニが慎重に火属性魔法を掛け、ゆっくりと焼却処分していった。もし爆発したとしても火の玉のお陰で被害が広がる事はない。


爆弾「ボムッ・・・。」

プニ「ふぅ・・・、取り敢えず一丁上がりだな。これだけとは思えんけど・・・。匂いはするか?」

ケルベロス①「うん・・・、何個か分からんけど、すぐ近くに結構あるかもだぞ。」

レッドドラゴン「よし、いっその事競馬場ごと焼いて何か食うか?」

結愛「笑えるか、アホ・・・。」 


長い茶番・・・。

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