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何よりもまず金だろう。


-⑤お金はどうしよう-


 光は一先ず食料を手に入れる術を手に入れようとした。何でもかんでも『作成』スキルに頼ってばかりいたら周囲の人に怪しまれるし、ずっとネスタの家でただ飯を食べる訳にもいかない。

 まず、光は転生する前に自分が元々住んでいたアパートに残っている食料を持ってこれないかと考えた。自分自身が『移動するスキル』を『作成』して日本とネフェテルサを往復して持ってきたら・・・、いや、結構時間がかかる。

 では、『転送』のスキルを『作成』しよう、冷蔵庫ごと転送しちゃえばいいのだ・・・、この世界には電気が無い。そうだ・・・、あれがあるじゃないか、あれを『作成』して設置しよう。

 光は、丁度近くにいたゲオルに尋ねてみた。


光「この辺りって結構晴れていますか?」

ゲオル「そうですね、雨は1か月に2~3回あるかないかではないですかね、でも夏になる直前は鬱陶しい位毎日の様に降りますがね。」

光「それって何月くらいですか?」

ゲオル「だいたい6月くらいですね。」


 どうやらこの世界にも梅雨の時期があるらしい、まさかここまで日本を再現してくるとは神様って本当にすごいなと改めて思った。

 とりあえず光はゲオルの店を出て職業を探すことにした。ゲオルによると仕事を探す為にもこの町の冒険者ギルドに行く必要があるらしい、今年からギルドカードが履歴書の代わりになるのだという。早速光はゲオルに道を聞いて冒険者ギルドに向かう事にした。街の中心部にあるので歩いて行けるらしいので向かおうとしたが、その前に喉が渇いたので飲み物を手に入れることにした。

 市場とかではどんなお店があるかをちらっとしか見ていなかったのでお金のことを全く調べていなかった。ゲオルの店の中にある飲み物コーナーに向かう。


光「えっと・・・、お茶は・・・、128円・・・、円?!噓でしょ?!」


 光は恐る恐るだが懐に入れていた財布から1000円札を出しゲオルに聞くことにした。


光「ゲオルさん・・・、まさかこれ・・・、使えませんよね・・・?」

ゲオル「何を仰っているのですか?当然、使えるに決まっているじゃないですか。ほら、レジの所の看板をご覧下さい。魔法マネー(電子マネー)各種や魔力カード(やクレジットカードは勿論、デビッドカード)もお使い頂けますよ。」


 お・・・、思いっきり日本じゃん・・・、これも神様がしたって事なのと光は流石にドン引きしていた。日本に似すぎて異世界転生した実感が無くなって来た。


光「あ・・・、あの・・・、まさか銀行は無いですよね?」

ゲオル「あそこにATMありますけど。」


 ゲオルが指差した先には本当にATMがあった、本来は自分の魔力を少量流し認証させるものだが、最近カードの差込口が追加されたのだという、多分これも神様がしたのだろう。画面を見てみると日本にある全銀行のキャッシュカード対応とあった、しかも手数料はずっと無料らしい。念の為しておいた貯金が役に立ちそうだ。とりあえず光は1万円を引き出して財布に入れた。日本にいた頃は電子マネー派だったがこの世界で同じように何でもできるとは限らない、このお店以外では。

 光はお茶を1本購入し店を出て、冒険者ギルドへと向かった。街の中心部にあるのですぐに見つかった。光は扉を開けて中に入った。ビールのジョッキを持った店員が声をかける、冒険者やそれ以外の一般人がそこで飲み食いして交流しているらしい。


店員「いらっしゃいませ。お1人様ですね、今日は何にしますか?」

光「えっと・・・、職を探しているので登録したいのですが。」

店員「じゃあ奥の受付へどうぞー。」

光「ど・・・、どうも。」


 光は店員に言われた通りに進んでいった。受付と大きく書かれた看板の下に受付嬢のお姉さんが座っている。


受付嬢「こんにちは、私は受付嬢のドーラです、今日はどうされました?」

光「こんにちは、あの・・・、職を探しているので登録したいのですが。」

ドーラ「ではこちらへ。身分証になるものをお持ちでしたらお出しください。」


 光は運転免許証を取り出しドーラの後ろについて行った。


ドーラ「身分証明書のご提示をお願いします。」

光「お願いします。」

ドーラ「ありがとうございます、ちょっと調べます・・・、ね・・・、えっ・・・?!」


ドーラは何故驚いたのだろうか。

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