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142

ギルド登録を終え一段落。


-142 ば、バレた・・・。-


 一のギルド登録が無事に終え、シューゴのもとへ戻ることにした2人。一の『瞬間移動』の練習も兼ねてそれで帰還する事にした。

 まだ慣れていないみたいで、スキル使用の為前に差し出した右手がまだ震えていた。しかし、冷静になり丁寧に行った為か一発でシューゴのいる弟・レンカルドの経営する飲食店に到着した。


シューゴ「あ、お帰りなさい。寄巻さんの登録も大丈夫そうですね。」

光「そ・・・、それが・・・。」

一「すみません、光さんにも言えてなかったのですが実は転生前に婿養子に入って「一」になったんです。」

シューゴ「そうですか、でも大丈夫ですよ。まだ名札も作ってませんから。」


 一は事が進みすぎて思考が追いついていない、拉麺屋台の一員として採用された事にいつ気付くのだろうか。


光「大丈夫だったでしょ?お手伝いしてた時の一さん、生き生きとしてたじゃないですか。好きだったんでしょ、拉麺屋さんのお仕事。」

一「うん・・・。実は子供の頃から拉麺屋さんのお店を出す事が夢だったんだ。」


 そう聞いたシューゴは安心した様子で笑みを浮かべていた、とても嬉しそうな顔だ。


シューゴ「寄巻さん改め一さん、その夢私と一緒に叶えませんか?」

光「という事は・・・、また屋台を増やすんですか?」


 シューゴは首を横に振り笑顔で答えた。


シューゴ「いえ・・・、実はそろそろ店舗を出しても良いかと思ってたんです。一さんにはその手助けをして頂ければと。」


 心配していた仕事が即決まったので一は安心した様子で涙を流した。


一「私で宜しければ・・・。」

シューゴ「こちらこそ・・・、宜しくお願い致します。」

光「あの・・・、感動している時に悪いのですが何か忘れてません?」


 咄嗟に口を挟んだ光を2人はぽかんとしながらじっと見ていた。


光「お店を経営する事になるから、一さんも一応商人兼商業者ギルドに登録する必要が無いのですか?」


 数秒の間、静寂が続いた後シューゴが笑顔で自らの頭を撫でながら照れた様子で言った。


シューゴ「ははは・・・、すみません。完璧に忘れてました。今日はもう遅いので明日にしませんか?渚さんと一さんの歓迎会を兼ねて一緒に呑みましょう。実は叉焼を作りすぎちゃいまして、ビールを買って来ますのでお待ちください。」

レンカルド「兄さん・・・、ビールならお店にもあるよ。」

光「丁度良かったです、私今凄くドライブしたかったので買って来ますよ。すぐ戻りますからお待ち頂けますか?」


 そう言うと『瞬間移動』で自宅の地下格納庫へと向かい、愛車・カフェラッテを起動し一気に地上に飛び出した。

ただ起動したエンジンが排気音を響かせた時、ある事に気付いた。助手席から聞き覚えのある男性の声がする。


男性「吉村・・・、お前こんな趣味があったのか?」

光「えっ・・・、何で部長がいるんですか?」


 知らぬ間に一を一緒に連れて来てしまっていたらしい。そしてまた「部長」呼びに戻っている、これからは拉麺屋の店員として働く事になったその人に。冷静さを取り戻し、一先ずギアをセカンドに入れゲオルの雑貨屋へと向かって行った。

 車内ではずっと日本の曲が響いていた、Bluetoothでスマホをオーディオに接続して流している。オーディオの大きな画面を見て一が尋ねた。


挿絵(By みてみん)


一「「がぴさん」って誰だ?知り合いか?」

光「いや、全く知らない人なんですけど曲の好みが合うみたいなのでこの人のプレイリストを聞いてまして。普通のJ-POPのアーティストが歌うアニメやドラマの主題歌が好きなんです。」


 大好きな故郷の歌は何処の世界で聞いても我々を元気にしてくれる。


皆音楽が好き。

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