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131

商人兼商業者ギルドとはどんな場所だろうか。


-131 登録完了-


 光が『転送』した渚の軽バンを見て「これなら大丈夫だ」と頷くシューゴ、早速商人兼商業者ギルドに登録しに行く事にした。


シューゴ「ギルドに登録したらその場でお車の商用登録と改造もできるのでご心配なく。」


 本人の車を使用し、登録と改造だけ行う場合は光にお金を借りなくても渚が用意出来る予算の範囲内で大丈夫だった。

 『転送』したばかりなので勿論日本のガソリンエンジンを積んでいる車に3人が乗り、シューゴの案内で商人兼商業者ギルドへと向かった。

 光は個人的にだが冒険者ギルドの様な建物を想像していたのだが、案内された場所は来た覚えがある場所だった。


光「シューゴさん・・・、場所間違えてませんか?ここって「スズタ」ですよね?車屋の。」

渚「さっき来た場所・・・。」

シューゴ「そうなんです、ここが商人兼商業者ギルドなんですよ。そしてここの店主が・・・。」

珠洲田「ギルドマスターです。」


 ニコニコしながら店主・珠洲田が横入りしてきた、


珠洲田「街の人に是非と頼まれましてね、どうせ車屋は普段暇なんで良いかと引き受けたんです。勿論、今回のギルド登録やお車の事もお任せ下さい。」


 車屋の奥にある地下への階段を降りると広々としたギルドが広がっており、商人たちが情報交換を兼ねてまったりとしていた。ギルドなので酒を含む飲食も可能だ。

 珠洲田が奥の受付を手差しし、自ら案内した。


珠洲田「それで、誰が登録なさるんです?まさかなっちょじゃないよね・・・?」

渚「私がしちゃだめなのかい?」

珠洲田「悪い悪い、屋台をするって聞いたからもうダンラルタで登録しているのかと思ってたんだよ。ほら、登録はあそこだ。」


 受付カウンターへと行くと受付嬢が登録用紙を手渡してくれたので順を追って登録していった、登録は思ったより早く済んだので渚は安堵の表情を見せた。

 地上へと上がった渚たちを珠洲田が優しい笑顔で迎え、出来たばかりの屋台へと案内した。勿論、エンジンの起動方法もこの世界仕様になっている。


珠洲田「一応・・・、ギルドマスターとして確認しておきたい。なっちょ、商用登録は出来たかい?」


 出来上がったばかりの書類を持っているだけ全て見せた渚、1枚で良いはずなのに結構な量の書類を渡されたので珠洲田は焦りを見せてしまった。

 一先ず片っ端から書類を掻き分け必要な書類を探す。


渚「分かんないからこれから取って。」

珠洲田「これだけでいいの・・・、うん。登録できているね。じゃあ、どうぞ。」


 屋台となった軽バンに乗った渚は、エボⅢに乗った時以上にエンジンをふかしだした。これからこの車で商売すると思うと興奮が冷めない。

 八百屋の店主からまた電話が来たので、その時にこれからは拉麵屋台をすると伝えた。


店主(電話)「それは良いじゃないか、是非食べに行かせておくれ。」


 無事に渚が転職先を見つけたと聞き店主も安堵の声を聞かせた。

 さて、車を受け取った渚はシューゴと新たな屋台に乗り先程の飲食店へと向かった。屋台になった事で乗れる人数が減った為、光は『瞬間移動』で後から追いかけた。

 光に洗車を頼み、エボⅢを任せた後、渚はスープや段取り等について聞くためにシューゴと調理場へと入って行った。


シューゴ「ウチの拉麵のベースはスープもそうなのですが、毎朝ここで私が継ぎ足しているこの秘伝の醤油ダレと叉焼です。この作り方は秘密にしていて弟にも教えていません。」


 渚にタレに浸かった叉焼を持ち上げるとタレの香りが調理場中に広がった。渚は香りに魅了されている。


渚「これが美味さの秘密なんですね。」

シューゴ「なので申し訳ないのですがこれを作る時は調理場に入らないで欲しいんです、出来上がり次第お渡ししますから。」

渚「了解しました!!」

シューゴ「ふふふ・・・。では、続けましょうか。」


渚の屋台生活が始まる。

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