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26プルから見た7年間

ぼくの名前はプル。友達のクーロイに付けてもらった名前。

クーロイはぼくがうまれてすぐに見つけた。クーロイは3歳だった。

初めて会った時に、『このいきものとはいっしょにいたいからたすけてやろう』と思った。発している魔力が心地よかったのもある。

赤いスライムは生まれたばかりの僕よりも弱かった。ちょっとぼーっとしてたのもあって丸呑みにしてしまった。ちょっと気持ち悪かった。

一匹吞み終わったらもう少し欲しくなった。おなかすいてたみたいだ。そのおかげでクーロイと一緒にいて良くなったからぼーっとしてて良かったと思う。

同じ大きさのものを呑むのはしばらくしたくないとと思ったから。


正直クーロイから出る魔力があれば良かった。けど、魔力と伝えたはずなのに魔石と伝わってしまったみたいで、それから毎日1こもらえた。魔石を貯め込みすぎるとしんどいからどうしようかと思っていたら、自分の体は進化しやすかったらしく魔石をどんどん食べても大丈夫だった。

それからは遠慮なく食べた。クーロイは魔力の成長がすごくて、必要以上に成長してたから寝てる間にしんどくない程度に食べてあげた。

進化はクーロイが寝てるときにすることにしてた。色が変わっていたり、大きくなったりしたので、元に戻すようにしていた。分裂できるようにしてからは1つはクーロイといて、他は周りにバレないようにしてた。

クーロイと一緒にいても、違うところに隠れていても全部ぼくだから、見えるものが増えたって感じだった。

でもバレてないはずなのに、クーロイが分裂のことや手を伸ばすことが出来ないか聞いてきたときは驚いた。いきなり知ったらびっくりするかもと思って、少なく言ったらそれで信じちゃった。いつか本当のことを言おうと思う。

僕はスライムでクーロイは人間。種族も違うし、言葉が通じてないときもあるけど良い友達だと思う。思ってくれてたら良いな。


クーロイ以外の人は僕の言葉は分からないけど、他の人たちが話している言葉は僕は分かってる。全部にイチイチ反応してあげないだけ。

獲物の魔石をくれる牙丸おじいちゃんは好き。この人はクーロイのこと一番好きだと思う。でもあえて厳しくしてるみたい。なんでかは知らない。

クロエミおばあちゃんは魔石以外の食べ物をくれた人。初めて食べるときはいらないと思っていたけど、今では世界一グルメなスライムはぼくだと思う。


ぼくが一緒に家にいるようになってから、クーロイは戦う訓練をするようになった。狩りをしっかりやりたいのかと思ってたら、村の外へ行くためらしい。

一緒に行けるようにぼくもがんばろうと思った。つれて行ってくれるみたいだけど、ぼくでもできることをふやそうと思った。

手をいっぱい増やしたり、分裂を試してみたり、大きくなれるようにした。魔法も使えるようになった。火とか水とか出せる。クーロイにはないしょ。


なんか他にも色々と友達が出来た。クーロイが少し大きくなって村の中に行くようになった時にはクーロイと同じくらいの大きさの子どもがたくさんいた。

でも、出会った時のクーロイよりも小さい人間を見たときは驚いた。あんまり目も開いていないようで僕が手を伸ばしたら動き出した。それまでは寝てたみたい。

起き出したら手を捕まえようと伸ばしてきた。捕まえられるのはなんか嫌だったから引っ込めたら、笑い出した。びっくりした。

だからギリギリになって手を引っ込めたら今度は手を叩いて喜んでた。なんか僕まで楽しくなったから遊んであげてた。そのうち母親からも遊んで、と言われるようになった。

仕方ないから遊んであげてた。そしたら他の子とも遊ぶようになった。相手してたらニコニコされるし、食べ物ももらえた。

ただの草もおいしくないけどすごくニコニコして渡されるから食べてあげた。クーロイに伝えて草だけはやめてもらった。


いつかは忘れたけど寝てる時のクーロイの魔力が変だった日があった。寝る前はすごく楽しみにしてたのに。

起きたら一日ぼーっとしてた。晩ご飯食べ終わった後に、色々話してたけどよくわからなかった。クーロイには記憶がたくさんあるみたい。すごいね。

次の日にぼくとクーロイで試合することになった。牙丸おじいちゃんは僕の方が強いって言ってくれた。クーロイは信じられないみたい。

だからがんばった。そしたら勝てた。クーロイは手が二本しかないから攻撃を防ぐのが簡単だった。

でもすぐにもう一回したときは、勝ったけどクーロイ強かった。ちょっとぼくもがんばろうと思った。

あとクロエミおばあちゃんは逆らったらいけないんだって。


クーロイは家を作ることが出来るようになった。すごく喜んでた。荷物運びが楽になったから狩りをたくさんするようになった。

魔石をたくさん食べるようになったから分裂をたくさんするようになった。村に残ってたり、森に一緒に行ったり、町にも残しておいていろいろ見るようにした。

クーロイはニコニコ笑顔が好きなんだって。だからみんなが笑顔になってるかどうかをぼくも見ておくことにした。町は笑顔が少なかったから帰ろうかなと思ったときだった。


村の人たちが起きれなくなった。『毒』って飲んだら人間は死んでしまうかもしれないって。ぼくもそんな悪いことする人がいるって気が付かなかった。すごく悲しかった。

クーロイにクロエミおばあちゃんを見てるように言われてきちんと見てた。もう少し僕は人間のことを勉強しようと思った。クーロイと一緒にいるにはかしこくなった方がいいって思ったんだ。

世界樹へはクーロイと二人で行った。行きは変な人がずっと近くにいたからなかなか着かなかった。着いたら緑の人がいた。ルウネさんを見たときにこの人に教えてもらおうって思った。


今まで見た中で一番魔力がすごかった。クーロイに付いていくのにこの人に教えてもらうのが一番だって思った。クーロイは話をしたあとにすぐに村に帰ることになった。

僕はルウネさんのところにも分裂を置いて鍛えてもらうことにした。お願いしたらすぐに良いよって言ってもらえた。

クーロイがやっつけた変な人とも特訓した。ぼくは休憩がいらないスライムだったからずっと特訓に付き合ってもらった。

分裂が出来るようになったら特訓も勉強もがんばった。


そのあとは色々と楽しかった。お祭りも楽しかったし、町でのかくれんぼの鬼役も楽しかった。その人たちはルウネさんのところで一緒に特訓した。たくさんの相手が出来た。弱い人も多かったけど。

強い一人と戦ったり、弱い十人と戦ったりした。ルウネさんとクーロイが楽しそうに相談してた。その人たちに魔物を倒させて魔石とか素材を集めさせるんだって。怪我してもクーロイが魔法で治す練習になるからちょうど良いって。

ルウネさんは魔物を作り出すことも出来るから探す必要もないし、効率が良いってクーロイも驚いてた。変な人たちは泣いてた。笑ってたから嬉しかったのかな。

人数が少なくなったことをルウネさんに聞いたら、休憩に行ってるんだって。ずっと笑ってたから疲れたのかもしれないね。

お読みいただきありがとうございました。

次から2章です。冒険者目指して村を旅立ちます。書き貯めはあるようで無いので、途中で更新が無くても優しい気持ちでお待ちください。

モチベーションアップになるのでブクマか評価を良ければ、本当に良ければお願い致します。

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