別にストーカーじゃないです
私は水原舞!
時は2020年、私はこの札北高校の今年から二年生!
うきうきな毎日が始まる!
....はぁ
なんてね、私はそんなヒロインみたいになれないし
一年生のころなんて誰とも話した記憶がない
あったとしてもキョドってチャンスはパーよ
だから「ぼっち草www」だとか「クラスの癌www」とか影で言われんだろうな
...どうせ二年生になっても友達なんかできんよ...ハハ...
あ、涙が出てきた
二年生はクラス替えがあるからワンちゃんとか思ったけど自分から話しかけるなんてレベルの高いクエストは受けれない...
そんな悲しい妄想をしながら新任の先生の話を流し聞きする
「ねー元なん組?」
「え!」
隣の子が話しかけてきた
チャンス!来たよリア充への道!
「あ、えっ...はは...さ、さんくみです...」
ああああ!死んだ死んだ死んだ、いやむしろ誰か私を殺せ
「ふふっ、隣よろしくね♥」
しかし彼女は私に笑いかけた
優しい...天使だ!
「あ、はい...」
その言葉にもそっぽを向く私が情けない
そんなこんなしていると終業のチャイムが鳴った
帰ろう、早く帰ってゲームしよう...
「それではみなさん、さようなら」
先生の一言でクラスのみんなは立ち上がり、趣味の合いそうな人を探す
幸い女子校だから彼氏彼女の関係とかはない
私は鞄を持ち、出口に向かった
しかしその時、誰かとぶつかってしまった
「ごめんなさい」
彼女も帰ろうとしている
私とおんなじタイプか...
なんだろう、胸がときめいた
....
私はそそくさと帰路につこうとしている彼女の後ろ姿を見つめる
....少しだけ
私は着いていくことにした
普通に話しかけたらキョドってしまいそうだからしかたがない
「お、隣の子」
「あ、どう、どっ、どうしたんですか!」
「私、伊藤美桜、よろー」
「あ、わ、私は水原舞です、よ、よろしくお願いします...」
絡まれた!ヤバイ、どんどんあのこが離れていく
「かわいいねー彼氏と...
「す、すいません!忙しいので!」
私は伊藤美桜さんを振り切ってあのこを追いかけた
「んー...つれないなー」
「どうしたの美桜?」
「ん、なんでもないよー!」
いた!
学校を出て少しした所にあのこがいた
...物陰に
「えへへ...よしよし」
ねこちゃんと戯れてる!
自分の胸の高鳴りが押さえられない
こんな気持ち...初めて
少しねこちゃんと戯れてからあのこはまた歩き始めた
今あのこはどんな景色を見てるんだろう、そんなことを気にしながらあのこの後ろ姿を追い続ける
黒い肩ぐらいまである綺麗な髪は吸い込まれそうなほど愛しさを感じる
「はあ...なんだろう」
言葉にできない気持ちが体を巡る
そんなこんなしている間にあのこは家らしき場所に着いた
....この気持ち、伝えるなら今しかないかもしれない
恥を捨て、私は最大限の勇気を振り絞った
「あ、あの!」
「ん...さっきの」
拳をにぎる
「わ、私水原舞って言います!友達になって下さい!」
言えた
「...家の方向同じ?」
「え?」
今思い出すと全く別方面だ
「ち、違うよ」
「じゃあもしかしてストーカー?」
「ち、違う!」
私はあのこに近付いた
「気持ち悪い!よらないで変態!」
「まって!せめて名前だけでも!はぁ、はぁ」
「うっ、気持ち悪い!」
「痛い!」
私はあのこに頬を叩かれた
私はその場に倒れこみ、あのこは家に走って行ってしまった
「お母さん!気持ち悪いストーカーが!」
ヤバイと思い私は走り出した
無我見中に、部活もなんもやってない私には過酷過ぎたけど止まらない
そしていつの間にかに自分の家に着いた
「お、おかえり...
お母さんの言葉を無視して自分の部屋に入った
そして鞄を投げ捨てベットに飛び込んだ
私の馬鹿!馬鹿馬鹿馬鹿っ!
昔からこうだ、だから生まれて1度も友達はいない
走ったからか、それとも別の理由か、胸の高鳴りがおさまらない
この気持ち...
「おーい、舞、開けるぞ」
姉の桜が扉を開いた
「どうした、母さん悲しんでたぞ」
姉はシュガレットを加えながら私に言った
「なんかね...」
「どうした!元気出せよ!」
姉は私のベットに座った
「なんだよ、何があったんだよ?私が聞いてやるぜ」
「...秘密」
「ふっ、簡単だなそれは恋だ!」
「恋?」
唐突な姉の宣言に私は目を丸くした
「そうゆうことよ、気になるあいつと同じクラスってか!青春よぉ!」
「...そうかもしれない」
「いいね、私の大学にもそんな純愛があればねぇ」
「姉ちゃんはそうゆう気持ちないの?」
「ヤンキーやってる時点で色々捨ててんのよ、さて恋沙汰は苦手だからあとはファイト!」
姉はそういって部屋をでた
そうか、この気持ちは恋だ!
あのこの名前はなんだろう、何が好きなんだろう...
私は考えるたびに気持ちの高ぶりを感じる
明日の学校が楽しみだ!