表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕と俺の最弱で無敵な事情  作者: 冬桜
第一章 入学とクエストと最弱
17/18

第十五話 自己紹介2

毎度ながら遅れました。すいません。

別題、チョコレートの回

 ーー雪代柑菜。外見で最初に目がいくのは水色の髪だろう。ストレートのロングヘアーは腰まで伸びている。顔のバランスはとてもよく、高圧的な視線が特徴だが間違いなく美少女の分類だ。身長は僕より低い。年下かな?ダイナマイトよりはスレンダーに近い。


「......?気のせいかしら、よこしまな気配がしたんだけど」


 ...中々勘が鋭いようで。多分今の僕は目が泳いでいるだろう。そして横で優雨さんが睨んでる。おほん。


「続けてください」


かさないでよ。時間が無いわけじゃあるまいし。年は14。得意なのは剣での接近戦よ」


 僕の一個下か。それでも剣とか使っちゃうのか...。


「燐堂咲耶です。よろしく」


「よろしく...ってそんなことはどうでもいいのよ。200と聞いて驚かないって、本当に無知なのね」


 いきなり貶されました。何故?


「え?200って凄いんですか?」


「凄いわよー。強さだけなら軍隊を相手どれるわ」


 教頭に聞いたらそんな答えが返ってきた。

 軍隊の強さが分からないけど、とても強いことが分かった。


「へー」


「へーって、あなたねー。...なんかもういいわ。疲れた。自己紹介の途中でしょ。早く済まして..ってなに飽きてんのそこ!」


「...えー。だって話長いんだもん。つまんなーい。あ、柑奈ちゃんもやる?」


 雪代さんーー年下だけどまだ初対面だからさん付けーーが自分の席に戻ろうとすると、3人ーー僕、雪代さん、優雨さんーー以外が机同士をくっつけてトランプでババ抜きをやっていた。てか教頭もさっきから混ざり始めてた。一応ここって学校っていうか学園だよね?


「やらないわよ!もう」


「まあまあ、落ち着いてよ柑菜ちゃん。チョコ食べる〜?あ、君もお近付きの印におひとつど〜ぞ」


 そう言って、ほんわかオーラを出しているお姉さんがやってきた。


「あ、ありがとうございます」


 チョコを受け取ると、一口サイズのどこかで見たことあるような形だった。どこだっけな〜?この端に星がくっついてるやつ。


「私は、翠星みどりぼし うぐいすって言います〜。よろしくお願いしますね〜。あ、そのチョコうちの新商品なんですけど〜、感想聞かせて下さいね〜」


「...え?」


 …うちの新商品?翠星?どこかで聞いたことあるような…?


「あ〜、私〜、グリーンスターっていう会社の娘なんですけど〜、知りません?」


 …!!!何…だって…!グリーンスターっていえば世界のチョコの売り上げ第2位を獲得している有名な会社じゃないか!初期に出した一口サイズのチョコの端に星をつけるというその見た目から、瞬く間に国民的人気に、またその勢い止まず世界に進出し大ヒットを記録している。今では様々な形のチョコを量産していてあの特徴的な形の印象が薄れているが、今貰ったチョコは確かに初期の形だ。第1位はギリシャのシーシェルだが日本人ウケがいいのはこっちだ。

 ちなみに僕はこう熱く語るほどチョコが好きだが、僕をチョコ好きにさせたのはグリーンスターである。ん、今は関係ないか。

 …しかし、グリーンスターの社長令嬢って結構凄い立場にいる人だよね。学校に例えると教師の次の次の次くらいに偉い人だよ。

 てか、こういうほんわか系の女性はある特徴が存在するのだが、この翠星さんもお約束どおりである。具体的に言うなら、ボンッキュッボンである。その黒い艶髪にピンクのカチューシャを乗せ、優しそうな笑顔で立っている姿は、一見すると大和撫子のようで、とても美しい。


「あの〜、食べないんですか〜?」


 …はっ!ちょっと思考がそれた。危ない危ない。だから優雨さん睨まないで。カエルならショック死レベルだからそれ。

 しかし疑問があるんだけど…


「このチョコ、新商品なのになんで最初の形にしたんですか?」


「それはですね〜。うちの会社が味で売っていく感じになったからですね〜」


 なるほど、前まではチョコ菓子の種類を増やしてたが、味の追求に関しては純粋なチョコだけの初期の形の方が効果が高いのか。


「それで〜、そこにいる小夜ちゃんと春休みで味の開発をしてたんですけど〜、この間完成しまして〜」


「だから意見が少ないからそれ食べて感想頂戴、ってことなのー!」


「うわっ」


「ちょっと〜、小夜ちゃん驚かさないでよ〜」


「鶯先輩の語尾が長いからうずうずしちゃって、なの」


 僕と翠星さんの間から少女がぴょこんと飛び出してきた。不意を突かれたから驚いた。


「語尾なら小夜ちゃんの方が強いじゃないですか〜」


「そんなことはどうでもいいなの。さ さっさと終わらしてチョコの感想貰うなの」


 俗に言うスルースキルとはこのことか。


「私は廻間はざま 小夜さやなの。13歳の天才ハッカーなの!」


「そういえば歳とか言ってないですね〜。17歳で〜、特技は薙刀です〜」


 ちょっと待って。犯罪者いない?しかも可愛らしい。身長が150くらいで今もニコニコしてる幼女体系を表したような子が。


「失礼なこと考えてるの」


「…」


 何故こうも女子というのは勘が鋭いのだろう?


「それよりチョコの感想欲しいの。早く食べて、なの」


「待ちなさい。まだ紹介終わってない奴がいるから」


「…ぐうぐう」


 雪代さんがストップをかける。そしてさっき(僕が教室に入る前)から寝てたらしい人物に、


「いい加減起きろ!!」


「…むにゃ?ふべ!」


 拳骨を落とした。

 …面白いなー、ここ。

ギリシャのシーシェルチョコは知る人ぞ知る名物ですが、知名度はそんなに高くないかなーって思って規制してないです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ