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僕と俺の最弱で無敵な事情  作者: 冬桜
第一章 入学とクエストと最弱
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第九話 無くした記憶 2

まず初めに......土下座します。...すいません...やるやる詐欺しました。許してください。あと今回もちょっと長いです。多分。

 ーー僕の両親ヒーローがやってきた。


 両親の手にはどっちも拳銃を一丁ずつ。


「あはははっ、会いたかったぜ武神夫婦ファイティングカップル‼︎」


 そんな声が聞こえて男の方を見る。よく見ると足下には小さなくぼみができており、そこには銃弾らしきものが転がってた。

 あの時の銃声は両親のどちらかが撃った時のものだろう。

 両親が来て安心した僕と優雨は力が抜けてへたり込んでしまった。


「...島にでかい【気】が突然現れたから、住民に急いで島から脱出するように言ったのは間違いじゃなかったわね。......まさかこんな大物が来たとは思いもしなかったけどね」


「ああ。相手は超一級犯罪者、アリバー・ティエイチ......。手こずりそうだな。だが、俺達の息子に手を出そうとする奴は許せないな!」


 そう言って2人揃ってもの凄く速いスピードで男...アリバーに詰めていく。

 そしてアリバーを挟むように二手に分かれる。


「咲耶‼︎優雨ちゃんと一緒に港に逃げろ!こいつは危険だ!早く!」


「ええ、早く行きなさい咲耶!アリバーは私達が相手をするわ!......大丈夫、私達は武神夫婦ファイティングカップルだから」


 ーー【武神夫婦】とはこの2人が常人から逸脱した身体能力、戦闘技術を持っていたためにつけられた二つ名だ。

 そんな僕の両親の言葉を聞き、立ち上がり、優雨を引っ張って港へと向かうため走り出す。


「あはは!そんなことしなくても俺の目的はお前達だからな〜」


「子供の危険を減らすのは当然だから......なっ!」


 後ろで銃声が響き始める。

 どうやら闘いが始まったようだが、僕は走るのをやめない。

 僕の心は恐怖と不安と心配でいっぱいだった。両親は大丈夫だろうか。もしかしたらやられるかもしれない。そしたら自分たちに攻撃が来るかもしれない。...僕も優雨も死んでしまうかもしれない。

 そんな考えのせいで足は震え、今すぐ座り込みたくなる。だがそれも自分に喝を入れて、気合で抑えて走る。


 息を切らして港に着いた。

 そこには何隻もの船があり、島の住民が荷物を持って乗り込んでいる。

 走ったため激しく疲労していた僕たちの方に向かってくる影がある。優雨の両親だ。


「優雨!よかった。無事だったのね...!」


 優雨の母親はそう言って娘を抱きしめる。


「...咲耶君も無事そうで何よりだ。さあ、船に乗ろう。...何があったか分かるかい?」


 優雨の父親に言われ、僕たちは船に乗り込みながら説明をした。


「......なるほど、そんな奴が...。2人とも無事で、ほんとによかった」


 船の降板で説明し終えた僕はそう労られ、座りながら両親のことが心配になってくる。

 すると、港の様子を見ていた人々からこんな声が聞こえた。


「おい!愛宮さんたちがこっちに来るぞ!」


「誰かを追いかけてるな...。しかも銃持ってるぞ。A級以上か?」


ーーこのA級やらS級などは犯罪者の危険度を表す時に使われる階級だ。DからSまであり、最低のD級は万引きレベルだが、S級までいくと国一つ崩壊寸前まで追い込んだ極悪人になる。こんなことは小学校の防犯教室で習ったから覚えてる。ちなみに武神夫婦はA級犯罪(駅を爆破させようとした人など)を10人捕まえたらしい。


 僕は降板から身を乗り出して港を見た。

 そこには港に向かってくるアリバーと、それを追いかける両親の姿があった。

 2人が銃を撃ってもアリバーはひょいとよけている。アリバーも後ろへと銃を撃っているが2人には当たらない。

 ーーそんな一進一退の攻防をしながら3人は港へと入ってきた。


「ありゃありゃ。逃げ場がなくなっちゃった。...時間も惜しいしこいつ発動させるか」


 アリバーは左手の銃をしまい、ポケットの中からボタンらしきものを取り出し、押した。

 すると、島の遠くの方から爆発音が聞こえた。

 僕の両親が、


「【爆弾使い(ボムクラッシャー)】...!やっぱり仕掛けてたわね!」


「...!みんな逃げろ!島が爆発するぞ!」


 そんな言葉を聞いて全部の船が騒がしくなる。

 僕も平常心ではなかった。優雨がギュッと僕の服を掴む。


 島が爆発するというのに、なおも闘い続ける3人。


「.....っ‼︎お父さん!お母さん!」


 僕は叫んでいた。

 すると、何故かアリバーがこっちを向いた。

 そしてニヤリと口を歪ませると、銃口をこちらに向けて、その引き金をーー引いた。

 パァン‼︎

 その音が聞こえて、あまりにも突然すぎたことに僕はただ呆然とするしかなかった。


 だがーー


「..................え?」


 僕は撃たれなかった。

 なぜなら......


「......がはっ!」


 そんな呻きをあげる父。


「あなた‼︎」


 母さんの声が聞こえる。

 でも、僕は目の前のことでいっぱいだった。


 身体をはって銃弾から僕を守ってくれた父は動かない。


 ーー父さんが撃たれた。何で?僕を守るため?なんで父さんは動かないの?大丈夫だよね?武神夫婦だもんね?なんで母さんはあんなに悲しんでるの?......なんでアリバー...あいつは笑ってるの?ねえ、なんで?何で何でなんでなんで。......ナンデ?


 優雨がいっそう強く僕の服を掴み、優雨の母親が慌てて僕の目を塞ぐ。


 だがもう遅かった。

 僕は気を失う。

 そしてーー


 僕の中から誰かが起き上がるのを、感じた

次こそは絶対にバトルいれます‼︎誤字脱字、感想等あったらコメントお願いします。

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