第2話 幼なじみが持ってきた父の贈り物が地獄すぎる…
「昨日ぶりだな。俺たち明日で成人だぜ。信じられるか?」
キリグは7月8日生まれで私より2日歳下!むっ、たった2日で変わらないでしょ、だって?そんなことはない。私の生まれ月の同月代(同年代の月バージョン)は私たちを入れても五人しかいない中で私は誕生日が下から2番目。なんかほら皇女としてのプライドが許さないの!
「こんにちは、キリグ!本当に信じられないわ。もうすぐ自分のムーンスマートでアニメを自由に見れるようになるのね!」
アニメ早くみたいな!
「喜ぶのがそこかよ。ほんとにかぐやはアニメが好きだよな。」
あったりまえよ!アニオタがアニメのために生きないのはおかしいでしょう!
「もちろん!アニメがあれば医者いらず!私は皇女として国民にアニメを強く推奨するのよ!」
アニメを推薦するための作戦だって考えてあ…
「そこまでしなくてもアニメは国民生活の一部だ。残念だったな」
「う、嘘でしょ。頑張って作戦考えてきたのに。キリグの意地悪」
やっぱりなんか腹たつな〜。私の方がお姉さん!そうお姉さんの心で落ち着いて…
「そういや、陛下からなんか渡されたんだよね。はい、これ。母さんとあけてって」
「お父様からの贈り物ね。正直センスが悪いから嫌なのだけれど。今日なんだったらきっと成人式のものね。なんでキリグに渡したのかしら」
「そりゃ母さんに渡したらかぐやの手に渡る前に中身見られて
「いいですか、陛下。残念ながら姫様にこれは似合いません。せめてアナッサ様(皇后)が見繕ったものを送って上げてくださいまし」
って怒られるからだろ」
わお、声真似うま。声優に向いてるんじゃ?にしてもさすがばあやだよね。あのお父様にそんなこと言えるなんて。
バーン
ドアが開いた
勢いよく開けんなやー!礼儀作法でそう教わりましたよ私。あれなんだったの?
「ねー!かぐやー。お父様からのプレゼントってそんなに悪い?」
あっお父様か。なら仕方ないや。ってその話してたところにくるなよ。答えにくいでしょう。
「え、え、え、えーと、そのー」
くっ、キリグめ、この展開笑ってやがる。
「あ、そうですね。強いていうなら…」
お父様、背後から…
スッパーン!ハリセンの音が響いた。
「痛い、痛いぞアナッサ。夫に対する手加減はないの?」
援軍(母)到着!これは形成逆転かも!
「あら、そんなものないわよ。それよりかぐや、今回のお父様のひどい贈り物はなんだったの?」
お母様、笑顔が怖いよ。ものすごい圧を感じる。
「ばあやと開けるようにと言われたのでまだ開けていないけれど、開けてしまっていいのかしら?」
まあそんなこと守る気さらさらなかったけどね!
「いいわよ。キリグくん、クーラを呼んできて。きっとキッチンの方にいるわよ」
「えっ!僕ですか?…はい」
そりゃ嫌だよね。話を聞いたら激怒する母親を連れてこなきゃいけないだなんて。フン、いい気味。とりあえず開けよ。
そして私とお母様と後から来たキリグとばあやは中のものを見て思わず絶句した。
普通のプレゼントと考えればまとも。でも渡す相手が私でタイミングも考えてちょっと無理がある。
「ちょっとあなた?これは何かしら。まさか成人式でかぐやにこれを着ろとおっしゃるの?」
そうだよね!中に入っていたのはどキツイピンクにフリフリのドレス。でも私のテーマ色は淡い桃色。しかも服はなるべく白にアクセントとして桃色を入れたいタイプ。こんなきつい色はちょっと無理。お母様もばあやもキリグでさえ知っている。お父様が知らなかった方が驚きだよ。それ以前に
「陛下、センスの問題以前にもう成人式用のドレスもその後の宴会のドレスも完成しており決定しております。何より姫様はこのような御色をあまり好んでおられませんよ」
よく言ってくれた。ばあや!そうだよほんとに。私がいつもきている服を見れば一目瞭然だと思うんだけどな。お父様が呆然と目を見開いてる。
「はあ。だから勝手にプレゼントするのはやめておけと言ったのに。いいかしら、あなた。全く好みではない服を贈られた女性は相手が父であれ友人であれ印象を下げるのよ。キリグくんも覚えて起きなさい」
そしてそこからはお母様の服を選ぶときの注意点やプレゼントする時はどうするのが最適かを説明するレッスンになったのだった…
母って心強いときも恐ろしいときもありますよね…。お父様がかわいそうになってきました。
でもセンスがない父からの贈り物ってうれしいけど迷惑です。




