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一発ぶん殴らせろ!  作者: 団栗山 玄狐
4 狂信の宇宙
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55 迫る脅威

南側の空母の一つから10機の機体が飛び立つ。

他の空母からは、一般機が飛び立つ。


飛び立つ機体たちは二手に分かれ、

一つは、西側戦闘機の一団へ

もう一つは、南側最新機の元に向かう。


その最新機も残り2機となっていた。


ワクムスピ:ノムイッカ・ラシタ専用小型機動戦闘機は、

降り注ぐ砲撃の雨を避けながら南側最新機を狙う。


ワクムスピを襲う小型自動砲台:クリオネを更に狙い撃ち落とすm.a.u.s System。

クリオネの逃げる先を予測し、砲撃し撃墜していく。


対AI戦用に作られたm.a.u.s System。

そのシステムは、現在もアップグレードされている。

機体に搭載されたAIが相手も動きを計測し、情報として蓄積する。

そして、その情報を戦艦に留まるキム・リーロンが最適化して

機体搭載AIに送り直している。


戦闘後半に向けてm.a.u.s Systemの性能が向上していく。

狙いを外していた攻撃も2割から4割、そして今は7割の命中率に変わる。

相手には、当たらずクリオネは数を減らしていく現状では脅威と言うほかない。


見た目は、派手ではない。

だが、堅実で理にかなったシステムなのだ。


戦場では派手に活躍した者ではない、生き残った者が勝者なのだ。


「ラストー!!」

ノムイッカ・ラシタが照準の先にいるネオリア:南側最新機に向けて

引き金を引く。


最後のネオリア:南側最新機が、攻撃を受け火花を散らしながら爆発四散する。

それを確認したノムイッカ・ラシタは、弾薬の確認を行う。


まだ、残ってはいるが戦闘を続けるには心もとない数だ。

彼は、勿論帰還を選択する。


だが、それを許さないと彼に迫る一団がいた。


その敵を確認したノムイッカ・ラシタは、

「人気者は辛いね、そろそろ許してほしいんだけどね」

と軽口を叩きながらも、どうするか考えていた。


相手の数に対処できるほど燃料と弾薬がある訳ではない。

かといって、相手は逃がしてくれそうにない。


周囲にいる味方機がどこまで頑張れるかわからない。

勢いだけで何とかできれば問題はないだろうが、

このタイミングで増援してくるのだから何かあるのだろうと予測できる。


決断に困っている時に通信が入る。


「さっさと補給に帰れ、アレはオレが相手する」

と、頼もしい相棒の声がした。


「助かるね、もうヤバかったんだよ」


「なら変わってやるよ、お前のおかげでm.a.u.sの性能はいい感じで上がってるしな」


「なるほどね、そっちはまだ使ってないのね。

いいとこどりしてないか?」


「仕方ないだろ、その代わりゴツイ奴らの相手してたんだから」


「そうみたいだな、まあ後は頼むわ」

と言うとノムイッカ・ラシタは、逃げることに集中した。

このままいても足手まとい以外の何者でもない。


逃げながら相棒の姿を確認する。


「派手だね」


と、つぶやいた。


そこには岩石を押しながら進むアメノミカゲ:ノブテル・ミズマ専用人型機の姿が、

あった。



バカなことをしている。

元々エンジンの出力がバカげているにもかかわらず、

それをハンマーシールドを機体の出力にのみ転用いている。

半永久機関となっているエンジンの出力を解放したのだ。


膨大な出力を利用すれば岩石も押せるのだ。

そのくらい出力があるからこそ強力なシールドを張れる。

最早、完全なる力技である。


「ノブ(ノブテル・ミズマの愛称)どうやら向こうさんが、

援軍として出してきたのは、最新機みたいだよ。

面倒かもしれないけど」

ノムイッカ・ラシタが通信で伝えると



「えっおかわりはいらないんだけど…」

ノブテル・ミズマのバカな言い分が帰ってくる。



「相手に言いなよ、人でなしどもには通用しないけどね」

ノムイッカ・ラシタしれっという。



「そうかい、さっさと補給済ませて来いよ」



「そうするわ、出番がなくなる前にね」

ワクムスピは速度を上げて、戦線を離脱する。




敵陣に進む岩石その先には新たに出撃した南側最新機5機と一般機20機の一団。

彼らは、岩石を避けるように散る。


岩石の脇を通り抜ける。

そして、横目で見た岩石の後ろに立つ人影を確認した。

その異様な姿を。


二つの双眸が獲物を狙いすましていた。

人影は、アンカーを飛ばし、

南側最新機にぶつける。


そして、巻き取りながら南側最新機に近づき粉砕する。

突然の奇襲に混乱する南側陣営。


即座に南側最新機:ネオリアⅡは、小型自動砲台:クリオネを放出するが、

それにいち早く対応するものがいた。


アメノミカゲのm.a.u.s Systemだ。

m.a.u.s Systemは、目標をクリオネが配置につく前に攻撃に入る。


クリオネが多方向砲台であり、人が相手をするには困難であっても

所詮は機械だ。


機動には規則がある。

その規則性をm.a.u.s Systemが解析し撃ち落としてまわる。


しかも、展開直前に狙った。

この場合、いくら恐ろしい多方向砲台であっても、

配置前ならば規則通りの行動を必ず行い、狙いやすいのだ。


爆発が周囲を照らす。

砲撃前のクリオネの7割は撃墜されていく。

突然の奇襲に、もう一つの奇襲が重なる。


もう一つの奇襲がクリオネを撃墜し、

その間の驚きが、更にアメノミカゲからの攻撃対処に遅れが生じる。

アメノミカゲは、まとまっていいたネオリアⅡ三機をハンマーで叩き潰し、

今度は、別の場所にいたネオリアⅡにアンカーを飛ばし、近づき粉砕する。


その際にm.a.u.s Systemが、動き始める前のクリオネを撃墜する。

そして、最後のネオリアⅡが撃墜されると、残りのクリオネはデブリと変わる。

司令塔がすべて破壊されればどれだけ脅威となる多方向砲台も動かない鉄の塊となる。



アメノミカゲは、周囲の南側一般機の撃墜に動く。

ほんのわずかな油断と時間で一団は全滅した。


アメノミカゲは、それを確認すると岩石に取りつき、

コックピット内では、次の目標に狙いすましていた。


それは、三隻の空母である。

アレを落とせば西側に負けはなくなる。


面倒な相手であるネオリアⅡがこれ以上出てこなければ

一番邪魔で面倒な相手を排除できるのだ。





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