04 遅刻
部屋に入ってきたモデルの様な姿でブロンドの髪の女性。
ダメージジーンズにライトカラーのジャケットにTシャツというラフな姿で
額に汗して肩で息をしていた。
「もうなんで急な呼び出しすんよ。
コンサート終わってすぐに駆け付けたんだけど…」
と、部屋の中を見て、まだ三人しかいないことに胸をなでおろした。
「ジャスタさん来てくれたんですね」
と、ブロンド女性に駆け寄るソプラ・バリトン。
さっきまでの暗い顔がパッと明るくなる。
結構嬉しそうである。
その姿を、現金だな、と思う男性陣。
そんな男子陣の視線も何のその
会話は続く、何とも図太い。
「ホント困るわよ、拘束時間があるのに急に呼び出されても。
スタッフに断り入れて連絡してやっと来れたんだから」
「ああ、本職で遅れたんですか。
仕方ないですね、今回は急すぎましたし…」
と、少し困り顔になっていたが嬉しそうである。
「えっ?、遅刻なの?」
と、間に合った思っていたジャスタ・ホワイトは青ざめ始めた。
「遅刻でっせ、ジャスタちゃん。
歌手が、時間守れないでどうすのよ」
ノムイッカ・ラシタが、からかう。
軽口で、冗談なのだろうがその冗談にはジャスタ・ホワイトが笑えないでいた。
彼女にとっては職業上時間厳守を大事にしている。
その為、遅刻とか言われると非常に自分を責める傾向がある。
「これでも…急いだんだもん…」
と、小さくつぶやく。
わかりやすく見事に凹んでいた。
それを見てノブテル・ミズマは軽く嘆息して、
ケタケタと笑いながら冗談を言うノムイッカ・ラシタの頭に
「やめんか」と言って、チョップを軽く落とす。
落とされたところを両手で抑えながら
振り向き「何すんだよ、軽いジョークでしょうが」
と、文句を言うと
「そいつにはジョークになってないからだよ。
何でもおちょくればいいって考え方を改めろって何度か言ってよな」
冷たい視線をノムイッカ・ラシタに向けると
ノムイッカ・ラシタは改めてジャスタ・ホワイトを見ると
彼女は泣きそうなくらい落ち込んでいた。
それを見て
「すまんすまん、調子に乗りすぎた。
許してくれ、場を和ませようとしただけなんだよ。
ジョーダンだからジョーク。本気にしないでね、ジャスタちゃん」
泣きそうな顔で凹んでいた彼女を慰め、話を戻す。
元気を取り戻した彼女は不平不満を言う。
本来、宙間戦闘のみという話なのに今回は重力下戦になっていた事。
しかも、参加は強制で時間もほぼない事。
本業の予定が大変になりすぎて困ってしまった事。
などを上げてきた。
確かにその通りではある。
だが、ソプラ・バリトンは静かに言う。
「最初の召喚時に話したと思いますが、
そちらの事情は知りません、むしろ優先されるべきはこっちの事情です。
もし無視されるのであればあなた方の惑星が侵攻対象になると事前に連絡はしているはずです」
「それは、分かるけど…
それにここに居るのは私を含めて三人だけでしょ。
残りは来てない」
不満を片手に抗議しだす。
不公平だと、まじめに招集に応じている自分たちが損をしていると。
遅刻したくせにずいぶんな物言いである。
「今日は、説明だけです。
後日もう一度連絡して次は強制召喚します。
こちらは、結構譲歩していますよ。
なのに無視されるとなると手段も限られてきますので」
彼女は、静かに言う。
強制召喚の場合二パターンある。
一つ、対象がどこかの扉を開けたタイミングでこちらに引きこむ。
一つ、強制移動をかける。
どこに居ようが居まいが対象を強制的にテレポートさせる。
この場合、仕事が終わり戻った時の言い訳が大変になるので
避けてきた方法だ。
緊急事態なため、使う可能性があると言った。
仕方ない事でもあることが事なのだ。
手段を選んでいる暇がないのだ。
ソプラ・バリトンから渡された資料にジャスタ・ホワイトは目を通す。
タブレットに表示された情報と説明を受けた内容の整合性を確認していた。
そこにはノブテル・ミズマが提示した戦術プランと機体の改修プランも含まれていた。
それを見た彼女は
「ねぇ、ソプラ」
ソプラ・バリトンに詰め寄る。
「何ですか?」
彼女は何事かと対応する。
「重力下戦と戦術プランはいいわ。
時間が無いし仕方ない方法だと思う。
でも、この機体の改修プランは何?
私が空戦をするのはいいとして武装は気に入らないわ。
ミサイルコンテナが削られすぎだわ」
と、不満を述べる。
その不満に足してソプラ・バリトンは困り果てた。
自分が考えた改修データではないからだ。
それを見かねたノブテル・ミズマが
「それはオレが考えたデータだ。
文句なら受け付けるが…」
その言葉にタブレット片手にノブテル・ミズマの正面に立ちタブレットを机に置き
「何でこんな装備なのよ、これじゃ相手を圧倒できないじゃない」
と、不満を述べた。
その言葉にノブテル・ミズマは小さく嘆息して
「いいか、アンタは重力下戦をしたことがないから
わからないだろうが宙間戦闘みたいにごっそり武器をつめるわけじゃない
積み込める武器にも制限がかかる上に重力があるから燃料や空力などがある。
思い通りに行くわけないだろう」
と、言われる。
「でも、私の機体なら可能でしょうが!本来は戦闘艇なのだから」
と、いうと
「あのな。重力があるんだ。
しかも空戦をするんだぞ。
戦闘艇何かで戦場に出ればいい的だ。
動きが遅いからな。
そのくらいわかるだろう」
「それでもよ、私の機体を使えば…」
彼女が胸を張り、強がる。
「あのな、日頃から重力下戦から逃げて置いて、何でも思い通りになると思うなよ。
文句の前にまずシュミレータで経験してから言えよ」
ノブテル・ミズマは非難するような視線を突き立てる。
「何よ、その言い方。
私が出来るっていうのだから出来るのよ」
その視線にむきになる彼女は、不満を言い始めた。
ここに今、二人の言い合いが始まった。
そこに
「待ってください、ジャスタさん」
と、ソプラ・バリトンが割り込んだ。
「何よ、ソプラ」
口戦する気満々のジャスタ・ホワイトは、出鼻をくじかれ、
ソプラ・バリトンを見て、彼女の神妙な顔を見て冷静に戻る。
「いいですか、ノブテルの言い分も理解できます。
まず重力下戦のシュミレータを受けてください。
それからです。そうしないと彼に文句は言えません。
お二人は、重力下戦を結構な数こなしています。
いわば先輩です。
その助言は貴重ですよ、ナノでまずシュミレータで確認しましょう。
それからです」
と、言われると渋々納得した。
これで、今回の説明会は終了となった。
ジャスタ・ホワイトはシュミレータを行って自分の考えが間違いだと理解した。
普段の宇宙空間戦闘とまったく別物なのだと。
絶賛妄想街道爆走中の妄想族(古い古すぎる)のオッサンです。
修正、加筆し倒しです。
ダメですね、妄想街道爆走状態で執筆すると…
周りが見えません。ノリノリすぎて(笑)
では、改めて
誤字脱字、感想など、どんとこいです。
まあ、単純に自分では見えないところを見つけてほしい、
ってのが本音ですけどね




