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一発ぶん殴らせろ!  作者: 団栗山 玄狐
3 謀略代理戦
37/53

37 一対一

「見つけたぞ、【狂気の圧殺者】。

てめえを超えてオレが最強になってやる」

北側代理戦機のパイロットが、西側人型機を見据えて怒鳴る。

パイロットの目標は西側人型機だったのだ。

それも撃墜するために機体調整にいそしんでいた。


元より逃げる気などなかったのだ。


戦闘機と人型が一つになったような機体が、

機銃を撃ちながら人型機の背後から迫る。

爆発までいかないが、前に押し出される人型機。

思いのほか好戦的な相手にノブテル・ミズマは戸惑いを見せる。



『ここまで好戦的なのになんで今まで隠れてた?』

彼は疑問を浮かべた。


「サー。人型機を高速戦闘用に改修した機体のようです。

改修作業に時間が掛かったように見受けられます」

とAIが敵機体の情報を報告してきた。


『なるほどね、改修に時間が掛かってたわけか。

それもオレを狙い撃ちしてきますか…』

ノブテル・ミズマは考えた。



支援艦はもう少しで撃沈するだろう。

そして、戦艦は、重粒子ビームに撃ち抜かれたとはいえ

まだ中破というところだ。



『ウチはリーロンがリタイヤで、

チュクは打ち止めか。そうなると、アードも怪しいところだ。

代理戦機はオレをご所望だし、ノイ(ノムイッカ・ラシタの愛称)と

ジャスタの二人で残りは何とかできそうか』

と冷静に状況を考えた。



向こうがその気なら好都合でもある。

逃げる気が無いのだから。


最悪、相打ちでも構わないだろう、とまで考えた。


そのくらい状況だ。

火力はがた落ち、戦力も心もとない。

でも、勝利条件は向こうからケンカを売ってきてる。


逃げるわけでもないから探す必要はない。

なら最悪、相打ちでも問題ない。

それで負けはなくなるからだ。


そして、ノブテル・ミズマからすれば挑んでくる奇特な相手だ。

無下にする必要性が無い。



「動きが速い。捕まえられんか」

消極的な言葉とは別に顔は、狂暴なまでににやけていた。



「サー。戦艦を盾にすることを推奨します。

相手の動きに対してこちらが追い付いていません。

更に背後を取られているので体勢の立て直しが必要と考えられます」

AIが対処を提案してくる。


「仕方ない、それに乗る」

というと突っ込んでくる相手をかわすために戦艦を盾にする。



北側代理戦機は、通り過ぎて旋回をして回り込む。



「くそ、速いな」



「サー。戦艦甲板での迎撃を推奨します。

そこでなら、相手の攻撃方向をある程度限定出来ます。

特に足元からの攻撃は、なくせると判断します」

AIが、更に対処を提案してくる。


「そうだな、足下から来られるとかなわない。

向こうの動きも限定できそうだ」

そう判断すると


人型機は戦艦の甲板部に向かって上に動くと、



戦艦の甲板部には北側代理戦機が、すでに立っており、

手持ちのライフルを人型機に向けて

待ち構えていた。


「待ってたぜ、勝ちはもらう」

北側パイロットは、勝ちを意識していたが、

西側人型機から視線を外さない。


右腕で構えたライフルの銃口が西側人型機を捉え、引き金が引かれる。

ライフルから放たれるビームが西側人型機を捉える。


勿論、西側人型機は防衛行動に入る。

左腕側面でビームを受けたことにより、ビームが細かく飛び散る。



「見下ろしてんじゃねえよ、邪魔だ!!」

ノブテル・ミズマは怒鳴る。


西側人型機は、左腕側面で受けながら外側に振り抜く様に動き、

北側代理戦機の足元を払う。




北側代理戦機は、西側人型機からの足払いを飛び上がることで避け、

機銃を撃ちながらその場を離れる。



西側人型機の動きを抑える為に。



そして再びビームを撃つ。

動きを限定された西側人型機は、戦艦に押し付けられる形でビームを受けた。

そのままブースターを吹かし、その勢いで上に上がり、

戦艦甲板部に立つ。


「頑丈だな、ここいらで退場しろよ。最強!」

北側パイロットの見据える目は変わらず、次の行動を考えていた。

相手は、噂通り手ごわい。


だが、追い付けない相手ではない。

隙もある、チャンスも作れそうだ。

後は、そのチャンスをものにできるかだけだった。


それでも北側パイロットの笑みは崩れない。


右腕のミサイルコンテナからミサイルを西側人型機に向けて

全弾撃ち放つ。



「その程度でオレの自慢のハンマーが抜けるかよ」

ノブテル・ミズマは強気な言葉を吐く。


西側人型機は右腕を振りかぶり、

ミサイルを叩き墜とす。


墜としきれないミサイルが足元の戦艦に突き刺さり、

火を噴く。


戦艦のあちこちは抉られ、火花が散る。


北側代理戦機は、その事に気にすることなく距離を開けて

西側人型機に向けて機銃攻撃を続けている。



二機の激戦の隙を狙い、一機の北側小型機が西側人型機の後方を捉える。

その北側小型機が、照準を合わせたとき、別方向からビームの砲撃により

撃ち抜かれる。



「油断してるんじゃない、熱くなりすぎだ」

ノムイッカ・ラシタの怒鳴り声が通信から届く。



「歓迎されてるからね、それには答えないとまずいでしょうが」

ノブテル・ミズマは少し気持ちを落ち着けて答える。


高揚しているのが自分でも理解できているようだ。

そのせいで冷静な判断が出来ていないことも。



「なら、早く終わらせろ。

ファンサービスは程々にしてな」

と言って、その場から離れていった。



「そうしたいのは山々なんだけどね」

ノブテル・ミズマは小さくごちる。

口の悪い友人の援護と言葉が、ノブテル・ミズマを落ち着かせ、

冷静に引き戻す。


静かに燃え上がるその視線の先は、

やる気満々の相手を見据えていた。









北側小型機はすでに数を二十ほどに減らしていて、

支援艦も沈黙していた。


その為、飛び上がった北側代理戦機を目がけて西側の小型戦闘機が襲い掛かる。


モハリド・アードだ。


彼は最後の獲物である北側代理戦機に狙いをつける。

だが、彼の機体も弾薬が心もとない。

ミサイルも数発数えるほどしかない。

機銃も使えなくはないが、もう牽制くらいにしか使えない。

重粒子ビームもあと一回が限度だ。

カートリッジも一回分だし、何より砲身が焼き付き始めている。


狙いを済ませて北側代理戦機に向けるが、それより先に反撃を受けた。

北側代理戦機がライフルを構え、ビームを撃つ。


そのビームがモハリド・アード機の重粒子ビーム砲を掠める。

掠めたせいで重粒子ビーム砲は引き裂かれ、機体にも重大なダメージが入る。


モハリド・アード機は制御を失い、離脱を余儀なくされた。

事実上の撃墜扱いだ。


そのまま撤退行動に移る。









それを確認したジャスタ・ホワイトは、冷静に状況を見た。


キム・リーロン、モハリド・アードがともにリタイヤ。

チュク・ロイドカンは打ち止め。


後は、彼女とノムイッカ・ラシタで戦艦と北側小型機を抑えに入らないといけない。


幸い北側代理戦機はノブテル・ミズマにご執心だ。

逃げる事はないだろう。


そう分析した。


「ねえ、ジャスタちゃん~。応援にいかなくていいの~?」

チュク・ロイドカンは、たずねた。


「大丈夫でしょ、ノムイッカは軽薄そうに見えてしっかり者だし、

ノブテルは冷静な振りして結構熱血だし向かってくる相手を

無視することもできないでしょ」

とジャスタ・ホワイトは静かに語る。


「そうじゃなくてね~、アナタは心配じゃ無いの~?」


「心配?そうね代理戦機を撃墜できるか心配は心配ね」

回答にチュク・ロイドカンは額に手を置き、ため息を漏らす。


「あのね~、ジャスタちゃん~。ノブ(ノブテル・ミズマの愛称)君が心配なら

助けに行けばいいじゃない~。我慢は良くないわよ~」



「な、何で私があのバカを心配しないといけないの。

突撃野郎なんか心配してたら身が持たないわ」

と慌てた口調で否定する。


『もう~、素直じゃないわね~』

チュク・ロイドカンは、ツンデレを地で行く彼女の気持ちを知っている。

ノブテル・ミズマは静かで冷たい印象があるが、割と面倒見もよく

親しみのある青年だ。


ただ、なぜか突撃が大好きなのはよくわからないところでもあるが、

本人曰く「面倒な射撃戦じゃなく、分かりやすく簡単に殴るほうが楽だ」

と言っていた。


要は面倒なのだろう、いろいろと考えて行動するのが。

そう割り切ることにしていた。


だからこそ、ブレーキになる人間が必要だと思ったのだ。

ノムイッカ・ラシタでもいいのだが、二人とも単純で考えが似通っている。

二人仲よく突撃をかますくらいだから、ブレーキ役にはならない。


ならば、と考えてジャスタ・ホワイトの気持ちを煽ることにした。

もちろん、ソプラ・バリトンの気持ちも知っている。


だが、どちらを応援するかと言われれば、

戦友で同郷(同じ地球人ということで)であるジャスタ・ホワイトを押したのだ。


だからこそ、素直になれない彼女を何とかしたいと思える。


「あのね~、今はあと少しで戦いが終わるかという瀬戸際なの~。

油断すると~確実に足元をすくわれるわ~。

だから~、現場で指揮する人が必要なのよ~」

と、もっともらしい事を言って彼女が動きやすくしたのだ。


「そ、そうね。それに最悪アナタがここに残れば問題ないし。

行くわ、後はよろしくね」

と、彼らの所に行くための大義名分が出来たのでジャスタ・ホワイトは、

行動を開始して戦場に向かう。


その姿を見届けたチュク・ロイドカンは

『素直じゃないわね~。世話が焼けるわ~』

と嬉しそうに見送るのだった。


ああ、熱血が、熱血が足りません。

妄想の為の燃料が~。



妄想族のオッサンは

現在、妄想街道徐行中です。


爆走はできません。

それどころか一時停止も多いですね。

進みません。


落とし物も増えて気ばかりです。

拾いきれません、道路清掃会社に迷惑ばかりです。

申し訳ございません。


では、改めて

誤字脱字、感想など、どんと来いです。


まあ、単純に自分では見えないところを見つけてほしい、

ってのが本音というか、情けない限りです。



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