35 対艦戦2
北側は大混乱が続く。
戦場に出張ってきている権力者と側近たち。
真ん中の戦艦に砲撃しろという命令を聞くしかない状況で
艦長は仕方なく砲撃を行う為、左側にいる戦艦にいる人型を狙う。
当然のように右側を別の戦艦が挟み込むように狙いを定め、タイミングを合わせ
砲撃する。
艦長からすれば、味方の艦を攻撃したくはない。
だが、権力者からの命令は絶対であり、逆らうことは許されない。
命令を聞く以外の選択肢がないのだ。
砲撃している間は、権力者と側近たちの機嫌がよかった。
仲間がひどい目にあっているのに敵を潰せたとご満悦だ。
たかが一機の為に大きな被害が出ている事を考えていないことに
悲しくなってきていた。
権力者は、「勝てばいいんだよ、どんな手を使ってな」と笑いながら
言うが、そのせいで死んでいく仲間の事など考えないことが悔しい。
顔に出さず冷静を装う艦長は、状況確認を部下に指示する。
主砲が熱で爆発するまで行い、砲撃を受けた戦艦が轟沈。
権力者は機嫌がよかった。
敵一機を撃墜できたと大喜びだ。
仲間を平気で捨て駒にしておいて、ここにいる誰もが思っていた。
権力者のご機嫌なのもつかの間、警報が鳴る。
壊れた戦艦の右側に位置する戦艦から救難信号が入る。
攻撃を受けているというものだ。
相手は、撃墜したはずの人型機からというものだ。
この通信で権力者の機嫌がすぐさま悪くなる。
すぐさま砲撃しろと言われるが、壊れた戦艦が邪魔で出来ない。
だが、権力者はヒステリックに何とかしろとしか言わず、
対応に追われたのだ。
そのせいでさらに戦艦が撃沈する羽目となる。
その事に慌てた権力者は艦長に撤退しろと言い始めたのだ。
艦長は「どこへ?」と聞くが、
権力者は「そのくらいお前たちが考えろ、私が生き残る術を」と言ってくる。
もう自分たちの事しか考えていない権力者に
「なら戦場に出てくるな」と小さくつぶやく。
勿論、権力者に聞こえないように。
だが、無駄死にするわけにはいかない。
無下に散っていった仲間たちのためにも一矢報いなければ死んでも死にきれない。
艦長は、すぐさま支援艦に連絡を入れ、攻撃を敢行させる。
撃沈した戦艦を攻撃するのはさすがに気が引けたがこの状況では
四の五の言っていられない。
だが、支援艦も攻撃を受けており、それどころじゃない。
更に問題がある。
北側の代理戦機は現在、無傷の支援艦に隠されている。
そのためか、権力者は、「私と代理戦機さえ無事なら引き分けでごまかせる」
とまで言い始める。
艦長は、ここまで派手に協定違反をやらかしておいて、
引き分けに出来ると思う考え方が分からないでいた。
艦長はここで何とかできなければ、後はないと進言するが、
混乱しているのか権力者は聞く耳を持たない。
逃げるにしてもこの状況では確実に狙われることは避けられない。
しかも、代理戦機を温存しても西側の目標になっていることは確実だ。
逃げる事も出来ない状況に艦長は覚悟を決めた。
ノブテル・ミズマの動きが読めないでいた。
これは敵味方どちらもである。
ノムイッカ・ラシタは、小型機に対しては有効打を持っているが、
戦艦クラスになると一つしかない。
それも一度ではなく何度も攻撃してやっとだ。
火力不足は否めない。
だが、ノブテル・ミズマの人型機は違う。
近づいてしまえば、火力ではなく物理的な質量で相手を黙らせる。
この質量兵器が曲者なのだ。
戦艦の軍用シールドもお構いなしにぶち壊してくる。
更に、戦艦の主砲の連続砲撃に耐えてくる化け物だ。
それにいまだ動きを見せない北側代理戦機体。
西側にとっては第一目標なのにいまだに撃墜できていない。
いや、すでに四機撃墜しているのでこの言い方はオカシイ。
残り二機の居場所がわからない。
艦隊の中にいるのは間違いない。
既に戦艦は二隻撃沈され、残り一隻。
支援艦も残るため、考えられるのは、戦艦か支援艦のどちらかにいる事は確定だ。
今までは、戦艦にいたのだが、今回もそうとは限らない。
支援艦は、数が多いためどこにいるのかわからない。
更に小型機の数が多いのも問題だ。
小型機の対処に追われ、支援艦まで手が回らない。
決め手に欠けているのだ。
その中で決め手を持っている人型機は地道に戦艦二隻を沈めた。
次の目標次第になる。
「支援艦を狙うぞ、一番近い奴の位置を教えろ」
「ok、サー。
大破が三隻近いです。
その後ろに無傷が三隻います」
「その中に代理戦機がいる確率は?」
「ok、サー。
単純に十%になります」
「そうか、やるしかないか。
これ以上長引かせると数の少ないこっちの疲労ばかりが増えるからな。
姿勢制御は頼むぞDON」
AIにそういうと
「ok、サー」
返事が返ってきた。
それを確認したノブテル・ミズマは目標を支援艦に変え、
攻撃をするために移動を開始した。
「サー。現在確認できる支援艦は、撃沈が二隻、
大破が三隻、小破が四隻、無傷が三隻になります」
AIは冷静に答えてくる。
「それから仕留めるか。いい加減、北側に付き合うのも面倒だ。
さっさと目標を潰しにかかるぞ」
「ok、サー」
人型機は、一番近い無傷の支援艦に襲い掛かる。
油断していたわけではないが、近くを飛び回る小型戦闘機と
遠距離攻撃の迎撃に気を取られ意識が及ばなかったのだ。
人型機は、容赦なくハンマーを振るう。
狙いは、ミサイルコンテナ。
一つでも爆発させることができれば、他のミサイルも誘爆させることが出来る。
上手く誘爆させることができれば、撃沈も出来る。
なので手間が減るわけだ。
一隻目は、何度も殴りミサイルの誘爆だけではなく
機関部も破壊したことで支援艦は爆発四散した。
二隻目は最初からエンジンを狙いハンマーで叩き潰したおかげで、
爆発して、その爆発にミサイルが引火して誘爆したことで撃沈することに。
三隻目は、人型機を近づけまいとミサイルやビーム兵器を使い攻撃するが、
人型機のハンマーにより防がれた。
中にいた北側代理戦機が一機飛び出し、人型機をけん制に走る。
たいしたダメージにもならなかったが、人型機の狙いが変わる。
北側代理戦機へ人型機が突撃する。
機動性は低いが瞬発力は高い人型機は、一気に間合いを詰める。
そして、北側代理戦機の前に回りハンマーを振り上げ、
叩き込み、そのまま北側代理戦機ごと支援艦に突っ込んだ。
勢いが付きすぎたのか、人型機は巨大な弾丸のように支援艦を突き抜け、
北側代理戦機は突き抜けた衝撃とハンマーの攻撃により粉々になり爆発した。
支援艦も突き抜けられた時に機関部とミサイルコンテナを壊され轟沈した。
時を同じくして、戦場を駆け抜ける西側小型戦闘機に
西側の大型戦闘機から通信が入った。
「今から撃つわよ~。ちゃんとよけてね~」
気の抜けた女性の声が届く。
「ま、待て。まだ射線から抜けてない」
西側の小型戦闘機のキム・リーロンが、待てをかけた。
「勝手に撃つな、オレの獲物だぞ」
西側の小型戦闘機のモハリド・アードは狙いをつけていた支援艦を
横取りされることに文句を言い始めた。
が、お構いなしに西側の大型戦闘機から重粒子ビームが放たれ、
西側の小型戦闘機二機は慌てて射線から逃げた。
重粒子ビームに支援艦は撃ち抜かれ撃沈した。
次の支援艦に西側の大型戦闘機からのミサイル群が降り注ぐ。
「もう少し考えて撃てよ」
「撃つ時くらい連絡を入れろ!」
キム・リーロンとモハリド・アードからの不満の通信が入る。
それに対して
「知らないわ~、ミサイルくらいよけてよね~」
と我関せずな返答が来る。
その返答に二人は文句を言いながらも
被弾した支援艦に向けて、ミサイルを避けながらも
自分たちの小型戦闘機に積まれている重粒子ビームを支援艦に撃ち込み、
とどめを刺す。
それをジャスタ・ホワイトが確認すると
次の目標の位置をチュク・ロイドカンに連絡を入れて
先行するキム・リーロンとモハリド・アードに
次に撃つ重粒子ビームの射線を連絡する。
要は上手くかわせという事だ。
二機が射線から移動する気がないようなので
気にせずに
「じゃあ~、次行くわよ~」
と言って西側の大型戦闘機から重粒子ビームが放たれる。
「ばか、まだ逃げきれてないぞ」
「敵がちょろちょろしてんだ。勝手に撃つな」
キム・リーロンとモハリド・アードからのクレームを言いながらも
射線から上手く機体を外して、重粒子ビームをかわす。
重粒子ビームは、二隻横並びの支援艦のうち一隻は機関部を撃ち抜き
爆発して轟沈し、もう一隻はミサイルコンテナを撃ち抜かれ
被弾した支援艦は、すぐにコンテナをパージして誘爆の難は逃れたが、
その爆発の影響を受け、
支援艦自体にダメージを負う。
その支援艦に向けてキム・リーロンとモハリド・アードは文句を言いながらも
攻撃を仕掛ける。
支援艦からの攻撃をかわしながら重粒子ビームを放ち、
火を噴き始め、爆発を始める。
更に続けざまにキム・リーロンとモハリド・アードからの
重粒子ビーム攻撃により耐えられずに轟沈することになった。
勿論、二人からの罵声が通信から届くが
チュク・ロイドカンは気にも留めない。
ジャスタ・ホワイトは、その掛け合いに頭を抱えていた。
妄想は今の所大丈夫ですが、
他の更新に支障が出てますね。
一区切りつけないとストックが切れてしまいそうですね。
こちらもコンテストの規定文字数があるので
手を抜けませんし、困りものですね。
妄想族のオッサンは
現在、妄想街道徐行中です。
爆走はできません。
それどころか一時停止も多いですね。
進みません。
落とし物も増えて気ばかりです。
拾いきれません、道路清掃会社に迷惑ばかりです。
申し訳ございません。
では、改めて
誤字脱字、感想など、どんと来いです。
まあ、単純に自分では見えないところを見つけてほしい、
ってのが本音というか、情けない限りです。




