16 一点突破
ノブテル・ミズマが用意した武器は、
移動式地雷:地面を滑るように動き回り、敵の足元に滑り込む地雷。
敵味方識別コードを判断して味方以外を狙う。
ネット式爆雷:上方撃ち出し真下にネットを広げ
敵の動きを抑え込む。
ネット内に仕込まれた爆弾で捕まえた敵をまとめて破壊する。
地対地ホーミングミサイル:周囲の敵を破壊するための小型ミサイルを
撃ち出す。
刺突型ミサイル:突撃槍のように敵陣を突き抜けて進み、
止まったタイミングでミサイル側面が開き
小柄ミサイルをまき散らした後、本体が爆発する
という迷惑なミサイル。
以上である。
ノムイッカ・ラシタの兵装も同じである。
彼も別で兵器を乗せている。
二人とも短期決戦で敵陣を突破することを念頭に置いた兵装になっている。
要は、敵と突破して、親玉を潰すことを目的とした装備なのだ。
作戦は簡単、
二人が遺跡に近づき、守護者たちをおびき出し、
基地から遺跡に被害が出ない場所を飽和攻撃をして数を減らし、
攻撃終了後二人が突撃して、遺跡近くにか内部にいる親玉を潰すというもの。
守護者たちが少ないうちに勝負を決める短期決戦を仕掛ける。
時間も無く軍隊を導入できない状況で
遺跡を無傷で手に入れるという条件では、最善と思われる作戦である。
しかも突入できるの二機のみでは、方法も極端に限られる。
完全な短期決戦仕様の作戦出るである。
しかも、遺跡近く又は内部に親玉がいるという前提があってこそだ。
いない場合は、遺跡そのものを破壊することになる。
遺跡内あるはずの守護者たちを管理するサーバーなり、
ホストがあるはずだと考えた理由は、単純だ。
守護者たちを回収した所、受信端末らしきものと
各関節部に特殊な繊維が発見されたこと。
現地の資材を使い必要最低限の改良を行い動くロボットであるという認識だからだ。
ならば、そのロボット作る工場があり、それを指揮する集中管理システムがあると
推測された。
遺跡を手入れる為には、工場と集中管理システムを無力化すればいいという決断に至ったのだ。
周囲の敵を蹴散らし、親玉である工場と集中管理システムを潰すことが今回の作戦である。
おおざっぱもいいところでは、あるが仕方ないところもある。
最悪無力化はしなくてはいけない。
無駄にハードルばかり上がっている状態だ。
「結構積み込みましたね、二人とも。
突撃仕様にもほどがあります」
とお冠なソプラ・バリトンがいた。
「仕方ないだろ、ここまで無茶な作戦しかないんだから」
ノブテル・ミズマの割り切った言い方に対して
「そうですけど…」
言葉に詰まる彼女。
彼女自身も分かっていた。
案件を成功させるためには多少の無茶も必要であること。
だが、今回は代理戦でもない上に上層部からの無茶ぶりである。
これをされない為に追加料金を迫ったのに
こんどは金を積めば何とかなると思われたようなのだ。
釘を刺したつもりが、うまくかわされ利用されることになったのが、悔しいのだ。
その為に二人が無茶することが悔しいのだった。
口にしたいが、言えないでいた。
言えば泣き言が止まらなくなりそうだからだ。
「今は気にしないことだね。
無理しないとこの案件は終わらない。
とりあえず、今はこらえて上層部に文句を言う方がいい」
その事を知ってか知らずか
ノブテル・ミズマに宥められた。
もっともすぎる言い分に彼女は、何も言えないでいた。
元より無茶な仕事なのだ。
自分たちが矢面に立てないくせに文句と責任だけを押し付けてきた。
何とかするために出た作戦は無謀を絵にかいたようなもの。
彼女からすれば彼ら二人がそこまで危険を冒す必要を感じなかったのだ。
以前行った協定違反戦並みの無謀な作戦である。
「成功したら、追加料金だけじゃすまないね。
どうしてくれようか」
ノムイッカ・ラシタが不敵に笑うと
「そうだね、関係者には代理戦に参加してもらうか、
強制労働してもらうのもいいかもしれない。
なんせバカげた案件だしな」
ノブテル・ミズマが言うと
「そうですね、そのくらいしてもらわないと割に会いませんよね」
とソプラ・バリトンも同意する。
「それなら、おっちゃんの説得頼むわソプラちゃん。
報告はしてるんだろ、それにオレたちの要望もつけて連絡しておいてよ」
ノムイッカ・ラシタが笑いかける。
「ええ、きちんとやります。
それでも足りないくらいです」
と意気込んでいた。
「そのくらいでいいよ、オレたちも死ぬつもりはない。
やるからには親玉くらい仕留めてくる」
「そだね、八つ当たりの矛先になってもらいましょ」
二人はやる気でいた。
それだけが彼女の救いである。
その彼らに報いたいと思いながら戦いに挑む彼らを見送った。
彼らはそれぞれの機体に乗り込み、所定のポイントに向かう為に出撃する。
二つの機体は地面を滑る様に走る。
目的のポイントまで土煙を上げながら進む。
目的地までこれといった問題も起きず、所定ポイント手前で待機する。
これは、基地からの飽和攻撃準備が整うまでの待機することになっていた。
二人がおびき出せても基地からの攻撃が出来なければ敵の数を減らせない。
初手が失敗する可能性がある為、歩幅を揃える為である。
しばらくして、準備が整ったと連絡が入り、二人は動き始める。
遺跡の近くあるポイントを過ぎると
守護者たちが一斉に群がるように襲い掛かってくるのだ。
今、そのポイントの手前にいた。
作戦開始した今、二人はそのポイント超えた。
勿論、今まで静かだったその場所に地響きが響く。
何処にいたのかわからないくらいあちこちから守護者たちが、
岩の生き物たちが二人に迫る。
二人は指定ポイントまで来ると迎撃に入る。
岩の生き物たちを出来るだけ集める為だ。
時間として十五分。
その場で踏みとどまりそして、五分で離脱する。
五分後に飽和攻撃を仕掛けるのだ。
どこまで岩の生き物たちを減らせるかはわからないが、やらないよりマシだ。
とにかく数を減らさないと突撃してもすぐに囲まれる。
最悪を防ぐためのおびき出しなのだ。
数は、増える増える。
五分の満たない間に二人に迫る岩の生き物たちの数はすでに数百を超える。
辺り一面土煙が上がる。
第三者から見れば壮観である。
当事者から見れば最悪もいいところだ。
だが、そんな作戦なのだと割り切っていたのだ。
人型機は搭載された武器を使わず、ハンマーで殴り近づく岩の生き物を叩き伏せる。
六脚小型機動戦車は、主砲を使わず、搭載された地対地ホーミングミサイルを惜しげもなく撃ちまくる。
近づきすぎた相手には新たに積み込んだ迫撃砲と簡易光学兵器で撃退する。
光線の収束率が高く設定されているので相手を融解するのではなく
切り裂くことに特化している。
いわばレーザーソードである。
威力は大きいが、短時間しか使えない使い捨て。
それを二門積み込んでいる。
その内の一つで現在よけながら対応していた。
会敵してすでに十分が過ぎ、まだ岩の生き物は増え続ける。
一時間にも感じる十五分が過ぎ、コックピット内にアラームが鳴る。
二機は、タイミングよく離脱を開始する。
人型機は、装備した地対地ホーミングミサイルを
盛大にばらまき相手の足を止めにかかる。
六脚小型機動戦車は、使いかけの簡易光学兵器で
同じように岩の生き物の足を狙い動けないように切り裂きなら
後退する。
使い捨てなのでここで使いつぶすつもりだ。
二機が指定ポイントまで逃げ切るとそのタイミングで
基地からすでに発射された大量のミサイルが、岩の生き物の群れに降り注ぐ。
その様子は、炎の絨毯のように見えた。
絨毯爆撃とはよく言ったものである。
今まで動いていた岩の生き物たちは、その攻撃により岩の瓦礫と化していく。
それでもわずかに動く岩の生き物たちは、降り注ぐミサイルの餌食と化す。
だが、まだ周囲には岩の生き物たちはいたが、
遺跡までの黒く焦げた一本道ができた。
爆撃が終わったタイミングで二機は、その道を爆走する。
目指す遺跡に向けて。
後は、目論見通りに工場と指令塔があるかである。
こればかりはそこまでいかないと分からない。
振り返りもせず、二機は突き進む。
壊れていない岩の生き物たちは、二機を目指し迫りくる。
まさにタイムアタックとなる。
二人が工場と指令塔を壊すのが先か、岩の生き物たちが集まるのが先か。
ホントに分の悪い作戦である。
ホントに異世界ものみたいになりました。
古代の遺産としての遺跡という立ち位置ですね。
難しいです。
それでもSFチックになる様にはしてます。
現在ですが妄想街道徐行中です。
爆走はできません。
落とし物も増えて気ばかりです。
申し訳ございません。
では、改めて
誤字脱字、感想など、どんと来いです。
まあ、単純に自分では見えないところを見つけてほしい、
ってのが本音というか、情けない限りです。




