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09 反撃と油断




北側勢力の混乱と

仲間たちの献身的な戦術で10分の時間が過ぎた。


コックピット内にアラームが鳴り響く

『さてと』

ノブテル・ミズマは、目を開け、時間が来たを確認した。

そして、AIサポートシステムを起動させる。


「DON、機体の損傷個所のチェックとエネルギーチャージの状況確認をしてくれ。

こっちは操作系の確認と現状の確認に入る」



「ok、サー。各種チェックに入ります」

と、電子音の声が響く。


そして、

「サー、確認終了です。

脚部に約20%の負荷を確認しましたが、作戦に問題なしと判断します。

エネルギーチャージは、現在30%。

空戦は不可能ですが、陸戦は問題なしと判断します」

と、報告をする。



「わかった。こちらも問題なしだ。ウチの連中も何とかできてるみたいだし

反撃にうつることにする。

DON、各機に連絡。これより我、戦線に復帰すると打診しろ」



「ok、サー。連絡します」

と、電子音の声が響く。


そして、ノブテル・ミズマは機体を動かす。

目標となる敵陸戦機の位置を確認すると機体を向かわせる。



各人は、戦闘中に来た突然の通信にイラつく。

だが、その内容に安心する者、獰猛な笑みを浮かべる者と別れた。



まず、安心した者たちは、ノムイッカ・ラシタとジャスタ・ホワイトだ。

ノムイッカ・ラシタは、相棒が来てくれる事に

ジャスタ・ホワイトは、負担が少なくなるという事に


そして、獰猛な笑みを浮かべた者たちは、

空戦をする二名であるキム・リーロンとモハリド・アードだ。


空中戦でかく乱することをしているだけだった。

不完全燃焼だったのだ。


手加減解禁の通信は彼らにとっては朗報である。

キム・リーロンは、中国人男性、

モハリド・アードは、ひげ面の中東人男性。


彼らは、抑えていた感情を相手に向けて解き放つ。


更に、見た目はほんわかしながらも、

内心は獰猛な牙をむくチュク・ロイドカンがいた。


彼女は、さんざんズルばかりする北側勢力に対してかなりお冠である。

見つけた仕掛けられた兵器を壊すことに腐心していた彼女は、

手加減解禁の通信が入ると、すぐに行動を開始する。


彼女の乗る機動戦車は、大型でトレーラー並みの大きさを誇る。

その為、鈍重でもある。

旋回能力が劣り、重力下では制限がかかる。

だからこそ、重力下戦を嫌がっていたのだが…


彼女の機体はさらに山盛りの兵器を積んでいた。

完全な支援機である。


つまれているミサイルコンテナの消耗率は現在一割程度。

結構な数の敵兵器を屠っていたはずなのに少ない消耗率。


どれほどの兵器を積み込んでいるか、恐ろしくなる。

解禁されたことで


「始めるわよ~。当たらないでね~」

と、断りの通信を入れ、彼女はミサイルを放つ。



その量は最初に先制された攻撃の約10分の1程度。

それも敵味方お構いなしでぶっ放す。



だが、味方にとっては慣れたもの。

確実によけながら相手を攻撃する。


相手にとっては、突然の飽和攻撃に慌てだす。


今までは、拮抗していたはずなのに突然の攻撃に回避を余儀なくされる。

その回避のタイミングで相手に攻撃される。

その為、混乱が生じた。


空戦機の一機が突然舞降るミサイルに慌ててしまい避け損ない被弾する。

旋回でかわす間もなく降り注ぐミサイルの雨。


この中で当たり前のように動く西側の戦闘機、訳が分からないことだらけである。


被弾しながらも立て直す北側の戦闘機。

それを見逃すことなくモハリド・アードは、相手の後ろ取り銃撃する。


彼も重力下戦を嫌っていた。

身体にかかるGが嫌なのだ。

シートに押し付けられるあの感覚が特に。

宙間戦闘でもGはかかる。

だが、宙間戦はそれを軽減できる。


重力下戦では、気圧やら重力やら制限が多いので嫌がっていたのだ。


それでも彼は、ここにいる。

命令だからもあるが、それ以上に不意打ちに憤っていた。


手加減無用で撃ちまくる味方の攻撃を

額に汗をしてよけながら、目標をのがなさいように視線で追い続ける。



それに対して

機体のダメージがあり、敵を見失い混乱する北側パイロット。

その状態でさらに攻撃をくらい、機体の制御を失う。

飛行を続けることも出来ず、重力にひかれ不時着する。




更に、空戦は続く。

混乱の中でも冷静に行動する者もいる。

モハリド・アードが北側の機体を撃墜したタイミングでさらに後ろにつき

彼の機体を攻撃する。

高速で飛行していた為、旋回が遅れる。

更に、意識を目の前の機体に向けていた為、

北側の戦闘機に意識がまわらなかったのだ。


モハリド・アードも油断していたわけじゃない。

相手の機体を撃墜したタイミングで襲われたのだ。

完全に読まれた形になる。

何より、目視が中心となる飛行戦において、

降り注ぐミサイルが邪魔をした。


その為、北側からのミサイルがエンジンを捉える。


逃げることもよけることも出来ずエンジンを破壊され、

「くそが~!!!」

モハリド・アードが怒りをあらわにする。

コクピット内に鳴り響く警告音。

モニター映る多くの情報がさらに彼をいらだたせる。


小型宇宙戦闘機を換装した機体であるため、

パイロット保護機能は高いため、生き残れはするだろうが、

彼の心情は別になる。

『ここまでお膳立てされて、ここまでかよ』

そう考えたとき、地面叩きつけられる衝撃が彼に襲い掛かる。


勢いがある状態で滑るように着地したことと、機体が頑丈だったことが

幸いして不時着することとなる。


北側のパイロットは、西側の機体を落とした。

慌てて出撃した割に冷静に判断できた部類だろう。



だが、更にその上前をはねる者がいた。



その北側の機体のエンジンにドローンをぶち込み、

バードストライクをおこしさせたのだ、


エンジンは火を噴き制御を失う。

完全に見失っていたのだ。

大量に降り注ぐミサイルにまぎれ小型のドローンが近づいていたことに。



敢え無く北側の機体は、不時着の憂き目にあった。


勿論、それは、ジャスタ・ホワイトの攻撃である。

「これで二つ。吠える前にもう一機ぐらい潰しなさいよ。

ただでさえ私は、やることが多いのよ」


彼女は、常に全体を俯瞰して見ていたので彼らの動きが把握しやすかったのだ。

これで、空戦は、二対二となる。






上空から降り注ぐミサイルの雨。

もう敵味方の区別なく攻撃されるそれを

まるで当たり前のように避ける六足の機動戦車。


まるでダンスを踊るかのように軽やかに動く。

普通戦車は、鈍重だ。

無限軌道であっても、足を取られることもある。


それをあるシステムが軽減する。



磁場発生装置。



多足機動戦車の足に取り付けられたそれは、

地面からわずかに浮き上がることができる。


そのシステムは、空まで上がることができない。

なので、地面を滑るまでなのだ。


しかもそれぞれが強力な磁場を発生させるわけではない。

複数の装置があってこそなのだ。


だから、多脚となる。


それでも人が動かすのだから限度がある。


それなのに西側の小型六脚機動戦車の

不規則な動きに翻弄される北側の陸戦機たち。


小型とはいえ予想外の動きをしすぎるのだ。

飛んだり、跳ねたり、フェイントや、急旋回、急制動。


その動きに翻弄され

捕らえようにも捉えられず、いら立ちが見える。


そこに降り注ぐミサイル。

本来なら、最初のミサイル攻撃で勝負は決まっていたはずだった。

でも西側は、それを防ぎ勝負を五分ごぶにまで押し戻してきた。


北側の彼らからすれば、これは予想外で困った事態にもなっていた。

突然の出撃命令に慌てた彼らは、打ち合せもろくにできないまま出撃したのだ。

通信である程度、戦術は詰めたがそれでも味方の仕掛けた兵器頼みだったので

上手く立ち回れていない。


仕掛けた兵器は、ことごとく相手に粉砕され、あてにできなかったからだ。

あてにづる必要もなかったはずなのだが状況は一変した。


有利な状況が、何もしなくても勝てる状況が、

行動しなければいけない状況に変わる。


突然の対応に戸惑ってしまったのだ。

本来は、当然のようにやるべき事だったのだ。


それを策を講じすぎて、足元を掬われたのだ。


それでも北側のパイロットは思う。

『ただ本来の代理戦に戻っただけだ』と。




正しい判断だ。




だが、最初から不利な状況を受け入れて立ち向かうのと

優位に胡坐をかいて、足元を掬われるのとでは、完全に意識が変わる。


前者は、常に挑戦することを心構えしているのに対し、

後者は、油断し、こんなはずじゃなかったのにと考え、

立ち直るのに一定の時間を要することとなる。



この時間の差が現在の彼らの差なのだと理解できるまでさらに時間を要するのだ。



人に甘え、安全に胡坐をかき、上から目線で見る。


人の苦しみや悲しみをモニターの向こうに映るフィクションと見て、

又は、娯楽やまたかと思いながら見る事と


自分が立ち向かい行動するのとでは、それこそ天と地ほどの差が出来ている。


北側の人間たちはそれを思い知ることになったのだ。


幸い反撃がこちらに届くまでの多少の時間はあったので、

出撃までは問題なかった。


相手を迎え撃てる状況までは整ったのだが、更に問題は起きる。

今度は、自分たちがミサイルの高校を受ける番となった。


自分たちに向かってくる相手を確認できた。

こちらは二機、向こうは一機だ。


いくら不意を突かれようとも数に分がある。





そう考えていた。




だが、降り注ぐミサイルにその考えは露と消えた。



ミサイルを躱し、爆風に晒され、相手を見失わないようにすることで

精一杯になる。


もう一人の同志も同じである。


だが、あまりにも激しい攻撃に相手を見失う。


そのタイミングで攻撃を食らう。


相手をとらえてもミサイルの爆発で見失う。

見つけなければ、よけなければ、と意識が、考えが、何度も切り替わる。



そんな中で、相手がミスをした。

ミサイルの爆風に当てられ、吹き飛ばされたのだ。


千載一遇のチャンスだ。



逃すわけにはいかない。



相手が吹き飛ばされ、地面に落ちる場所を予測して、

自身の機体の砲撃を撃つ。


それは、予測通りとなり命中は確実だ。


その通りになり、爆発が起きる。

『勝った』そう思ってしまったのだ。


誰しもが思うだろうその状況で、事態は一変する。


爆風を避け、六脚小型戦車が砲撃しながら飛び出す。


『何故だ?直撃のハズだ。よけられたとしても動けるはずがない』

その考えがよぎる。



そのせいで判断だが、遅れた。


六脚小型戦車からの砲撃をよけれなかった。


致命傷に至らないが、ダメージは思いのほか大きい。

主砲はともかく、副砲と八本足の一本を持っていかれた。



混乱する思考が、相手の攻撃による衝撃で我に返る。


『すぐにこの場を離れて、立て直さないと…』

そう思い、動き出そうとした瞬間、目の前から


炎と煙を纏いながら向かってくる人影を見る。

その人影は、あまりにも大きく、そして異形だった。





絶賛妄想街道爆走中の妄想族(古い古すぎる)のオッサンです。



少し加筆しました。

うまく出来ているのでしょうか?

分かりません(泣)



誤字脱字、感想など、どんとこいです。


まあ、単純に自分では見えないところを見つけてほしい、

ってのが本音ですけどね

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