銀ズイカ
夏の頃、スイカを食べる際にふと思い出す言葉がある。
父親が子供の頃、戦時中に中身の色が銀色のスイカがあってとても美味であった、と。父親は「銀ズイカ」と言っていた。
現在流通に乗っているスイカの中の色はほぼ赤色、極々たまに黄色いスイカがある。
中身が銀色のスイカって目にしたことが無い。よほど育てづらい品種だったのだろうか。戦後の混乱や高度成長期の無駄を悪とする風潮の中で、作る農家さんも種も絶えてしまったのだとずっと思い込んできた。
ところが。薬草やハーブの情報をネットで検索して確認していた際、銀ズイカのことを思い出し、ついでに検索してみたら。白いスイカというキーワードでヒットした。どれも違う種苗店の情報だ。
「銀世界」
1株から3~5玉収穫でき、糖度は11度ぐらいで白くても甘い品種で、種有スイカ。
「クールチャージ潤」
肉質は柔らかいけれどシャリシャリ。甘いけれど酸味アリ。食べるスポーツドリンクという表現。
「銀大和西瓜」
糖度は高くないらしい。
現在、スーパーで販売しているスイカは平均10度~12度。一つ目の銀世界は標準的な糖度。後の二つはどうなんだろう?育て方は特記事項が無いので通常のスイカと同じくらいか。やはり見映え感が白いといまひとつか。赤味の果肉の方が美味しそうに見える。
ところで白い苺という苺の品種がある。白いが売りで、高級路線になっている。白いスイカも将来的に、そんなふうになるかもしれないと思ったりする。が、どうなんだろう…。




