2025.1.24 蝋梅(ろうばい)の花咲く
梅に先駆けて厳冬期を彩る花はいろいろある。
和水仙、茶梅、蝋梅…。
どの花も寒さの中、逞しく花を咲かせている。花々にはそうという意は無いだろうけれど、眺めていると、冬の厳しさの向こうにある遠い春を感じ、ふわり気分が浮き立つ。
殊に蝋梅の花は、淡い黄色の花びらが硬質な艶やかさを持ち、なんとも魅力的だ。花びらが丸く花の中心まで淡い黄色の蝋梅を「素心蝋梅」、花びらが丸く花の中心が紫色の原種に近い蝋梅を「満月蝋梅」、花の中心部分がオレンジ色の「和蝋梅」と、種類があるけれど、私の好みはやはり「素心蝋梅」。
冬の厳しい寒さをはね退けるような硬質な花びらを観ていると、なぜだか春に咲くたんぽぽの花の群落を思い浮かべてしまう。そうして未だ遠い、来たる春を祈るように待ち望む私がいる。
素心蝋梅の花
ちなみに、蝋梅と梅の文字が使われているけれど、バラ科ではない。ロウバイ科ロウバイ属に分類される。
蝋梅は中国原産の樹木で、12月から2月にかけて、香り高い花を咲かせる。江戸時代頃に日本に入ってきたと言われ、雪の中で咲く「雪中四友」の一つ。
雪中四友とは、雪の中で咲く4つの花を指し、蝋梅、玉梅、茶梅、和水仙の花を言う。これらの花は庭園で、白い雪に映える春の美しい風景を創り上げる。




