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柊(ひいらぎ)の葉っぱ

クリスマスリースでお馴染みの、トゲトゲした濃緑色の柊の葉っぱ。

トゲトゲした葉っぱがトレードマークのようになっているけれど、その実経年変化により棘が少なくなってゆき、最後は丸く棘の無い葉っぱになるのである。

子供の頃、どうして柊の葉っぱに棘が無いものがあるのか不思議に思えて仕方なかった。しかも、枝によっては元気なトゲトゲのある葉っぱが付いている。まろい葉っぱとトゲトゲの葉っぱの混在する理由がどうしても解らずじまいだったなぁ…。

そんな疑問が復活。

普段は行かない場所に小さな柊の木があり、まろい葉っぱとトゲトゲの葉っぱが混在しているのを発見。


挿絵(By みてみん)


まろい葉っぱは木が育っていく過程で枝が切られること無く今に至っているから、葉っぱがまろくなっているのだろうと思う。なんだか歳を取って性格が丸くなった人間のようだ。ではトゲトゲの葉っぱが付いている枝はどうなんだろう?同じ一本の柊の木だというのに、トゲトゲの葉っぱだ。もしかして、剪定された枝だろうか。切られるということで、何らかのスイッチが入ってトゲトゲが復活したとか。「なにすんねん、このアホタレ!」という怒りがスイッチだったりするかな。ありそうな気がする。柊の木って、短気な性格かも。

ネットで検索すると、いかにもな説明があった。学問的記述だと、こういう言い回しになるのか。

樹齢が進み老木になると、だんだんと葉の棘が丸くなる傾向にある。樹齢とともに葉が丸くなるような現象を、専門用語で「異形葉性」といい、この現象がどのように起こっているのか、そのメカニズムは不明らしい。そしてヨーロッパで行なわれたセイヨウヒイラギを対象とした研究によると、動物に葉を捕食されるほど棘が増えるという。柊の丸い葉がついている枝を剪定すると、新しく出てくる葉は棘のあるものが多くなり、これを一般的に、「若返り」とか「先祖返り」と呼んでいるとのこと。

これ、小さい時に知りたかった。そうしたら、世界は今よりずっと大きく、素晴らしいと思えたことだろう。まあ、遅くても知ることが出来て良かったということにしておこう。


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