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湖の騎士 VS穢れ無き騎士 No.3 エレインとギネヴィア②



 ランスロット領『ニミュエの湖』


(大丈夫ですか? 騎士様?)


 この地下空洞世界に月は無い無いが。『世界樹の根』が月明かりの代わりにこの地下世界を幻想的に照らしてくれる。


 そんな幻想的な地下空洞世界の夜に1人のうら若き少女が湖面を眺めて我を見下ろしていたのだ。


(だ、誰だ君は? いったい?)


(ん? 私ですか? 私はエレイン。最果て‥‥‥‥いえ、少し遠い所からやって来ました)


(遠い所? 君も妖精なのか?)


(はい! 最近、やっと上位妖精の仲間入りを果たしまた。フフフ)


 その妖精の少女は、まだ幼さが残る眩しい笑顔で我を見ていた。


(そうか‥‥‥‥こんな、余分に女性1人では危なかろう。‥‥‥せっかくの出会いだ。我が代へ客人として招き入れよう)


(我が城へですか? 騎士様。騎士はいったい?)


(ん? あぁ、ここの領主のランスロットだよろしく頼む)


(ここの領主様。貴方が? そんなにお若いのに?)


(良く言われる。とりあえず、夜も、もう遅い。さっさと行こう。エレイン殿)


(って! キャア!)


 我はそう言うとエレイン殿を抱っこして。我が城『ダイト』城へと連れて帰ってきた。


(おや? ランス様。その方は?)


(アロン爺。私の客人だ! 丁重に接してあげてくれ)


(ほほう! 了解しました。ランスロック卿)


 アロン爺にそう言うと何処か嬉しそうな顔をしてエレイン殿に話しかけた。


(いやはや、ランスロック卿が三日三晩。城を開けたかと思えば。こんな、別嬪さんを連れてくるとは)


(べ、別嬪さん? 私が?)


(ええ、ハハハ。ニミュエ殿がいなくなって以来、女性に興味を無くされていた。ランス様が連れてきた。女性。丁重におもてなししますぞ。えーと?)


(‥‥‥‥ニミュエ様? ボソッ‥‥申し遅れました。私はエレイン。最近、上位妖精になったばかりの新参者です。よろしくお願いします)


(おぉ、これは、これは、ご丁寧にはい!こちらこそ宜しくお願いします)


 エレインとアロン爺のやり取りを見ながら。我はエレインの顔をずっと追っていた。


数週間後。


(ランスロット様。あちらの建物は?)


(あぁ、あれは修道女で)


(では、あれは?)


(あれは宿屋)


(これは?)


(冒険者の集会場だ。‥‥‥‥はぁ~)


 我はエレインを城へ招いた後。一緒に食事をしたり。都市の町を一緒に歩いたりした。


がっ!


 彼女は何も知らない。まるで純粋な子供の様だった。

 ‥‥‥‥幼さなき頃の我の時の様に‥‥‥‥


(君はあれだね。この世界の事を余り知らないんだね)


(は、はい! 私はこの世界へ来たばかりですから。何も知りません。エヘッ)


 エヘッって!‥‥‥‥そうか、ニミュエ姉さんも我と最初に会った時、このような気持ちだったのか‥‥‥‥


(だから、色々な事をこれから教えて下さいね。ランスロット様)


 眩しい笑顔だった。それは幼き日に見た。ニミュエ姉さんとはまた別の輝き。


 だが、この時、渇き切っていた我の心に一筋の光が指したような気がした。



二年後。


(オギャア! オギャア! オギャア! オギャア!)


(あぁ、なんと可愛い! よくぞ産まれてくれた。えーと)


(ガランですよ! ランスロット様。フフフ)


(あぁ、君が名付けた。ガランだったな。すまん)


(慌て過ぎですよ。貴方)


(いや、すまない。俺、自身、こんな場面始めてで‥‥‥嬉しくてな)


(そうですか。では、私はもっと嬉しいです。貴方と私の愛の結晶‥‥‥‥ガラン。産まれてきてくれて本当にありがとう)


(あぁ! ありがとう。ガラン)


 俺とエレインはガランを優しく一緒に抱き上げ。共に涙を嬉し涙を浮かべたのだ。



数年後。


(お父様!!)


(おお、ガラン!)


(元気、いっぱいですよね。ガラン)


(誕生日おめでとう! ガラン)


(おめでとう!ガラン)


(ありがとうございます! お母様。お父様!)



『キャメロット城』王の間『ペンドラゴン』


(やあ、久しぶりだね。ランスロット卿)


(はい。陛下。お久しぶりでございます)


 数ヶ月に1回の円卓会議が開かれる。我はその会議に出席する為に首都『キャメロット』へと(おもむ)いていた。


(お子さんは元気かい? 噂に聞くとなかなかの神童との噂だが?)


(いえ、そんな。‥‥ただ、すくすくと成長しています。これもアーサー王のおかげかと)


(ハハハ、あのランスロット卿に誉めて貰えるなんてね。嬉しいよ)


 実際にそうであったアーサー王が王位に就いてからというもの。『キャメロット城』の再開発や地下空洞世界の特産品等の販売。流通。踊り子事業とかいうもので以前の『妖精国』よりも発展していったのだ。


 中にはモードレッド卿の様な『妖精国』の僻地にまで目を配り。国の全員を救おうとするものが反発する者もいたが。


(あぁ、そうだ! 皆に紹介しよう。まだ、正式ではないが妃‥‥‥いや、妃候補の許嫁。ギネヴィア嬢だ。以後、宜しく頼む)


 アーサー王がそう言った瞬間。円卓の騎士達は一斉に目の前の女性に目を向けたのだった。


(お初にお目にかかります。円卓の方々。私はギネヴィアと申します。以後、お見知りおきを)


 ‥‥‥‥我はギネヴィア嬢を見た瞬間。身体が硬直した。


 ギネヴィア嬢のその姿が、我の恩人『ニミュエ』姉さんに瓜二つだったからだった。

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