湖の騎士 VS穢れ無き騎士 No.1 再開そして罵声
カチ…カチ……カチ……カチッ……
時は進み続ける。
その時の影に女王は笑みを浮かべ。
『カムラン高原』は血染めに染まる。
一人の反逆の騎士は役目を終え罪を受け入れた。
そして、もう一人の反逆の騎士。
ランスロットは自身の血筋と対峙する。
『カムラン高原』右翼側
ランスロット軍 対 ギャラハット軍
私は拡声魔道具を使う。
「あーー! あーー! ランスロット卿。聴こえますか? ランスロット卿聴こえますか?」
「あっ? なんだ? あれ?」
「ギャラハット卿?」
「さっきまで沈黙してたクセになんだ? いきなり?」
敵側の騎兵隊から物凄い。罵詈雑言が聴こえてくる。
「静まれ。我が精鋭達」
ランスロット卿がそう一言だけ呟く。
バッ!バッ!バッ!
「「「「「失礼しました!!!!!」」」」」
「「「「「ランスロット卿!!!!」」」」」
「「「「直ぐに黙らせます!!!!!」」」」
「ああ……」
「‥‥‥‥流石は我が『妖精国』の最強の矛『サーランスロット』卿。我が父上ながら、恐ろしいな‥‥‥フローレンス卿との双璧は伊達じゃないね。それに女性にもモテるが男にもモテるか」
「ギャラハット卿?」
「あぁ、ごめん。ごめん。あーー! あーー! ランスロット卿!貴殿に一騎討ちを申し込む。このまま、戦ってお互いに多大な被害が出るのは明白。ならば、大将同士の一騎討ちを‥‥‥」
「断る!」
ビリビリビリビリ!!!
ただ、一言それを言っただけである。
拡声魔法や拡声魔道具は使ってはいない。ただ、一言。その一言が力ある言霊となって『カムラン高原』に響き渡る。
「‥‥‥‥何も魔力を練らずに。なんだろうか?この力は」
「わ、我々では分かりません」
「まぁ、そうでしょうね‥‥‥‥あーー! あーー! ランスロット卿。そんな、返事では我が母。エレインに顔色できず‥‥‥‥」
「‥‥‥‥黙れ! ギャラハット!!」
「ひいいい!!!」
「圧が!」
「まぁ、罵声合戦はこのくらいにして‥‥‥さぁ、ランスロット卿‥‥‥神現魔法(黄橙)『アリマタヤのヨセフ』‥‥‥やりましょうか」
「来い‥‥‥‥‥‥‥神明剣技(緑)『アロンダイト』」
私、自身は白銀に輝く金属製の盾『アリマタヤのヨセフ』をあちらの世界から取り出す。
そして、ランスロット卿は‥‥‥‥漆黒の剣『アロンダイト』を顕現させた。
「来い! ギャラハット!!」
「いやいや、本体と分離しているのでね。本来の力は‥‥‥‥」
「神明剣技(緑)『パロミデス』」
ランスロット卿がそう唱えると。
『アロンダイト』から1人の戦士が召喚された。
「『アロンダイト』にそんな能力あったのかい? それにランスロット卿が神明魔法?‥‥‥‥色々おかしく無いですか?ランスロット卿!!!!」
「おおおおおお!!!! 『スライス』!!!」
ガギーン!!!!
アリマタヤのヨセフで『パロミデス』の攻撃を防ぐ。
そして、『パロミデス』がヨセフ(白い盾)に触れた瞬間。
「『聖域解放』」
「おぉ! おお! おおおお!!!」
『アロンダイト』によって喚ばれた『パロミデス』は白い光によって跡形も無く姿をけしたのだった。
「どけ! 俺が前に出る! 誰一人邪魔はするな!」
「「「「「「「はっ!!!!!!!!!」」」」」」」
「フフフ、来ますか! 父上!!‥‥‥さて、半身のこの身体でどこまできるかねぇ?今の私は」




