終末決戦・〖勇者と魔王の未来の為に〗No.15 真なる勇者は最強に
『天界の門』
「……勇者……そうか七聖―女神―達が差し向けて来たのか……成る程。本来の姿はその様な青年の姿だったというわけか」
「ああ、これで本来の……いやそれ以上の力でアンタと闘える様になったのさ! 来い! 〖ロンギヌスの槍〗」
俺は右手に七つの秘宝〖ロンギヌスの槍〗を手に持つとそれをギアートルに目掛けてる放り投げた。
「黑衣装を越える金色の力……神殺しの力。〖神気〗まで扱うのか……聖典回帰〖疑似聖槍〗」
ギアートルもロンギヌスと似たような槍を聖典から創り出し、俺へと放り投げる。
「……遅いんだよ。〖炎の首飾り〗は魔術師の身動きを封じろ。〖黄金の宝物庫〗は匣と成りて魔術師を囲み。〖終末殲滅人形マキナ〗は魔術師と踊れ」
「……七つの秘宝を同時に三種発動だと? そんな事が出来るわけな……」
「「「ゴラアアアアアア!!!!」」」
「?! ベヒーモ……」
ドゴオオオンン!!
「……転移魔法の併用で一瞬で喚び出したというのか?……ここは?……魔力が吸い取られる?」
「ギアートル。無属の匣へとようこそです。さようなら。かつてのも地主さん。〖転移断罪〗」
シュンッ!
「ベヒーモス……タマキ……と続いてお前か。マキナ」
「───世界の敵を殲滅する───〖魔機舞踏〗」
ドスッ!
「……これは……流石、カリオストロの最高傑作……凄まじい威力の攻撃だ。だが、その程度でやられる我ではない。聖典回帰〖真理の落雷〗」
タマキが造り出した匣の中でギアートルを攻撃し始めた。
「……〖ユグドラの盾〗よ。全てを防げ。〖ラグエルの書〗は賛美を歌い奴を止めろ」
「ブモ……ルオオオオオオ!!」
「……了解……LaLaLaLaLaLaLaLaLaLa!!!」
「……我の真理の落雷が武神鎧に弾かれた?……そして、これはラグエルの歌声……これでは身動きが……取れん」
シュンッ!
「ああ、そうなる様に七つの秘宝の皆と連携を取ったからな。終わりだ。ギアートル・ホーエンハイム!」
「……貴様! マキナと居場所を入れ替えたのか?」
「作戦通りにな。いくぞ! エクス!」
(ええ……さようなら。ギアートル)
「……お前はエクス……勇者の中に居たのか?……」
「「『七法・解放‥‥‥‥‥‥聖剣は我共に‥‥‥‥‥魔を払え。‥‥‥‥神明聖剣‥‥‥‥『エクスカリバー』! 黄金の光は明日の我等と共に……〖雷聖剣〗」」
────勇者が放った一撃により、ヘラ地方〖死の大地〗が金色の光に包まれた後、ギアートル・ホーエンハイムの姿は何処かへと消えた。