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終末決戦・〖勇者と魔王の未来の為に〗No.6 拳王妃と婦人


『ソロモン山脈 入口』


「ニャー、ヒスイの奴、あの髑髏騎士に買ったのニャア? 凄いニャア。凄いニャが……この怪物の大群をわっち一人に任せるんじゃないニャアァ!!」


「オオォ!」「アアァァ!」「ルオオォド!」「ウェェエ!」「グオオオ!」


「ニャア!! しつこいニャア! 風魔法〖流傓〗」


「「「「「ギャアアア!!」」」」」


「……九条とか言う化物に鍛えられたせいで、前よりもかなり強くなってるのニャア……ニャア? 南の方から凄い力が飛んで来るにャア……」


シュウウウ……ドゴオオン!


 空から降ってきたのは上半身はガタイが良く、下半身は魚の尾ひれをしたオークサイズの化物であった。


【ガァ……馬鹿力が。まさかヘラ地方にまで投げ飛ばされるなんて……身体の損傷も魔力も半分もない……激しく消耗されられたわ】


「ニャア?……魚人マーマンの魔獣かニャア? ニャンでこんな所に現れるのニャア?」


【……貴女……私の真の姿を見たわね……こうしてはいられないわ。貴女を殺して目撃者を……】


「ニャア……喋ったニャア?!……ニャア?……また南の方から飛んで来るものが……巨大なフェンリルと……魔道船ユピテルニャア?」



『魔道船ユピテル 動力炉』


「放して下さい。アリス御姉様。私はギアートル様と言う方の為にこの魔道船を壊さないといけないんです! それをゼロさんに頼まれているのです」


「何を馬鹿な事を言ってるのよ! セレナ! サーシャさんに頼まれてアンタを見張ってたら。いきなり変なこと始めようとするし! アンタ。絶対に洗脳魔道具で操られてるでしょう?」


「操られておりません! そんな事よりも私は魔道船を壊して……」


「だから止めなさいってば! 魔道船は今、絶賛空を飛んでてどこに飛ばされているのも分かんないんだから……えっとこういう時にこれを使えって、あの魔王に渡されていた拘束魔道具を発動してと……ポチっと!」


ガチャガチャ……ウィンウィン!


「?! アリス御姉様! 何ですかこの魔道具は? 私の身体を羽交い締めにして……ふ、服を破るのをお止めなさない!……イヤアアァァ!!」


「……うわぁ……拘束魔道具ってそういうタイプの拘束魔道具何だ。セレナの穴と言う穴を……凄……ん?サーシャさんから預かってた。透明な箱が光だしてる?」


シュイン!!


「……私、参上!」


「サーシャ?……が箱から飛び出して来た?」


「兄弟子作の簡易転移魔道具……そして、あの拘束魔道具も兄弟子作」


ウィンウィンウィンウィン!!


「や、止めて下さい……駄目です。勇者様!」


「セレナが昇天しかかってるわ。拘束魔道具にどんな幻惑見せられてるのよ……勇者って変態なの?」


「……かなり。それよりも洗脳を解く為に飛んで来た。だから安心してセレナ姫」


ウィンウィンウィンウィン!


「……嬉しそうにしてるけど。しばらくこのままにしておく?」

「しないわよ! お馬鹿。私の可愛い妹よ。さっさと洗脳から解放してあげてよ!」


「……勇者様! 私、ゼロさんに魔法をかけられて頼まれ事をしていただけなんです。だから許して下さい……だからいれ……」



ドガアンン!!


「ウオオオォォ!!!」


 聖女エリスがティアマト地方から空へと投げた魔道船ユピテルがヘラ地方・ソロモン山脈へと無事に着地する。


 そして、魔道船ユピテルには魔法大陸エウロペ剣技大陸アルトネから集まった強力な味方が数万人にも及び上席していた。


「この世界を終わらせようする怪物共を倒せ!」


「「「「オオオオオオー!!」」」」


「ニャー、凄い数の援軍ニャア? こりゃあわっちの出番は……」


ドゴオオン!

「……着きましたか。おや? セシリア……無事だったんですか?」


「エリス?! ニャンでオニャエが空から降ってくるのニャア?」


「丁度良かったです。私、ヘファイストス地方からの連戦で魔力が殆ど残っていませんので、そこのマリー何とかさんのお相手をよろしくお願いいたします」


「ハァ?……オニャエ。今、何て言ったのニャア?」


「だから。戦えなくなった私の代わりに戦いなさいと言ったんです……逆らう気ですか? セシリア」


「ニャアア! や、やるニャア! わっちはやってやるニャア! 聖女様の敵をぶちのめすのニャア!」


「そうですか。それは良かったです。では私は補助魔法をかけながら見ていますので、マリー何とかさんへの止め、よろしくお願いします……しかし、かなり姿が変わりましたね。マリー何とかさん」


【ギアートル様の子孫……アンタまで私の真の姿を見やがって……ムカついたわ。ソロモン山脈に居る奴等以外。皆、吹き飛ばすわ。神話……回帰〖海に戻りし海神〗】


「……この魔法……魔力暴走ニャア?!」


【私を馬鹿にし過ぎたわね。どのみちギアートル様の禁術もそろそろ強制的に切れてしまうもの。最後に皆、巻き込んであげるわよ。婦人の名においてね】


「それは困りますね……セシリア。私の聖魔法の力を貴女の魔力回路に強制的に流し込みますので、数秒の間なって下さい……聖獣に」


「ニャア? 何でエリスがわっちの最終奥義を知ってるのニャア?」


「内緒です。では行きますよ。セシリア。〖聖痕〗」


「ま、待つニャア! これには心の準備がニャア!!……神話……回帰〖聖獣セシリア〗」


 突如としてセシリア・アインズは黄金猫へと姿を変えていく。


「シャアアアア!!」


【これは……サテュロスと同じ。始祖の力?……くっ! 全てはギアートルの為に!】


「……遅い。〖聖爪の裁き〗」


スパンッ!


【がぁ?!……この婦人の私が……こんなあっさりと?……これがギアートルが気を付けていた。聖女と聖獣の力……なの?】


 マリーアントワルはそう告げると、砂へと姿を変えていき絶命する。これがギアートルの禁術によって現代へと呼び出された七死霊〖婦人〗の最後であった。

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