表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
842/867

終わりの始まり


『ソロモン城』郊外


『オオオオオオオオオオ!!』


「まさかここまで何の邪魔も無しに辿り着けるとはな」


「戦略……私の夢魔の力と権能〖迷彩〗で私達の姿は透明化と意識阻害をしているから、誰にも気づかれるわけないわ」


「透明化とは。まさにチートじゃな。スカサハ殿は」


「ああ、それにスカサハは強い。頼りになる仲間さ。あの時の旅でも凄く助けてくれたしな」


「フフ……そうね。あの時の四人の旅は私にとってもかけがえのない思い出になっているわ。カミ君」


「……カミ君? お主らいったい何処を旅しておったのだ? 確かスカサハ殿とはセルビアで遭遇して以降会っていない筈ではないか?」


「いや、それはラグナの……」

「カミ君。その話は今はしては駄目」

「むぐっ?!」


 スカサハは俺の口を手で塞いできた。


「全能……の神に目をつけられて不幸にされてしまうわ。ソロモン山脈のみねに居る、ギアートル・ホーエンハイムの様に」


「全能の神がギアートルを不幸にした? スカサハ。それはいったい……」

「全能の神? それは確かゼウ……」


 俺とエスフィールがスカサハに質問しようとした時、ソロモン山脈が動くのを止め。俺達の方が乗る魔機車を睨みつけた。


『オオオオオオオオオオ!!』


「ハハハ! どうやら近付き過ぎたみてえだな! 来るぜ! 俺達から逃げたあの骨野郎がな!」


ガゴンッ……!!


 ソロモン山脈の一部が大きな扉へと変化し、ヒスイに倒された筈の不死騎士アルデバランが奇妙な馬の魔獣に乗って現れ、その後ろには黒い鎧を身に付けた怪物達を引き連れていた。


【ギアートル様の邪魔をしようとする者達だ。容赦は不要だ。皆殺しにせよ。そして、我は夜霧のヒスイの首を取る】


「「「「「ギャララララ!!」」」」」


「……軽く数千は居るか?」

「うむ。更にあの城の中にはもっと居ると思われるのう」

「壮観……どんどん出てくるわ」


「神成!! ここは俺とアインズさんに任せて先に行って良いぜ! 骨野郎は俺が確実に倒すからよう」

「オニャエ! 何をわっちを巻き込もうとしてるのかニャア! わっちはセツニャ達と一緒に居る方が安全ニャのに……」


「安心しな。数は問題ねえぜ! 何せ、援軍なら冥界とやから呼べるからよう……夜暁術〖骸の呼出〗」


ズズズ……


「「「「「ロオオオオ!!」」」」」


【これは……死霊か?】


「ヒスイ……任せて大丈夫か?」


「ああ、さっさと行きな! 神成! そして、やり合おうぜ! 骨野郎。二回目の俺との殺し合いをよう!」


 ヒスイはそう告げて愛刀〖闇霧〗を構え、不死騎士アルデバランと対峙した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ