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〖機巧〗カリオストロ No.1 機巧の脅威


神話時代『天空大陸 バルハラール遺跡』


「ほう……美しい造形をしているのだな。天空大陸の魔機と言う代物は」


【……何様なにようだね? こんな大陸の廃れた遺跡に現れる変わり者の君は?】


「我はギアートルと言う者……天空大陸にその人有りと言われた。魔機械の発明者〖カリオストロ〗殿。どうか我の話を聞き、ご決断頂きたい。我がこの世界を終末へと落とし、そこから世界を救う為の作戦を」


【世界を救う?……君はいったい何を考えておるのかね?】


「我はアリーナを救う為に行動する……その為に我には有能な人材が必要なんだ。貴方の様な世界の理を根本からくつがえした様な方が」



アテナ地方『ガリア帝国 首都テトクリス』


【あの時幼かった少年が今では世界を終末に変え、そして、創り直そうとしている。ワシが〖異界・不思議(ワンダーランド)の国〗に迷い込んでいる間に大きくなったものだ。ワシはギアートルの為ならば動く、それが魔法世界の未来に繋がる故な……ワシはカリオストロ……〖機巧〗のカリオストロなり】


 身体に魔武器の鎧の用なものを纏う老人は遠き北の地を見ながらそう語り出す。老人ではあるが身体はがっしりとしており、背も高くガリア帝国の老齢の軍人と見間違う程の雰囲気と姿をしていた。


「バルバッハ元帥……あのご老人。全く隙が見当たりませんがどう対象しますか」

六騎士(シス・シュバリエ)第二席ランスロット《妖騎士・ランスロット・ガラハント》〗


「ただの老兵ではないのは見た瞬間に分かったが。ここまで迫力がある威圧感は初めて味わうな。こんな時にウェルキンが居てくれれば良かったがな。アイツはもうガリアに縛られず、天界に行った……今、入る俺達でなんとか対象するぞ。ランスロット」

〖新第一席《蛮勇の騎士・バルバッハ・ブルータス・ガグラス》


「はい! 畏まりました。新元帥殿……先にいきます! ガリア妖剣術〖不義理の幻想〗」


「俺も続こう! ガリア鉄球術ペタンク〖炎豪球〗」


 私の妖精と魔武器が乗った剣撃とバルバッハ元帥が放った火球魔武器がカリオストロと名乗るご老人の身体に直撃する。


【なんだその武器は?……ワシが天空大陸から持ち出した機巧技術とは違う仕組みで作られている武器か?……それにその威力。ガリア帝国には依頼された知識と技術しか伝えていないというのに、何故、そこまで作り込まれている?……ガリア帝国内に才ある技術者でも生まれたのか?……教えろ。ワシに攻撃せし騎士共。機巧戦術〖エクスの歯車〗】


 カリオストロはそう告げると魔武器の鎧から車輪の用な物を取り出し、私達へと急速に近づいて来る。


「自国の情報を敵に簡単に教えると思うなよ。ご老人……俺達は軍人。祖国を守る義務がある軍隊なんだよ。ガリア鉄球術ペタンク〖爆雷球〗」


「バルバッハ元帥の言う通り! 私達は貴方の様な侵略者の身勝手を許すわけにはいかない! ガリア妖剣術〖卑屈の妖精〗」


【………ワシは魔法世界アリーナのあらゆる魔機械の祖にして、権能は〖創機〗。資格は〖発明者〗なり。この力はあらゆる魔機と武器の性能の停止させる力なり。故に貴公等が使う魔武器とやらを停止させる事も可能となる。機巧戦術〖機雷滞迷〗】


「……これは? 俺の魔球の力が? 消えた」

「わ、私のベガルタもです……突然、魔武器の機能を止まってしまいました」


【それもその筈。ワシがお主等の魔武器とやらの起動機能を止めたのだからのう……話は変わるが、ワシは無駄がとても嫌いでのう。殺生もしたくない……それにガリアには……ガリア帝国には恩もある。よって貴公等を倒したら、ワシの事は放って置いてくれると助かる。終末が終わり新たな世界が創造されるまでの間な】


「それは無理な願いだな。ご老人。あんたはこのガリア帝国の首都に突然、現れて俺達を攻撃した。ガリア帝国軍と対峙した事になる」

「ええ、それに貴方を放って置けば、今後、甚大な被害が出るのは明白。それを止めるのがガリア帝国の平和を守る六騎士(シス・シュバリエ)の役目なのです」


【……交渉は決裂か。ならば早急に貴公等を戦闘不能にさせてもらおう。命までは取らぬ故、大人しくしている様に】


「魔球が無くとも体術や剣も扱える。甘く見るなよ。老人! ガリア剣術〖オバラの豪剣〗」

「バルバッハ元帥のいう通りです。私達は素手でも戦えます。ガリア徒手術〖幻想拳〗」


【その活きは買おう。だが生身で機巧には到底勝てぬよ。誇り高きガリア軍人達よ。機巧戦術〖ウルバリアの巡回〗】


 ………その後、私とバルバッハ元帥はカリオストロに手も足も出ずに、反撃され倒されてしまった。


「ごぁ?!……」ドサッ!

「む……無念。」ドサッ!


【全ての事柄には相性がある故だ。今回はワシと貴公等の相性が悪すぎた。故にそこで大人しく終末の時を待っているのだ。勇猛なガリア軍人達よ】


「……じぁあ。私と貴方の魔法の相性は?……水魔法〖激流球〗」


【がぁ? ワシの鎧の中に水が? 何者か?】


「………そこで倒れている、バルバッハお爺ちゃんの孫のサーシャ。ガリア帝国の危機を救う為にやって来た。新しい魔女……よろしく。魔機械のお爺さん……」


 突然のサーシャの登場により、この絶望的な状況から一変。魔女サーシャによる機巧に対する蹂躙が始まろうとしていた。

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