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神成星奈と天王洲先輩


①神成星奈と天王洲先輩



私、神成星奈(カミナリセナ)には1つ年上の兄がいる。


表では品行方正で成績も良く顔も中性的な顔立ちで男女関係なくモテている。(本人は知らないみたいだが!)


そんな兄が三週間も食あたりで寝込んでいらしい。

私、自信も兄がとても心配だったので両親に電話で兄の様子を聞いてみたが。(まぁ、あの子なら大丈夫でしょう。(笑))と本当に実の親なのかと疑いたくなる返答が帰ってきた。


それにもうすぐ定期テストも近かった為。兄の事は心配だったが定期テストに集中する為。寮で時間が有る限り勉強に費やしたかった。


この聖豊中学校の勉強レベルは全国でもトップレベルに入る。少しでも休んだり病気になり長期の休みなどで勉強に遅れてしまうと致命的なのだ。


テスト前の数週間は私も含め余裕もない。皆が皆テストで少しでも上に行くために必死に勉強している。


そんな学校で兄は学年トップを入学以来ずっと維持している。

紛れもない聖豊中学校でも上位である。


だがそれもこれまでだと学校の生徒の中では噂になっている。


何故かというと食あたりで三週間もまともに学校に来ていない為である。勉強に費やすための時間もとれなかったのだろうと!皆が口を揃えて噂している。


神成セツナの時代は終わった。そんな話を学校の生徒が噂し始め。


次のトップは俺が私がと皆が皆、定期テストが近づくにつれて叫んでいるとかいないとか。


とっそんな話題が私のクラス内でも話題の中心に上がっていた。


「ねえねえ。星奈ちゃんのお兄さん。ずっと学校来てないんでしょう?大丈夫なの?」


昼休み中、クラスメイト数名と机を囲んで昼飯を食べている時、親友の1人でもある千葉(チバ) 未来(ミライ)ちゃんが私に話かけた。


「うーん。いちを心配で、家とか両親に電話したんだけど家族揃ってまぁ、大丈夫でしょうって言っていたわ。自分の定期テストの事に集中しなさいって母さんに言われちゃったわ。」


「えー!でも、もう三週間だよ!星奈ちゃんも神成先輩が心配じゃない?」


「心配はしているわ。でも、両親が大丈夫って言っていたらそれ以上の事は私の口からじゃ何も言えないわ。それよりも自分の事に集中しろと怒られてしまうもの。うちは厳しいのよ。意外と。」


うちの家。神成家は結構な由緒ある家柄らしく。うちは分家らしいけど。分家だろうが養子だろうが結果が求められる。だから私は聖豊中学校で勉強し必死に結果を残そうとしているのだ。


「そうなんだ。まぁ、星奈ちゃんは結構家が厳しいって前から言ってるもんね。」


「うん。でも兄さんを心配してくれてありがとう。ミライ!兄さんにもミライが兄を心配していたって今度、伝えておくわ。」


そう私が言うとミライは目を見開き私の肩を掴んだ。


「星奈ちゃん!絶対に伝えてね!絶対だからね!」


目がとても怖かった。肩を万力の力で握られているかと勘違いしそうな位、手に力が入っていた。私はとても怖かった。


「………必ず伝えるわ。」


「私も神成先輩の事、とても心配しているから必ず伝えといてね星奈!」


「私も」、「うちも~」


ほかにも数名の友達が私に掴みかかり心配だと伝える様に群がってきた。

おのれ、バカ兄め!早く学校に来てほしいものである。

最近こういうのが度々ある。


兄は学年や男女問わず何故か人気がある。


入学以来。学年トップにずっと君臨しているが自慢することもなく。人当たりも良く。成績の悪い人達や勉強についていけなくなり転校を学校側に進められている人達等を集め勉強会等を定期的に開き勉強を教えている。


その中に私の友人達も数名いて兄にお世話になったらしい。

そのせいか最近、学校に来ていない兄を心配する声も先ほどの話題とは別で学校中で囁かれている。


「み、みんな。ありがとう!必ず伝えておくわね。きっと兄さんも喜ぶわ。」


わーいとみんな喜んでありがとう!絶対だよー!とか言って私から離れた。


そんな。一幕の後、昼食を再開し定期テストの事で友人達と雑談をしていると同じクラスの男子がドアの方から声をかけてきた。


「神成さーん!生徒会の天王洲(テンノウス)先輩が神成さんに用事あるって!」


結構な声量でクラス中に聴こえる声でそう話しかけてきた。天王寺?天王寺先輩?何で私?!…………もしかして兄の事かしら。今さら?


「わかったわ。伝えてくれてありがとう。皆。ちょっと行ってくるわ。」


私は天王洲先輩の事を伝えてくれた男子にありがとうと返事をし。集まっていた友人達に暫く教室から離れることを伝え、天王洲先輩が待つ廊下側のドアへ向かった。


廊下に出ると天王洲先輩が待っていた。


天王洲(テンノウス) 彩音(アヤネ)先輩。見た目は、艶のある長い黒髪で整った顔立ちの大和撫子を体現したような女性だ。


聖豊中学校。生徒会で確か今は副会長だったかな?そんな人が何のようなんだろう?でも検討はつく。どうせ、例の人のことだろうけど。


「お待たせしてしまって申し訳ありません。天王洲先輩。お久しぶりです。」


そうして半年振りくらいに私は、天王洲先輩に話かけた。



「お久しぶりです。神成さん。お昼休み中なのに突然呼び出してごめんなさい」


1つしか歳が変わらないのにとても同じ中学生とは思えないくらい落ち着いている。


大和撫子前とした、立ち振舞いで聖豊中学校でも男子からの人気も相当な物らしい。(噂だが。)


「こちらこそ待たせてしまってすみません。廊下じゃあれなのでカフェにでも移動しませんか?」


私は天王洲先輩に向かってそう提案した。生徒会でもある天王洲先輩は非常に目立つ為である。一緒に廊下にいるだけで結構目立つのだ。


「そうですね。ここで話すのは色々勘違いする方達もいるかもしれませんね。では、食堂のカフェエリアに向かいましょう。神成さん。」


「はい。」


私はそう返事を返すと天王洲先輩と一緒に聖豊中学校に併設されているカフェ(フレア)に2人で移動した。


カフェ迄の移動中。天王洲先輩とは一度も会話がなかった。(気まずいなぁ)

数分歩くとカフェ(フレア)に着いた。


「神成さんはお飲物は何をお飲になりますか?」


これが昔風に言う所の(はんなり)というやつだろか?育ちの良さが出ており眩しく見えた。

さすがは日本有数の財閥である天王洲財閥のお嬢様である。お嬢様オーラが滲み出ている。


「私は抹茶ラテにします。好きなんです抹茶ラテ。」


「抹茶ラテ?そんなお飲物がこちらのカフェにはあるのですね。私も飲んでみようかしら。」


そう言うと天王洲先輩は私と同じ抹茶ラテを頼み。空いているテーブルに天王洲先輩が座った後に私は座った。


周りには他に生徒もおらず天王洲先輩と私だけがいる状態になった。


多分だが天王洲先輩の友人達(取り巻き)が天王洲先輩の命令で他の生徒を遠ざけたのだろうと私は思った。


「天王洲先輩。本日は声をかけて頂いてありがとうございます。私にご用件とは何だったのでしょうか?」


下手に勘ぐって天王洲先輩の機嫌を損なうのも良くないと思い低姿勢で私はそう聞いてみた。



「神成さん。本当に今日は時間を取らせたてしまってごめんなさい。用事っていう用事ではないのだけど。セツ君………神成君が最近、学校に来られてないと先生に聞いたんですけど。神成君は最近、どうしているのかしら?」



私が予想していた通りやはり兄の事だった。神成セツナと天王洲 彩音。その他にも数名の生徒が入学以来ずっと学力争いをしているらしく。特に神成セツナと天王洲 彩音は毎回の中間、期末、定期テストで1位、2位の座を常に取り合っていた。いわゆるライバル関係にあったらしい。(他にも別の関係があるが。)


「兄ですか?すみません。私もいちを連絡を入れたのですが定期テストが終わって落ち着くまで実家の方には帰るなと父に言われていて。兄の現状は分かっていないんです。」


「あらそうなのですか?それじゃあ貴方も神成君の事が心配でしょうがないでしょうね。」


天王洲先輩はそう言うと少し声のトーンが小さくなった。


「まぁ、兄の事なので余り心配はしていないんですが定期テストが終わったら一度兄の様子を見に実家の方に帰ろうと思ってます。」


「そうですね。その方がよろしいですわ。聖豊は少しでも油断したり休んだりしたら勉強に置いて行かれますもの。」


一年半この聖豊中学校という場所で強敵達と戦い次席ではある。学年2位を保ち続けているのだ。その彼女がそれ程までに言うのだから聖豊中学校は甘くないのだ。


悲しいことにそんな聖豊中学校を三週間も休んで色々な人に心配されているバカな兄が私にはいるのだった。

そしてそんなバカ兄の元カノが私の目の前に座っているのだ。


「兄も天王洲先輩に心配されていると知れば必ず喜ぶと思います。」


「そっ!そうでしょうか?私、セツ君に喜んでもらえるでしょうか?もしかして結婚も出来たり?」


「………結婚?」


「………………ごほん!口が滑りましたわ。今のは忘れて下さい。」

天王洲先輩は凄い赤面し沈黙した。


「………………天王洲先輩、その、凄く聞きづらいんですが、…………兄の事、まだお好きなんですか?」


「そんな事ありませんわ!誰があんな人タラシの女顔の男女なんて好きなわけないですわ。」


凄く焦りはじめ、口調も少し変わった。分かりやすい。


「そうなんですね。確か半年前に別れたんでしたっけ?兄が原因で。」


「えぇ。まぁ!」


気まずい空気が流れてしまった。


私も余り詳しくないが兄や私が名乗っている神成家と天王洲先輩の天王洲家は古くから付き合いがあるらしく。小さい頃から兄セツナと天王洲家のお嬢様である天王洲 彩音先輩は晩餐会や色々なイベント等で何度も合っており幼なじみだったらしい。(私は習い事もあり、小さい頃は人見知りだっためイベント等は兄に押し付け母と一緒に家や習い事をしていたので先輩とは余り面識がなかった。)


兄はその場でも秤量が良く晩餐会等になれていなかった天王洲先輩の事を良くフォローしていたらしく天王洲先輩は兄の側にずっといたらしい。


聖豊中学校に入って最初の頃は天王洲先輩に変な虫が着かないようにと。天王洲家の現当主の天王洲(テンノウス) (オウギ)さんの指事で暫く一緒に行動していたらしいく。中学1年から終わり迄恋人関係にまでなっていたが中学2年に上がる前に1つ事件が起こった。


それは兄が本家候補から外されたのだった。

神成一族は古来より本家、分家関わらず一族の中でも一番優秀な人間が一族当主になるらしく。


その筆頭候補が兄だったのだがなぜか兄は筆頭候補を辞退し権利を失ったという。


それを聞きつけた天王洲先輩と2人で話し合ったらしく色々あって最後には別れてしまったらしい。詳しいことは兄も答えてくれなかった。


そんな事があったせいか。2年に上がった頃からの天王洲先輩は兄に対して敵意?みたいなものをぶつける様になり。たまに廊下で会うと凄く文句を言ってくると兄も言っていて。そんな兄は天王洲先輩を見かけると避けるようになっていった。


その後の半年間は兄を慕う派閥と天王洲先輩の取り巻き派閥が裏で色々バトルしていたらしく2人の関係は冷えきっていく一方だった。


「そんなに気になるのでしたら直接。兄に連絡してみたらどうでしょうか?兄も時々、天王洲先輩はどうしてるとか、私に聞いてきたりしてましたし。連絡を貰えたら嬉しがると思いますよ。」


私はそう言って天王洲先輩の目を見つめた。


「………そうですね。神成君………セツ君とずっとギスギスするのはもうイヤなんです。昔みたいに隣にずっと一緒にいたいんです。」


そう言うと天王洲先輩は黙ってしまった。やはりあの天然タラシめ。私には天王洲先輩には嫌われているとか言っていたが、いやいやいや、だだ惚れじゃない?あのバカ兄は今度会ったら絞めることにする。



「天王洲先輩。今度の定期テストが終わったら私と一緒に私の実家へ遊びにきませんか?その時にでも兄とゆっくり今回の件とかその他色々話し合ってみたらどうですか?そうすれば、今の関係も少しは改善すると思いますし。」


天王洲先輩は少し思案した後、ゆっくりと話始めた。


「そっ、それで………よろしくお願いいたします。」



天王洲先輩とのやり取りを終えた。数日後。定期テストの日がやって来た。

やって来たのだかその日は色々なことが起きた。


1つ目は食あたり(多分大嘘である)で長らく学校を休んでいた。私の兄こと神成セツナが久しぶりに登校してきたこと。


2つ目はこんな日にも関わらず兄の学年に編入生が編入し。その人物がものすごい美人らしいとか。


3つ目はその編入生と兄が今回の定期テストて1、2フィニッシュを決めたこと。(聖豊中学はAI採点システムを導入しているので全テストが終了後。1時間後位には学年順位が学校のサイトに掲載されたりする。)


4つ目はその兄と美人の編入生が仲良さげに下校していったということ。


全ての話題が兄の事だったのでもちろん私にも飛び火した。


「星奈ちゃん。あれは誰かな?」


ほら来ました。放課後、定期テストも終わり落ち着いた頃私は兄に問い詰めるために教室から抜け出そうとしたが友達のミライに案の定捕まった。


「誰とは?誰の事かしら?(汗)」


私も兄と一緒に帰った編入生の事は全く知らなかったがミライにはそんな事関係無い様で凄い勢いで詰め寄られた。


「神成先輩と一緒に帰って行ったあの美人さんだよ」


「あー!あの人ね。私も分からないわ。兄の新しい恋人とかかしら?」


ミライにそう言うと途端にミライの顔が暗くなった。


「神成先輩の………恋……人」

凄い落ち込みようだった。この反応的にあれだろうが私はスルーした。


「まだ恋人なのか分からないわ。とりあえず明日は休日だから久しぶりに家に帰るから兄に色々問いただしてみるつもりだから。」


「そっそうだよね。まだ分からないよね。何か分かったら直ぐに教えてね。」


あの天然タラシの馬鹿兄は私の親友に一体何をしたのだろうか?以前。兄が一学期の時、図書室でテスト対策の為の勉強会を開いた。


その時、ミライも勉強会に参加したらしいがテスト期間終了後。ミライの兄に対する態度が明らかに勉強会前とは違っていたのだ。(まるで恋するなんとやらの様な)

まぁ個人同士の事なので陰ながら応援はしている。


「えぇ。分かったわ。」

そんなやり取りの後。友人達とカフェ(フレア)に行き短い時間ではあったけど。テストお疲れ様会を開き楽しい時間を過ごした。


お疲れ様会も終了し。寮に戻り明日は休日で久しぶりに実家に帰る為の準備をしようとか考えていると寮の自動ドアの前に天王洲先輩とその側近数人が輪を作って誰かを待っている様子だった。


(………これあれよね?間違いなく私を待っている感じよね。)


寮の自動ドアの近くにに立っていた天王洲先輩に近づいていく。

無視するのも大変失礼なので私から挨拶をすることにした。


「こんばんは、天王洲先輩。誰かお待ちですか?」


私がそう言うと天王洲先輩は少し落ち込んでいる様子で私に話しかけてきた。


「こんばんは、神成さん。こんな遅くにごめんなさい。今日は神成さんにお尋ねしたいことがございまして。少しお時間頂けませんか?」


先日も同じようなやり取りをしたような気がしなくもなかったが大体は予想がつく。天王洲先輩の事だから十中八九、兄の事だろう。


だが今は天王洲先輩の取り巻きがいるので兄の名前を出すのは控えることにした。


「天王洲先輩にお願いされて断る生徒なんていませんよ。ここではなんなので私の部屋でお話聞きますがいどうでしょうか?」


そう答えると天王洲先輩は嬉しそうに頷いた。


「神成さん!ありがとうございます。……では、皆さん。付き添いはここまで大丈夫ですので。」


「分かりました。彩音様。何かあれば直ぐに駆けつけますのでいつでもご連絡下さい。」


そう言うと取り巻き達は帰って行ったが取り巻きの数名は寮暮らしの人もいるらしく寮の中に入っていく人達も数人いた。


さすがは天王洲親衛隊。天王洲先輩に対しての忠誠心がとても高く。礼儀正しい人達が多いと専らの評判だ。


取り巻きの人達が去った後、私は天王洲先輩を自分の部屋に案内しリビングで部屋着に着替えるまで少し待ってもらった。着替えを終え。お湯を沸かし。紅茶を入れて天王洲先輩の前にカップを置いて話を聞く事にした。


「神成さんは紅茶をお入れになるのがとてもお上手ですね。とても上品な味わいです。」


「あ、ありがとうございます。」


紅茶を飲むだけで1枚の絵になるなぁ。兄はなぜ、こんなに可愛い人と別れてしまったのだろうか?不思議でしょうがない。

「それでですね。今回ですね神成さんにまたお聞きしたいことがありまして…………。」


私は少し間を置いて答えた。


「何でしょうか?」


「先日と同じ事を聞いてしまうのですが。今日久しぶりに神成君が登校してきましたよね?」


「えぇ。いきなり。兄に(今日から登校するから)っていきなり連絡が入っていました。テストに集中していたので連絡に気づいたのは昼休み頃でしたが。」


「そうなのですね。では、今日から聖豊中学に編入で編入してきたユナ・エスフィールという方はご存知でしょうか?」


ユナ・エスフィール?誰だろう?あー!もしかして。

「いえ、聞いた事無いですね。もしかして放課後。兄と一緒に帰っていった人ですか?」


ドゴオォーンと凄い音が部屋中に響いた。天王洲先輩がテーブルの上に頭を思いっきりぶつけてしまったらしい。

少し間を置いて私は話しかけた。


「天王洲先輩。大、大丈夫ですか?」


少し間を置いて天王洲先輩が起き上がった。


「大丈夫です。何も動揺してません。」


ものすごく動揺していた。先日とデジャブしている様な気がした。


「えーと。とりあえず明日、実家の方へ帰るのでその時になったら兄に色々聴いて確めてみましょう。」


「そうですわね。明日になれば……神成君に会えますわね。」


その後、天王洲先輩は色々貯まっていたのか。私としばらくの間、兄の事やテストの事、学校の事などを話した。


普段は推しとやかで優雅だが、先輩もストレスを溜め込んでいるみたいでそれに加えて今日、いきなり現れた。兄と仲の良い女の子が現れたら情緒がおかしくなるのも分かる気がする。


時間を忘れて話し込んでいたせいで夜の9時位になっていた。

夜も遅くなりこのまま帰って何かあると危ないと思ったので今日は私の部屋に泊まってもらうことにした。


着替えや寝具等は何故か寮に住む側近の人達が常備していたらしく寮の食堂で食事を終え寮の温泉に入ってもらった。(学生にお金持ちが多いため寮もそれなりに設備が整えられている。


私が実家からではなく寮に住む理由の1つでもある。)


天王洲先輩が温泉などに入っている間に兄に明日、実家に帰ることを連絡した。


明日、実家へ帰えれば色々分かるだろうと思いながら落ち込む天王洲先輩を寝かしつけた後。私も眠りについた。







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