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アリハバの王宮


 列島大陸(イザナギ)での死闘終え。五日間にも及ぶ大陸横断を成し遂げた次の日の朝、俺の身体は完全回復。魔力総量も完璧に戻っていた。


 若い身体って素晴らしい。


 そう思いながら、優雅に朝は起き、列島大陸(イザナギ)から無事に帰って来た事を仲間達に報告し、地球(リアース)へと帰る予定だった。


 その予定だった筈が………


〖ジンの王宮〗


「ホホホ……以前よりも身体が良くなってのう」

「ええ、本当に憑き物が落ちた様ですわね。貴方」

「お父様。お母様。元気になって良かったで……」


シュンッ!


「ワアァァ!」ドサッ!

「キャアアア!」スタンッ!

「落ちるわね」トンッ!


 ……コイツら。あんな体勢でなんで上手に着陸出来るんだよ。


「痛たた……たくっ! 何なんだあぁ!!」

「弟君。それで? 勇者様は今、どこにいるんですか?」


 ……目がマジ過ぎなんだよ。このゴリラ聖女は。本物は君の目の前にちゃんと居るだろう。


 どんだけ大人だった俺に再開したいんだよ。こ聖女ちゃんは。


「……目の前に居るじゃない。それとここは……〖アリハバ〗ね。良かった無事に扉がある国に着けたのね」


「ホホホ……あれは以前、この国を救ってくれた」

「英雄様ですね。貴方」

「……セツナ様が突然、現れた? 何で?」


「……ここは王宮か? あれにはモルジア王女?……もしかしてここはフレイヤ地方かあ?!」




〖アリババ宮殿 ジンの王庭園〗


「ホホホ……久しぶりですな……所で君の名前は何というんだったかな?」

「貴方、確かあれですわ。〖球根の煮込み〗」

「おお、球根殿だったのう。そうじゃった」


「……お父様。お母様。〖救国の担い手〗のセツナさんです」


「おお、セツナ君か。そうか。そうか。それで? モルジアとの挙式はいつ頃行おうか? 妻よ」

「そうですね。明後日辺りでやりましょうか。国を上げてのお祭りとして」

「ホホホ……楽しそうじゃのう」


「お、お父様! お母様! 冗談もそこら辺にしておいて下さい。 もう!」


 俺は目の前で王族コントでも見せられているのだうか? ボケ二人に対してつっこみが一人とは、なんともつっこみを入れる側が、疲れるコントスタイルなんだろうか。


「ハハハ……王様と王妃様は冗談がお好きみたいですね」


「それは! 本当ですか?……今、勇者様は〖異界 イシス〗と言う場所の女王に捕らわれているのですか?」


「そうみたい。だから私、オルビステラとそこの自称弟君は、この国にある扉を潜ってその……プフッ……勇者様を助けに行くところだったのよ」


「……成る程だから、貴女は弟君の部屋に突然、現れて、不思議な魔法でティアマト地方から、このフレイヤ地方まで飛んで来たんですね」


「そうそう。だから私達で頑張って勇者様を救いましょう。聖女エリス様」


「はい! 頑張りましょう。オルビステラさん。貴女はヘカテと言う女性に復讐する為に、私は勇者様を救い出す為に頑張りましょう!」


 ……後ろは後ろで腹黒(オルビステラ)天然(エリス)懐柔(かいじゅう)されているし。この王宮内にはアホしかおらんのか?


ガシッ!


「おわぁ! 何だ? 誰が俺の身体に抱き付いて?」


「私よ!」


「オルビステラ? 君なあ。突然、で出来て……」


「あれ? 良いのかしら? エリスに君が本物の勇者様だと教えても」


「何だと?……君、そんな事をしてみろ。この世界での俺の自由が消えるだろうが」


「でしょう? だから、ここは私がヘカテへの復讐が終わるまでの間。私に協力するべきなのだわ。それにセツナさん。貴方、あの時、私にこう言ったわよね」


『君はヘカテと言う〖神々の黄昏ラグナログ〗の一員の一人に復讐するんだろう?‥‥‥‥俺はその方法を持っている。そして、俺は君に償いをしたいと君とフレイの話を聞いて考えたんだ‥‥‥‥オルビステラ!いつか、共に〖イシス〗に行き、君の復讐を絶対に叶えると約束する。だから、俺にフレイを殺めてしまった償いをさせてくれ』


「………って。貴方が危惧してた列島大陸(イザナギ)の事も解決したんだし。今度はこっちに協力すべきじゃない?」


「ヘカテへの復讐か。確かにな。この右手の赤い指か……でも確かモルジア王女も一緒に来てくれないと扉が開かないんだぞ。彼女は王族なんだ。何処かに軽々しく連れていくなんて……」


「ホホホ。我が娘と旅がしたいんですかな? おお、新婚旅行ですな。良いですぞ。何処にでも連れてい行ってあげてくれ。婿殿」

「お土産は化粧品が良いわ。セツナ次期王子」


「お父様。お母様。何を言っているんですか? や、止めて下さい。恥ずかしい! キャアアア」


「では近いの挨拶はシスターである私が」

「盛り上げ役は私がやるわね」


 ……コイツら全員ボケやがったぞ。ボケが五でツッコミが一とか、俺を殺す気なのか? アホなのか?


「ハァー、じゃあ、復讐も、勇者捜索も、新婚旅行とやらも、明日にしよう。だから今日は準備をする為に一度解散という事で去らば。転移魔法〖蜃気楼〗」シュンッ!


 俺はその場から逃げる様に後にした。、


「「消えた?……いや。全開も消えていたな」いましたね」

「……転移魔法。便利で良いわね」


「……転移魔法ですか。勇者様にそんな力は無かったです……やはり本物は〖異界〗にいらっしゃるんですね」


「……準備ねえ。まあ、確かにいきなり行っても倒されてしまうし……私はフレイが残してくれたあれでも取りに行こうかしら」ズズズ……


 あれよあれよと話が進み。俺、聖女エリス、オルビステラ、モルジア王女パーティーによる〖異界 イシス〗の旅が決まった。

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