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地上の様子と最後の儀式



地上『セルビア』


西都市シルフィード


「では、トリスタン様、イゾルテ様、入国門で引き取らせて頂いていた。御二人のお荷物。御返し致します」


「あぁ、ありがとう。シルフィード様」


「あぁ、なんて、美しい姿なの?トリス!素敵過ぎるわ!シルフィード様」


「君もシルフィード様に負けないくらい。‥‥‥美しい春風の様な瞳をしているよー!イゾルテ!!」


「まあ、トリスったらー!!」


「‥‥‥‥では、私は執務室に戻りますので、ごゆるりと」


 パタン……


「大丈夫ですか?シルフィード様?」


「警備隊長殿。ええ、なんとか。ただ、毎日の様にあのシーンを見させられてると。ちょっと!」


「ですが、あのトリス殿は『妖精国』の円卓の十二騎士の家系の遠縁だとか」


「そのようですね。実際、一緒にいると分かります。あの方は、凄まじい魔力をお持ちです。その隣のイゾルテ殿ですが」


「そうなんですか?そんな、雰囲気微塵も‥‥‥」


「真の強者とは、演者の様に実力を隠すと言いますから。それらもそうなのでしょうね。では、私は仕事に戻ります。何かあれば、すぐに知らせて下さい。警備隊長殿」


「はっ!畏まりました!シルフィード様」



 北・サラマンダー


「では、此方の荷物。お返し致します。サーシャ様!」


「‥‥あ、ありがとう。‥‥よかった戻って来た‥‥」


「ご迷惑をおかけしました。サーシャ殿」


「‥‥うん。‥‥ありがとう。サラマンダー‥‥‥」


「しかし、魔神の襲撃以来。警戒していましたが、その後は、何も起きませんね。サーシャ殿」


「‥‥うん。‥‥今は、下がヤバイ‥‥‥かなり‥‥」


「下ですか? たしか、妖精国でしたか? 下も内乱中らしいですね?」


「‥‥‥ううん‥‥内乱は時期に終わる。‥‥‥それよりもヤバイのは中央‥‥‥」


「中央ですか?」


「‥‥そう‥‥‥最悪、七聖―女神―の誰かが死ぬかも‥‥」


「そ、そんな!ご冗談を?」


「‥‥ならしや儀式はもう終わってる。‥‥‥後は、時を待つだけだと思う‥‥時間がもう余り無い‥‥」


「我らには何かできるでしょうか?」


「‥‥ここをちゃんと守る。大事‥‥‥」


「ここをちゃんと守るですか。‥‥‥そうですね。そうですとも。頑張りましょう。サーシャ殿!」


「‥‥うい!‥‥‥(急いで兄弟子。じゃないとユグドラシル地方が滅んじゃう‥‥‥)」




 南・ウンディーネ


「ここは、水がとても綺麗ですね。ウンディーネさん!」


「あら、分かりますか?アオイさん」


「はい!アオイはこれでも四方の一角を守る者ですから。その土地の水の状態を見せれば。水源地帯の様子は直ぐに分かります」


「それは、凄いですね。アオイさんは別の大陸から応援に来てくれたんですよね?」


「その通りです。ウンディーネさん。私は、『列島大陸・和国』から来ました。ここからだと。船を使ってひたすら、東の海を渡らなければ着きません」


「そんな。遠い所からわざわざ、応援に来ていただきありがとうございます。アオイさん」


「いえいえ、セツナ様には、私達。和国の者は皆、返しきれない大恩がありますから」


「大恩ですか?それはいったい?」


「気になりますか?エヘヘ!それはですね‥‥‥」



 東・ノーム


「ライハ殿ーー!ここにおりましたか!!」


「‥‥ノーム将軍」


「どうされましたかな?城壁の上などに立って。下をずっと見ておりましたが?」


「ノーム将軍‥‥いえ、ノームさん! ノームさんも本当はお気づきなんじゃないでしょうか?違いますか?」


「‥‥‥いやはや!流石は新しい新世代の魔王領のホープである。ライハ殿。ワシの事などお見通しですな」


「い、いえ!そんな‥‥‥下の『妖精国』ですか?魔力の流れが異質になってきていますね」


「魔法族の方の眼にらお見通しでしたな。‥‥‥‥とんでもない、化け物が下には入るようです。‥‥‥ライハ殿のもしこの国に何かあればその時は魔王領へと直ぐにお戻り下さい。よいですな!」


「いえ!私は最後までここを守ります。それがお母様との約束ですから」


「‥‥‥ライハ殿。そうですか。エスフィール皇の‥‥‥本来ならば魔法属の里の『皇頂』に入るお方が。先代魔王様。カシア殿の為に。魔王代理をしているとはなんとも不思議ですな。‥‥‥じゃが、そのお陰でライハ殿が来てくださった。ありがとうございます。ライハ時期『皇女』殿」


「いえ。まだ、私とは決まったけじゃ……お姉ちゃんがいますし。それに私は将来はナルカミ様と一緒に暮らすので就職先はもう決まってます」


「そうでしたか。それは申し訳ありません。はて?ナルカミ様とは?‥‥‥まぁ、よいか!ハハハ」



 首都・オーディン



「これで壊れた箇所は終わりかよ!おい?!」


「は、はい!ヒスイ殿!ここはこれで終了です!」


「よし!次に行くぜ!あんたらは交代で休んでな!水分補給も忘れずにな!」


「は、はい!」


「ヒスイ殿は口は悪いが」


「優しい人だな。暇だからと我々の仕事も積極的に手伝ってくれるし」


「闇魔法で睡眠の質をあげてもくれるぞ」


「素晴らしいお方だな!流石、拳王姫セシリアや双璧の魔女サーシャの従者を任されているだけはあるな」


「うおっしゃーー!バリバリ働くぜーー!!気分をまぎらわす為にもなあ!!」トンカン!トンカン!


「俺達も負けてらんねえ!ヒスイ殿‥‥いや、ヒスイの兄貴に、続けぇ!!野郎共!!!」


「「「「うおおおおお!!!!!!やるぜぇ!!!!」」」」


トンカン!トンカン!トンカン!トンカン!トンカン!




 地上の復旧も進み。徐々に平和な以前の『セルビア』に戻っていく一方。




『妖精国』・『世界樹の迷宮』深部



「女王様。ケイ殿とユーウィエン卿が死なずに。呪いから解放されたようです」


「あら?そうなの!教えてくれてありがとう。我が剣。モードレッド」


「おお、なんという、勿体無き。お言葉!心に染み渡りまする」


「フフフ、大袈裟よ。水門で招いた5人の中に『洗礼者』が紛れていたのね。七聖―女神―の手引きかしらね?フフフ、良いわ! 殺してあげるわ。7人の『神ノ使徒』の1人をこの『妖精国』でね!楽しみね? モードレッド」


「はい!女王様。しかし、見張りに行かせた女王様のペット。グロサ殿は呪い返しで死んだようですが‥‥‥」


「‥‥‥‥グロサの事は、そうね。後でお墓を作りましょう。‥‥‥永年良く。働いてくれたわ。グロサは‥‥‥‥ごめんなさいね。モードレッド!少し1人にさせて」


「はい!女王様!失礼致します」


バタン


「グロサ‥‥‥安らかに眠りなさい。貴方の思い(呪い)も糧にして私は新たな神になるわ。フフフ。」


女王が物思いにふけているその瞬間。


「ウオオウアオオオオア!!」


カミナリ・セツナが放った呪詛返し。キャメロット城を守る、近衛兵達が受けた呪いが。女王の元へと帰還する。


「あら、やだ!戻って来たのね。フフフ!それじゃあ。私の中のあの子に変わりに受けてもらいましょう。ねえ?●●!フフフ」


「ウオオウアオオオオア!ー!」


ずううぅぅぅん!!!


呪詛返しの呪いは女王の中に入って行く。



(いや、いや、痛い!やめて!いやーー!気持ち悪い!痛い!!いやー!!)


(うわぁ!ひでーな!こりゃあ、我達でなくて良かった!!グググ)


(誰か!助けて!いやーー!!)



 女王の中に入る何かは苦しみ。助けを求めるのであった。


「フフフ、もっと苦しみなさい。●●!それが私の力になるわ。さぁ、始めましょう!最後の儀式と戦争を!!モルガン! セルビア!フフフフフフフフフ!!」


女王は不気味に笑い。そう、宣告したのだった。

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