表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
765/867

乖離決戦・列島を想いし皇天は未来を願う No.7 変幻自在な機巧武器


〖神帝区画 摩天楼〗


「つっ!……この鉛玉は……魔法世界(アリーナ)とは違う概念、地球(リアース)側の概念で造られたものかい……それにしても。〖玉藻の前〗……何故、僕に攻撃をした?」


━━━━ドゴオオオンン!!!


「最初の弾痕(バレット)が当たったか。帝」


「……君に質問しよう。あの〖玉藻の前〗は何者だい? 何故、僕の事を別の誰かと認識したのか分かるかい?」


「〖玉藻の前〗……九条先生が? あの人は俺の担任の先生だ。プライベートの事なんて知るか……行け。〖月輪刃(チャクラム)〗」


 俺は『天弾(エンゲージ)装填巧(デバイス)』の第二の武器形態・〖月輪刃(チャクラム)〗を空へ静かに投げた。


「担任?……それは何だ……い?!」


 帝の背中に円輪の刃が突き刺さる。


「……神人の僕の身体に刃物を突き刺すのかい。君は」

「それをされる様な事をしてきたのは君だろう……爆ぜろ。〖月輪刃(チャクラム)〗! 神気・火〖火神卸し〗」


 帝の肩に刺さる円輪の刃から神気を帯びた炎が上がる。


「また同じ手を使うとはね。しつこいよ。君、神気・水〖青極〗」


 突然、帝の身体から大量の水が溢れ出る。その勢いで肩に刺さった〖月輪刃(チャクラム)〗が、抜ける。


「そっちも芸もなく同じ様な手を使ってるだろうが、突き刺せ〖白銀の(エッグシェル・ランス)〗」


 次に放つは『天弾(エンゲージ)装填巧(デバイス)』の第三の武器形態・〖白銀の(エッグシェル・ランス)〗を放つ。


「円盤刃を放ったと思ったら、今度は槍かい? 忙しい攻撃だね。漿神(すいじん)魔法〖白魚(しらうお)〗」


 帝が持つ長剣。〖天羽々あめのはばきり)〗から白き魚群が姿を現す。それは俺が放った〖白銀の(エッグシェル・ランス)〗へと向かって来る。


「ティアマト地方で戦った〖淡水の神・アプス〗の攻撃と似ているな。バラけろ。〖白銀の槍〗」


 バキンッ!と言う異音が摩天楼に響き渡った。すると〖白銀の(エッグシェル・ランス)〗が、細かい細かい鉄の塊と成り果て、白魚達へとぶつかる。


「そうか。アプス君を倒したのは君だったのかい……そうかい。彼とは水を司る同士……対等な立場として親しかったんだけどね。そうかい。アトス君に続き君が僕の友を倒したのかい。それは少し許せないね。漿神(すいじん)魔法〖水瀑布〗」


「それはお前達が、この魔法世界(アリーナ)に悪影響を及ぼすからだろうが。そして、未来を滅ぼす元凶……絶対に倒す。貫き通せ〖銀杖〗」


 〖白銀の(エッグシェル・ランス)〗は白魚の魚群を全て殲滅すると、また一つの槍……いや銀の柱と成り。帝へとぶち当たる。


「なんだい。その変則的な攻撃は……まさか槍が巨大な柱に変わり、僕の真上に落ちるかい?」


………ドゴオオオンンン!!


 〖白銀の(エッグシェル・ランス)〗の落下により、摩天楼の高層塔が幾つも崩壊していく。


「第四形態……〖崩壊殲の大剣〗…効果範囲は摩天楼に絞り、的は〖帝・ヤマトタケル〗」


(……yes……Judgment)


 〖帝守閣〗の上で〖エル〗の心の声が聴こえた。その瞬間、〖神帝区画 摩天楼〗を対象とした(さば)きの大剣(たいけん)が空から墜ちてくる。


「全てを破壊する気かい? 君は……まさか広範囲の攻撃まで出来るとはね。この僕の様に……漿神(すいじん)魔法〖白魚の大鯱主〗」


 〖銀杖〗の柱が、粉々に割れ、その中から血塗れのヤマトタケルが姿を現した。


摩天楼の真下の地面が割れ、地下水が上昇して来る。その地下水は巨大な白き(しゃち)へと姿を変え、摩天楼の上空へと上昇する。


「オオオオオオオオオォォ!!!!!」


「……デカイ白水の魚だと?」


「大剣と大魚……どちらが勝つかな? 〖最良〗君」


 目の前の帝は不適な笑みで俺に微笑む。


「俺の武器が勝つに決まってるだろう……第五形態……〖聖打(セイント)旋棍(トンファー)〗……神気・雷〖雷閃〗」


 真上を堕ちる〖崩壊殲の大剣〗と真上に上がる〖白魚の大鯱主〗が激しくぶつかり合い、激しい衝撃が摩天楼の高層塔を破壊していく。


「ハハハハハハ!! 凄いよ。まるで列島大陸(イザナギ)、神話時代の末期だよ。凄い……こんな光景久し振りだよ! 〖最良〗君!」


「そうかよ! ならさっさと倒されてくれ。聖打(セイント) 旋棍(トンファー)・〖雷投十撃〗」


 俺は帝の身体に神気・雷を帯びさせた強烈な打撃を喰らわせた。


「君は……何故、この間合いにすでに入って来てるんだ……い?! ガァ?!」


ドガアアアンン!!


 俺が吹き飛ばした事で、帝は高層塔の瓦礫の山に突っ込んで行った。


「どんな強者も大技を撃った後は隙が生まれるとは、〖鳴神〗様が言っていたのは本当に当たるな。だがこれでだいぶダメージは与えられたか……」


「……本当に容赦がないね……〖最良〗君……腹が立つよ……全く腹が立つよ……だからもう少し本気を出そうか。全盛期一歩手前に戻ってね」


 瓦礫の山から帝が這い出て来る。左足と右腕が変な方向へ折れ曲がり立ち上がるのも難しそうだ。


「全盛期?……まさか帝。お前……俺と同じ様な〖神の祝福〗を?」


「〖神の祝福〗?……僕にそんな縛りはないよ。あるのは、一度成長させた身体は数百年は若返らせられないという事位さ。【無闇の白径廻】」


 帝が……ヤマトタケルが歳を取り始めた。十代前半の容姿から二十歳位の青年の姿へと。俺や焔が与えた攻撃の傷も全回復していく。


「〖神の祝福〗を……〖老化の法〗を自在に操れるのか……」


「欠陥品さ……さあ、戦いの続きを始めようか。〖最良〗の子供よ……」


 少年から大人へと成長したヤマトタケルが先程よりも濃い神聖を帯びて、俺と再び対峙する。


 

本日は〖三度目の転生は〖苗木〗でしたので、一度目の人生時の最強賢者へと再び至る為、初期スキル〖吸収〗で最強種へと返り咲こうと思います〗と〖カンナギ・レイカは呪われる〗も更新しております。


よろしくお願いいたします~!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ