帝都動乱 序
『列島大陸本島』━━━列島大陸東の地・最大首都それが〖帝都 伊吹〗である。
この最大都市に住むのは、神人の血を引く人族、半人や上位種の〖怪異〗住んで居ると言われている。
都市部の構造は四構造に別れ、外側か下級 区画、中級区画、上級区画、〖神帝区画〗の四の住街階級に分けられ。
地球のインドのカースト制度の用な身分制度を取り、都市住民達は住み分けされている。
そして、そんな〖帝都〗を支配する存在が、御門と呼ばれる絶対的な存在である。
現代時代に入り突如として現れ。その圧倒的な力で東の地の国々の氏族、豪族、貴族を殺し回り。帝都を手中に治め支配し始めたという。
そして、列島大陸が誇る〖五大怪異〗の内の三体を従え。東の地の民達には武力ではなく慈愛と富を与え。怪異達には汚れ仕事をさせ、その怨みを全て西の地の民と、和国の中央政権である将軍家に押し付け。将軍勢力と〖怪異〗勢力が争うようにあらゆる謀略を企てているという。
〖帝都 下級区画〗
「……とてつもないデカイ都市だな。初めて来たが……ここが〖帝都〗か」
「シュラララララ!! 〖天照〗の権能で派手な四龍の演出となった。我が新しき主よ。これを渡しておくぞ」
俺の隣に立つ神人化した大蛇はそう言うと、俺に一振の剣を手渡して来た。
「神秘を帯びた剣か?」
何とも殺意と神聖を帯びた剣だ。かなりの名剣なんだうか?
「大嶽丸が持っていた〖三明の剣〗だ。ここ数月に渡る〖神々の黄昏〗との長き戦いで、表立って使っていた武器は疲弊しておろう? それをやるから使え」
「大嶽丸って……確か、〖日本三大化生〗の一匹だよな。何でそんな奴が持っていた剣を大蛇が持ってんだよ」
「シュラララララ! 土産に持って来ただけだ……中央の〖神帝塔〗へ迎え。雑魚は我々、〖七原龍〗が抑える故な……いい加減隠れていないで暴れまわれ!! 〖月詠〗! 〖樹龍〗!」
(……はいはい。分かったよ。黒龍)
(短期決戦ですか。まあ、それが一番効率が良いのでね)
「「ギャオオオオオ!!!!」」
空と地から更に二体の龍が顕れる。
「これで〖七原龍〗が六神集まったか……〖青龍〗は海域の守護で来れぬか。まあ、その娘がそのうち来よう」
「アオイちゃんがここに来るだと?」
「ああ……〖天照〗と〖鳴神〗は後方に下がり、本島全土に結界を張る準備をしろ。我は〖五大怪異〗の一体を始末しに行くのでな」
「相変わらずの自分勝手ですか」
「だが、それが的確だ。我は深手を負い。〖天照〗は起きたばかりだからな」
「……ですね。ですがその前に〖五大怪異〗のあれを倒してから下がりましょう」
「ああ!」
ドガアアアンンン!!
「貴様等! この帝都に襲撃とは!! 身の程しらず共がああ!」
地球からの墜ち人 下級区画番人 〖山本五郎左衛門〗
〖下級区画〗は住宅街は江戸時代の建築様式だった。木造の家が建ち並び。その扉が一斉に開き、その扉から異形達が突然現れた。
そして、木造の家が溶け始め、融合し現れたのは……
「山本五郎左衛門? 江戸時代の書物。〖稲生物怪録〗の怪異だったよな? 確か、列島大陸に来る前に見た書物の中に……」
「あれは列島大陸に迷い込んだ呪いよ。だが案ずるな。我が新しき主。今、滅せられる」
「滅せられる?」
〖帝都 空〗
黄龍と虹龍の二匹の龍が駆け回る。
「あれが〖下級区画〗を護る〖五大怪異〗の一体だそうだ」
「そう。では滅しましょう。虹頂魔法〖天虹〗」
「だな。雷龍魔法〖雷豪〗」
虹色の雨と激しい雷撃が交わり、異形の長かちょうの元へと堕ちていく。
〖帝都 下級区画〗
「ガハハハハハ!!! そら。侵入者共さっさと死んでしまえ!!」
虹黄の稲妻が山本五郎左衛門の真上に墜ち、山本五郎左衛門は一瞬で絶命した。
「……あの巨大な身体が一瞬で消し炭になった?」
「シュラララララ!!道は開けたな……〖中級区画〗までは我が同行使用。神話・回帰……〖黒龍 八岐大蛇〗」
大蛇は突然、八首の黒龍へと変身した。
「「「「「「「「シュラララララララララ!!!……そうだな。我が新しき主、以外に使える者は……魔王娘、不知火家の者、回復した忍者、魔法使いの娘か……乗れ。〖中級区画〗へと突入するぞ」」」」」」」」
「……ああ。皆、行こう」
「黒龍がここまで協力的だなんて」
「酒造がかかっておるからじゃろう。多分のう」
「拙者。今度こそ、活躍するでござる」
「……中央に大きいお城。あそこがゴール……」
大蛇に名前を呼ばれた俺達は大蛇の背中に乗る。
「良し。では我が配下共と〖七原龍〗の配下共よ。怪異、半人は滅ぼせ。戦闘の邪魔だからな」
「「「「「シャアアアアア!!!!」」」」」
大蛇のその一言で〖下位区画〗のへの蹂躙が始まったのだった。大蛇曰く、帝都の住民の大半は怪異に取り憑かれた人族ということだった。