二人の騎士に救いの手を No.4 獣族の五感
ぺリノア領地『はぐれ妖精の里』平原
「眠いニャア!ニャンで騎士達の呪いは解けるのに、わっち達が闘わないといけないのニャア? メイエス!」
「‥‥‥セシリア。恐らく、ケイ殿とユーウェイン卿達がかけられた呪いは神代の呪いじゃ‥‥‥‥」
「神代の呪いニャア?」
「あぁ、現代の呪術魔法よりも遥かに契約と呪縛が高くてな。それを受けた者はかけた相手の指示を必ず遂行しなければならんのだ」
「ニャンでニャア?何か起きるのかニャア?」
「‥‥‥‥自身の近しい人達にも呪いがかけられたり。最悪、家族の誰かは呪いで殺される‥‥」
「ニャ‥‥‥マジかニャア?」
「あぁ、しかも、ケイ殿やユーウェイン卿に呪いをかけたものはあの二人の家族を巻き込んで呪いをかけておる。最悪な性格をしておる者じゃな、その女王とやらは」
「ウニャア~!関わりたくないのニャ~」
「ぅがー」
「ンニャア? オニャエも大変だったニャア? ニューエン?ニャア?」
「うあ!」
「マジかニャ? メリュジーヌの奴がニャア?本当に大変だったニャア!」
「うわ!」
「セ、セシリア! お主、ユーウェイン卿の言ってる事が分かるのか?」
「ウニャア?普通に分かるニャロウ?それになかなか、いい男ニャゾ! この、ニューエン!」
セシリアはそう言うとユーウェイン卿の肩を叩く。
「うわぁ?」
「僕を見て怖くニャイのかって? ニャンでニャア? 男前ニャぞ! オニャエ! 大丈夫ニャア!セツニャが来ればもう少しで元の姿に戻れるニャア」
「うがあう?」
「ウニャア、ウニャア! 頑張るニャぞ!」
「うがあ!」
「‥‥‥‥メイエスさん。少し良いか」
ユーウェイン卿とセシリアのやり取りを見ていた。ケイ殿が私に聞いてくる。
「はい! 何ですか?ケイ殿」
「セシリア殿は何処の国の出身ですかな?」
「セシリアですか? 彼女は『始まりの大森林』の出身ですが。それがどうかしたんですか?」
「ああ、それで」
何故か納得したような顔をするケイ殿。
「あの? それでとは?」
「あぁ、すまない。ユーウェインの遠い先祖は『始まりの大森林』出身なんでね。それにセシリア殿は『始まりの大森林』の獣族。あそこの獣族達は特殊な五感を有していると聞く。恐らく、普通では聞き取れない。ユーウェインの言葉も普通に聞こえるのだろうね」
「セシリアは高貴な生まれですからね。あれでも」
「あれでも?!」
「ウニャア? ニューエン! オニャエ、幻獣と契約してるのニャア?」
「うえい!」
「マジかニャア!‥‥‥オニャエも勿論強いんニャロウ?」
「ばい!」
「‥‥‥‥どのみち、闘わニャいと行けニャいしニャア! でも、ここで騒ぎを起こすと向こう側のニャつらに目をつけられるしニャア‥‥‥」
「うあう?」
「そうニャア! そうニャア! どうするかニャア‥‥‥‥ニューエンもこのままじゃ、家族が呪われるしニャア」
「‥‥‥おわ」
「神代・回帰・緑魔法『森羅の樹海』」
「ニャ、ニャ、ニャ、ニャンニャア?」
「うがえー?!」
そんな、やり取りをしている2人を見ていた私は結界魔法を展開する。
巨大な巨木が四方八方にちり。巨大な建物に変わる。そして、広々とした空間が完成した。中は相当広くしてみた。
「なんニャア? いきなり、メイエス!」
「いや、お主、ユーウェイン卿と闘ってみたいのじゃろう?だが、外の気配を気にして闘えないでおる。だから、私の神代・回帰『森羅の樹海』で試合場を作って。気配遮断の結界までかけてやったのじゃぞ!」
「き、規模を考えるニャア!規模を!誰が、城なみの大きさで試合場を作ってくれニャンて言ったニャア」
「いや、ここに来てから調子が良くてのう。ついつい、張り切ってしまった」
「‥‥‥‥メイエス!オニャエ、だんだん性格がセツニャに似てきたニャア」
「本当か?いや、それはなんとも‥‥‥」
「ニャアで、顔を赤らめて嬉しいそうにするのニャア‥‥‥‥全く、このアホ夫婦はニャア」
「いや、まだ、夫婦ではなく‥‥」
「もういいニャア!ニューエン!」
「うがあう?」
「オニャエと是非、手合わせ願うのニャア! そんな、状態で悪いけどニャア! お願いニャア!」
セシリアは猫なで声でユーウェイン卿にお願いする。
「うがあああ!!」
「ユーウェインが元気になった?!」
ケイ卿が驚く。
「ありがとうニャア! ニューエン! オニャエの呪いが解けたら『妖精国』をわっちに案内してニャア? ニャア」
セシリアが可愛らしくユーウェイン卿にお願いする。
「うがあ!」
首を縦に降る。
「あぁ、これは落ちたな」
「ケイ殿。ユーウェイン卿に許嫁などは?」
「ん? ベディヴィア卿が昔、そうだったが。今は白紙に戻ったと聞く」
「‥‥‥そうですか。(これは、修羅場になるフラグにしか、見えんな)」
「じゃあ、やろうニャア! ニューエン! 風魔法『風爪』」
「うがぁ! (神代魔法(紫)『紫棍槍』)」
「ニャン? ニューエンは棍棒使いニャンか?」
「うが!」コクり!
「わっちと同じだニャア! じゃあ‥‥‥行くニャア!!」
「うがあああ!!」
ガギーン!
2人の獅子の闘いが始まる。




