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旅立つ前の最終準備


〖黄金の宝物庫〗


 俺の前に突如として〖怪異〗が現れてから二日経った。明日の朝には列島大陸(イザナギ)へと旅立つ予定である。


 その為、今のうちに武器や道具の準備を終わらせておく為、現在、俺は『黄金の宝箱』の部屋へと続く通路を歩いていた。


「以前の旅でヒルディス達やセクウィには無理をさせ過ぎた。(しばら)くの間。ガブリエル達に預けて休養させないとな……ウリエル」


(はい。ご主人様。どうかされましたか?)


 〖怪異〗が現れ、灰神楽達との話し合いが終わって直ぐ、しばらくの間〖黄金の宝物庫〗内で休ませていたウリエルを俺の精神世界の中へと入らせた。


 何故かというと彼女が俺の精神世界に居れば、何かと頼りになる相棒だからだ。列島大陸(イザナギ)は呪い持ちや神々が跋扈(ばっこ)する〖神秘〗が色濃く残る大陸。


 〖神秘〗持ちのウリエルが俺の中に居てくれるだけで、ある程度の呪いの耐性や〖神秘〗の力を増幅してくれる……いやそれだけじゃないな。ウリエルが居てくれれば凄く心強いんだ。



「君も以前の旅の疲れが完全に取れていないだろう? 俺の深層心理の中で少し眠っていてくれ。〖異界 不思議の国〗で魔力パスが切れてから、君との精神結合が不安定になっているしな」


(不安定ですか……多分、それは私だけではないと思います。ご主人様が契約している〖黄金の宝物庫〗の中の方々も同じ現象にですから)


「……そうか。やっぱり、いきなり不安定な〖異界〗に入ると〖神秘〗の力も弱まるのかもしれないな。〖不思議の国〗なんて本当に出鱈目(でたらめ)な場所だったしな。場所事に季節が違うし、住んでいる人達の殆んどが神代魔法を使っていたんだ」


(それは凄いですね……神代魔法なんて現代で使える方々は悪魔族か天使族の様なごく(わず)かな限られた種族しかいませんから。そんな場所に入ったら、〖神秘〗が失われるのも分かる気がします)


「だと思うだろう? だけどヒルディス達。〖炎の首飾り(ブリーシンガメン)〗は普通に動いてくれたんだ」


 まあ、〖廃棄〗では秘宝の力事態が無くなっていたんだがな。


(〖炎の首飾り(ブリーシンガメン)〗は神話魔法の力意外にも、神代魔法と現代魔法の力が宿っていますからね……それにヒルディス様達は七聖―女神―フレイヤ様の契約獣です。何かしらの守護がかかっていたんだと思われます)


「守護?…それにだけど〖廃棄〗では普通の動物の様に……」


(廃棄ですか? 〖異界〗とは違う場所にもいたのですか? ご主人様)


 あっ! 不味い口を滑らせてしまった……〖廃棄〗での冒険については、まだ黙っていようと思ってた矢先に自分からボロを出してしまうとは、アホだな俺は。


「いや、何でもない……それよりも今は休養を取るんだウリエル……レムレムレムレムレー」


 俺は昨日の夜、テレビの特番で少しだけ見た胡散臭い催眠術をウリエルにやってみた。これで寝てくれたらラッキーなんだがな。


(ご、ご主人様、それって昨日のテレビでやっていた誰も引っ掛からない様な催眠術ですよね? 天使族の私にそんなもの効くわけがありませ……ZzzZzz)


 一発で効いた。流石、俺の頼れる心の相棒ウリエモンだ。単純である。


「良し、そのまま俺の深層心理の中で少し休んでいてくれ、ウリエル。列島大陸(イザナギ)に着いたら起こしてやるからな」


 俺はそう告げるとウリエモンを俺の精神世界の部屋へと押し込んだ。こんな精神精神とか言っているが、これも魔法を使えるから出来る荒業だな。


 しかしだ。最近のウリエルは進化した。何と俺の精神世界にいながらも、身体を小さくして、単独顕現出来る様になったのだ。


 彼女はそれを良い事に俺が今まで旅をしてきて仲良くなった仲間達ともの凄い勢いで仲良くなっていった。特に女の子達とは意気投合していたな。


 ウリエモンは俺の日頃の行動や精神世界で受けた仕打ちをエスフィールやアリス姫何かに報告し、俺はその後、ティアマト地方の広大な海に放り投げたりされたものだ。


 あの時はグレイとサーシャが助けに来てくれて、事なきを得たんだったな。アイツ等は優しいんだよな。他の女の子達は、俺を見つけるやいなや、責任とれやら、拷問しますだもんな。


 俺が君達に何をしたっと言うんだ……と言いたいが、それ相応の事はやらかしているんだよな。うん。


 ……話を最初に戻そう。俺は今、〖黄金の宝箱〗の前に来ている。

 なんでかって? 今回の旅で一緒に活躍してもらう奴等を取りに来たからさ。


ガゴン……


「○○○○……再び。列島大陸(イザナギ)に危機が訪れ様としている。もう一度。俺に力を貸してくれないか? 」


「ほう。今回の規模はどの程度でしょうか? 主人

よ」


列島大陸(イザナギ)が死に地球が〖怪異〗で溢れかえるかもしれない……」


「それはそれは、黒龍様の時とは規模が違いますな」


「だから、君達が必要なんだ……○○○○」


「その言葉を待っていました。主人よ……ではどうか『戦乙女の腕輪』を御一緒にお連れを彼女も活躍してくれるでしょう……〖怪異〗……いえ〖魔〗には天の力を……我等が天の使いの力を今回、存分にお使い下さい。主人よ」


「ああ、宜しく頼むよ。列島大陸(イザナギ)を一度救いし、天使達……」


本日もお読み頂きありがとうございました。


今日はもう一話投稿する予定なので宜しくお願い致します。

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