表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
695/867

輪廻決戦・〖この魔力を以て、その運命を屠る〗No.6 これからどうするんだ?


〖白い館〗二階


「‥‥まだ闘うか?セブンス」


「いや、もう良いでしょう‥‥先程の一撃で負ける事は分かりましたから。私はカンナギ・アルベルトからバイラスの伝言を聞けて満足してしまいましたからね」


「そうか。ならばこれからどうするつもりだ?」


「私はアグナとの〖契約〗を破り、罪人ではなかった事を貴方に伝えてしまった。だから、時期に廃棄炉から解放されるでしょう」


「それを聞けて安心した。ではな‥‥父上の盟友。せいぜい残り時間をゆっくりと過ごすと良い」


「お持ちを‥‥カンナギ・アルベルト」


「‥‥何か? ワシは友を‥‥カミを手伝いに行かねばならん」


「友ですか。それは素晴らしい‥‥〖無実の木時計〗です。これを貴方にお渡ししておきましょう」


「〖無実の木時計〗? どういう物だ?」


「貴方が居た時代に必ず戻す、私が御姉様から渡された神話時代の代物ですよ」


「神話時代の代物‥‥通りで不思議な雰囲気を宿してあるのか」


「えぇ、では共に行きましょうか‥‥友に会いにね」


「‥‥お前も来るのか? 何かする様なら、その場で‥‥」


「〖無実の木時計〗を貴方に渡した時点で、私はもう何の力もありませんよ。このまま静かに消えていくだけです」


「では、何故、共に行くと言ったんだ?」


「このアグナの廃棄炉で出会った共に‥‥フォルトゥナ御姉様に感謝の気持ちを伝えたいだけですよ。カンナギ・アルベルト」


(‥‥ここはいったい? 私は〖アトリエ〗の中を迷い死ぬ筈だった筈)


(あらー? アナタがセブンスちゃん?)


(だ、誰ですか?)


(ウフン‥‥私はフォルトゥナよぉ。御姉様って呼んでねぇ)


(フォルトゥナ御姉様?)


(いきなり、ここに落とされて大変だったわねぇ。でも安心してぇ、ここはちゃんと〖契約〗通りに動けば消されない場所だから)


(消されない‥‥場所? それはどういう‥‥)


(おいおい、話していってあげるわよん。それよりも今はお食事にしましょうよ。私達、せっかくお友達になるんだしねぇ♡)



「‥‥好きにすると良い。ワシもカミにもう一度、感謝を伝えるつもりだからな」



◇◇◇◇◇


〖?????の館・地下廊〗


 一階と二階で激しい戦いが繰り広げられている間。白い館の地下では、大規模な破壊と殲滅の光景が広がっていた。


「思ったよりも広い場所だな。黑装束〖黑千の夜襲〗」


「オホホホ! なぁに? また黒い攻撃なのぉ?! マザーグースちゃんから返してもらって嬉しいのは分かるけど、さっきから〖黒〗のそれしか使ってないわよねぇ? 担い手ちゃん、ご自慢の雷でピカピカってやつを私に見せて頂戴よ!‥‥そうじゃないと‥‥さぁ、〖屠人(とびと)〗ちゃん達。囲んでブッ殺しちゃいなさい♡」


「「「「「ボアァァァア!!」」」」」


「そして、牢屋から次々と現れるのは異形の肉塊達か‥‥貰うぞ。〖黑遺殿(こくいでん)〗」


「「「「「ガァァァァ!! アンガ‥‥ァント‥‥ガダギィア‥‥ウゥゥゥァテウア!!」」」」」


 俺は向かってくる肉塊達に〖黑衣〗で造った鋭利な槍を容赦無く突き刺した。そして‥‥


「あらまぁ! 顔に似合わず容赦が無い子ねぇ! だから、私の仲間達をあんなに殺せたのよねぇ? ねえ? 担い手ちゃん。私の大切な仲間達を殺して、のうのうと生きていられるなんて。スゴいわね! どんな神経しているの?」


「お前達。〖神々の黄昏(ラグナログ)〗は、遥か昔から魔法世界(アリーナ)に甚大な被害を起こしてきた。そして、俺の前に現れては、俺や仲間達を殺そうとしていたんだ。やり返されて当たり前じゃないのか?」


「あら? 案外、罵声に慣れているのね。てっきり、怒って私に飛び掛かって来ると思ったのに」


「安い挑戦には乗らないぞ。それに、フォルトゥナ。お前の目的は俺の腰に付いている〖黄金の宝物庫〗なんだろう?」


「‥‥‥何で分かっちゃったのかしらねぇ? 担い手ちゃんって、私を観察し過ぎじゃないかしら?」


「ジロジロ見すぎなんだよ。おおかた、〖節制(ルシファー)〗と〖世界(オルビステラ)〗を取り返したいんだろう?」


「あら? これまた、鋭いじゃない? まるで〖代理人〗ちゃんみたいだわよ」


「だから、見過ぎなだけだろうが、〖神々の黄昏(ラグナログ)〗のメンバーがかなり減って焦り始めたのか? 残念だったな。今日でまた一人減る事になって、そして、いよいよ上位の奴等も動かざるえなくなってくるな」


「今日で‥‥二人増えるのよ。そして、魔法大陸(エウロペ)の〖神ノ使徒〗が死んでこの大陸は崩壊する事になるのよぉぉ! あれだけの混合〖屠人(とびと)〗ちゃん達の群れを相手にしたんだから、魔力は尽きかけちゃってるわよねぇ?‥‥じゃあ、そろそろ、私の攻撃を喰らって貰おうかしらね。神明魔法〖運命の節分〗」


「‥‥その甘い見積もりが、一瞬の油断を生むんだぞ。天雷魔法〖極霧の(いかずち)〗」


「‥‥ちょっと待ちなさい、何で魔力が枯渇してるのに、そんな大技が撃てる‥‥のよおおぉぉ!!!」


ズドオォォンン!! バリバリバリバリバリバリ!!


「黑衣は相手の魔力を少し奪う事が出来る。魔力をわざわざ回復させる奴等を寄越してくれて助かったぞ。フォルトゥナ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ