草原探索
〖？？？？？の館・地下廊〗
「あぁ、そういえば。御姉様」
「何かしらぁん？セブンちゃん」
「例の〖暦の異物〗達の始末にあれ(・・)を向かわせたんですけど、宜しいですよね？」
「あれ(・・)？あぁ、あの心配作の混ざり者のちゃんねぇ？良いわよ！良い！あんな程度の子達なら幾らでも連れて来て、〖配合〗か〖廃合〗できちゃうものねぇ」
「グエヘ‥‥結局、コイツらも使えなかったね。義母さん。最後に混ぜてやろうとしたら、心同士で反発しあってあんな気色の悪い奴等になったんだよ」
「まぁ！！それは可哀想ねぇ！後で外に棄てておいて頂戴ねぇ！カルマちゃん、ここまでの混ざりになると暴走を始めちゃうのよねぇ」
「グエヘ。分かったよ。義母さん」
「「「「「ゲエェェルオオオオサヒレヘヘヘテルネネユネネテテハネ？！！！！！」」」」」
「うるせぇんだよ！！失敗作共がぁ！！！俺達は今、家族で飯を食ってるんだよ！！じゃまするんぞゃねぇぞ！！！廃棄物があぁ！！」
バシンッ！
「「「「「ゴギャアアユネツメフリヌヌコヘツメ？！！！！！」」」」」
「オホホホ！！！何を言ってるか分からないけど、楽しそうねえ！！混ざり者ちゃん達。食事が終わったらちゃんと棄てて、自由にしてあげるから安心しなさい♡」
◆◆◆◆◆
異空間魔道具〖最果ての孤島内〗
「ハァ～、これからどうしたもんかな‥‥なぁ？ヒルディス？」
俺はヒルディスの頭を優しく撫でながら、途方に暮れていた。
「フゴ？フゴフゴ！！」
そして、魔力と秘宝の力を失ったヒルディスが俺の頬に顔を当てて来る。
「ハハハ。ヨシヨーシ！可愛いな。これからどうするかな？七の秘宝も使えない、〖黄金の宝物庫〗が開かないんじゃあ、中に入る人達も喚べないし、魔力は全盛期より上がったといっても、こんな中学生の身体じゃあ、限界はあるわけで‥‥それを補う為に仲間に頼った戦い方をしてきたんだがな。武器もほぼ〖魔武器〗か〖魔法〗でなんとか凌ぐしかないか‥‥」
「ホー、ホー(主ー！)」
「おぉ、セクウィ。君もヒルディス達と同じ様に普通の動物の様になってしまったか。可哀想にな‥‥」
「ホー、ホー、？何の事～？主」
「は？普通に意志疎通できてる？だと？」
〖湯浴み場〗
「ニャーニャー」
「ゴロゴロ‥‥」
「‥‥しかし、大きい魔猫ですね。しかも湯浴みをしていても、大人しく湯に浸かってるなんて変な子達です」
「正解‥‥七つの秘宝は変な存在。私やお父様の夜族である〖闇夜の一族〗はこの子達を集めるのにずっと必死なのだけどね。まさかそれが力を失うなんて思わなかったわ」
「〖闇夜の一族〗って、確か〖死の大地〗の‥‥そうですか。スカサハ御姉様はそちらの出身地なんですね。通りで、不思議な魔力残滓だと思いました」
「あら‥‥そう？貴方もだいぶ珍しい魔法を持っていると思うわ」
「‥‥いえ、私は何も持っていませんよ。ゼロです‥‥〖魔法族の里〗の族長の娘なのに、使える魔法がゼロなんです」
「ゼロ？‥‥それってつまりは‥‥」
「！ニャオオオ！！！」
「へ？何ですか？トリエグルさん？何でいきなり、立ち上がって‥‥ちょっと！私が上に乗ってるんてすけど！！キャアアア！！」
「突然‥‥行ってしまったわ。ねぇ？ベイグル」
「ゴロゴロ‥‥ンナアア！！」
〖中級魔道具保管庫〗
「成る程。つまり神級レベルの力を持つ存在はここでは、力を失うって事か？」
「ホー、ホー、だね～、僕の場合は力を隠せるから免れたみたい～」
「アテナ様の力かな？」
「ホー、ホー、それは分からないや～」
「何にしても。セクウィが力を失わないでいてくれて良かった。これなら他の魔道具達の中にも‥‥」
俺は魔道具保管で色々と調べようと扉を開けかけた瞬間。
「ニャーニャー！！」
「止まって！止まって下さい！！トリエグルさーん！！私、まだ裸なんですよおぉ！」
「は？トリエグル？何でここに‥‥ぐぁ！」
「ニャーニャー！！」
「てっ！いきなり止まるなんて！！落ちちゃいます！！キャアアア！！」
ドサッ！
「痛っ！何なんだよ。いきなり‥‥生えてない？草原か？」
「‥‥‥痛くない？何かの上に落ち‥‥へ？え？え？‥‥へぇ？！」
「‥‥おぉ、アイリス・エスフィールさん。ご機嫌よ‥‥下‥‥雪原みたいだな」
「‥‥こ、こ、この変態！！！」
バヂンンンン！！！
「ゴハァ？！」
〖外の草原〗
「グスン‥‥スカサハ御姉様！！あの人。私の事を雪原とか言ったんですよ！！」
「失言‥‥反省しなさいカミ君」
「いや、不可抗力だろう。それに新しい魔法服と魔道具だってあげたんだぞ」
「物でつれば良いと思っているですか？変態！！」
「いや、そうは思ってないわ。それよりも、休憩もできたんだし、そろそろここら辺の探索をしていかない‥‥？！」
「スカサハ！」
「確認‥‥来たわね」
「へ？何ですか？」
「敵意剥き出しの敵さん達だ」
不気味な塊が大樹の上から俺達を見下ろしていた‥‥塊が一個の塊でだ。
「グスン‥‥アハハ‥‥殺して‥‥見つけただぁ！」
〖人と猫族と魔族の複合獣・サード〗
