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幻創決戦・〖國終りて、甦生しは勇ある者〗No.29 赤黒の 覆いとスタンピート


ガリア帝国の上空に赤と黒のオーロラが出現し、ガリア帝国の国土全体を覆っていく。それはまるで〖夜霧のヒスイ〗が使う技。〖(とばり)〗に似たている様に思えた。


「‥‥‥‥まさかヒスイの‥‥‥‥レイド家の誰かも喰ったのか?アンタは‥‥‥最低だな。だが、この時を待っていた。アンタが追い詰められ初めて、ガリア帝国を一気に破壊しようとする時をな‥‥‥」


俺の話は‥‥‥どうやら聞いていない様だ。大技を放つのに集中している。先程の不気味な泥の様な姿から、妖精族の愛らしい少女の姿へと戻っている。


あの赤の女王が取り込んでいる妖精族の少女の顔、どこかガラ先生に似ているな。


「フフフフフフフフフフフフ‥‥‥‥最初からこうすれば良かったのよ。 最初から私の衣装(ドレス)でガリアを覆い、まとめて消滅させてあげれば、こんな子供と言い争いなんてしなくて良かったの‥‥‥‥私の〖力〗と赤黒の衣装(ドレス)で滅びなさい。ガリア帝国‥‥‥」


「そんな事。させるか‥‥‥天雷魔法〖雷明(らいめい)〗‥‥‥‥約束どおり。合図は出しましたからね。師匠。そして、集え魔獣達。魔獣行軍(スタンピード)の終着点は赤の女王だ」


それが切っ掛けだった。俺が放った言葉がトリガーとなり、赤の女王に魔獣達が襲いかかる。


「ギュルアアア!!!」「キシャアアア!!!」「ルオオオガアアア!!!」「ギャルルルルル!!!」「ウオォオオオオ!!!」


「フフフフフフフフフフフフ‥‥‥‥何かしら?これはぁ?!!!!!この化物共はぁ?!!!」


「‥‥‥‥軽く十数万は居る。物量に押し潰されて、消耗しろ!赤の女王」


〖異界〗から来た。悪意を排除する為、魔法大陸(エウロペ)中から魔獣達が行軍する。


「お、お前のせい?お前がこんな量の化物達を私に向かわせているの?フフフフフフフフフ‥‥‥ふざけるんじゃないわよ!!!」


「ベヒーモスの〖魅了〗と魔獣達の総意だ。アンタは魔獣達から脅威と判断された。だから、異物のアンタを彼等は全力で殺しにかかるのさ」


「クソッ!クソッ!クソッ!クソッ!!!!!何なの?それは?!私はこんな化物達に‥‥‥邪魔されてなるかあぁぁ!!!赤黒纏装束(ルベルアーテル・ストラマギア) ・〖終幕(テルミナス)(サングイス)惨劇(トラゴエディア)〗」


魔獣行軍(スタンピード)(あらが)うように、赤の女王はガリア帝国を滅ぼす為の赤と黒の死のカーテンを展開する。


「堕ちた魔女の最後は〖魔女の夜会(ワルプルギス)〗に始末されるか‥‥‥‥」





北『●●地方・輪廓の天楼』

〖エヴァンジェリン・エスフィール〗


「あー、ヤっちゃったねぇ。あの娘。とうとう越えちゃいけない所までヤっちゃったかぁ‥‥‥〖異界〗に逃げて手出しできなかったけど、外界に危害を加えたら‥‥‥それなりの報いは必要だよね?グー‥‥‥〖緑の懲らしめ〗を‥‥‥」



南『ティアマト地方・魔道船ユピテル』

〖シエル・オルタナティブ〗


「数世代前の魔女の暴走。止めさせて頂きます。〖紫の処罰〗を‥‥‥‥」



南『フレイヤ地方・レッドローズ国』

〖リルマーズ・アルカディア・トリストメギストス〗


「‥‥‥‥何あれ?凄いわね。それにしても、何で今更、表舞台に出てきたのかしらね?異界の逃亡者さんは、出てきたら標的にされるなんて分からないのかしら?‥‥〖赤の鉄槌〗を‥‥‥」



西『ヘファイストス地方とアテナ地方の境界‥‥‥?????』

〖マーリン〗


「来たね、合図が‥‥‥‥それにしても完璧なタイミングだよ。流石、愛弟子」


〖テトクリス移動中〗


(我が弟子、時間が無いから早口で言うよ)


(はい?何ですか?愛の告白ですか?)


(‥‥‥違うよアホの子。良いかい!もし、赤の女王がガリア帝国を滅ぼす程の、破壊行為をしようとし始めたら、上空に何でも良い、合図を送ってほしいんだ)


(合図?何でも良いんですか?)


(うん。赤の女王が暴走するタイミングさえ分かれば、後はこっちでなんとかするからよろしく頼むね。愛弟子)


(‥‥‥‥了解。なんとかやってみせます。マーリン師匠)


「神代の魔女達の汚点よ‥‥‥‥消える時が来たね。〖白の失墜〗を‥‥‥‥」



「「「「〖魔女夜(ワルプルギス)終焉(エトワール)〗」」」」


緑色、紫色、赤色、白色の〖神秘〗がガリア帝国・首都・テトクリスに向かって行く。そして、その〖神秘〗は赤の女王が造り出した赤と黒のオーロラへと注がれ、消滅させたのだった。



特区〖ラティニウス〗


「何?‥‥‥‥‥私の〖(サングイス)憎悪(オディオ)世界(ソムニウム)〗が消滅した?」


「‥‥‥‥マーリン師匠達はどうやら成功したみたいだな」


「フフフフフフフフフフフフフフフ‥‥‥‥‥貴方?何か知っているのね?!!教えなさい!!教えて、私の力になり‥‥‥‥‥」


赤の女王は叫び始めたかと思うといきなり黙り込んだ。


「‥‥‥‥私の中の〖魔女〗の力が‥‥‥消えた?‥‥‥フフフフフフフフフフフフフフフ‥‥‥そんなのあり得ない!あり得ない!!これじゃあ、私が取り込んだ愚か者達の命が保てなくなる‥‥‥私が殺されていく?!!!!アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!命が無くなっていくっ!!!!」


そして、続くは万を越える魔獣達の行軍による、命の蹂躙‥‥‥‥赤の女王は数万回死んだ。


だが、それでも彼女は生きていた。数万もの魔獣達の屍体の頂点に立ちながら‥‥‥‥


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