表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
665/867

幻創決戦・〖國終りて、甦生しは勇ある者〗No.28 白梟と獣達の狩遊場


ガリア帝国 特務(ララス)特区〖ラティニウス〗


空には深緑龍が〖魔の者〗を殺す鱗粉を撒く。


首都・テトクリスの建物は瓦礫と化し、首都に住まう人々は忽然と姿を消した。


東西南北の地からテトクリスを目指して、魔獣行軍(スタンピード)が沸き起こる。


ガリア帝国‥‥‥‥新スリアの國は滅亡の危機を迎えつつあるのだった。




白梟(オウル)獣達(ベースティア)狩遊場(サラ・グラン)〗内


テトクリスに着いてから、俺と赤の女王の闘いは一進一退を繰り広げている。狩遊場(サラ・グラン)の中に造り出された幻獣達を操り、勝つ為の準備を整えていた。


「行け‥‥‥幻想の鳥達よ‥‥‥」


「「「「「ヒュルアアアア!!!!」」」」」


「フフフフフフフフフ‥‥‥‥邪魔よ。不愉快!!!」


「幻想獣。追随しろ‥‥‥‥」


「「「「グルルルルルル!!!!!!」」」」


「次から次へと何処から沸いてくるの? フフフフフフフフフ‥‥‥‥邪魔、邪魔、邪魔。私の邪魔をするんじゃないわよ!!」


「無駄だ。この中の鳥や獣達は全て幻想。アンタを捕えておく為の箱庭だ」


「何が箱庭よ。私はこの新たな大国である、スリアの國の女王。私の箱庭はこの旧ガリア帝国の全てなの。だから誰も私に逆らえないのよぉ!!」


「‥‥‥どうやらアンタの味方は居なくなったみたいだな。赤の女王。天雷魔法〖雷雲(らいうん)〗」


「フフフフフフフフフフフフ‥‥‥‥貴方が何を言っているのか分からないわ。私には数えきれない程の新た民が、兵士が居るのに‥‥‥‥嘘つくんじゃないわよ!! 赤黒纏装束(ルベルアーテル・ストラマギア) ・〖(ルベル)布地(アウラエア)〗」


俺は灰色の雲を展開した。そして、赤の女王に向け強力な雷撃を落とした。

赤の女王は雷撃を朱色の布の様な物を造り出し、俺が放った雷撃を包み込み、消滅させてしまった。


「フフフフフフフフフ‥‥‥‥そんな分かりやすく攻撃、幾らでも防げるわ。迷いの少年。お前がセルビアと言う国で、大アルカナの〖恋人〗を倒したとか聴いていたけど。あの報告はデタラメだったのね」


「‥‥‥‥何でお前がセルビアの事について知っているんだ?」


「気になる?何?気になるの?そう?気になっちゃうのね。あの、出来損ないの怪物について」


「何、自分は違う。みたいな風に言っているんだ?アンタだって、混ざり者なんだろう?白き姫から貰った紙にだって‥‥‥」


ドガンッ!!!


俺が喋っている途中、突然、赤の女王が自身の拳で、地面おもいっきり殴った。


「フフフフフフフフフ‥‥‥それ以上、喋らなくて良いのよ。姉は私よりも優秀で、だから大アルカナNo.6に収まった。私はNo.8だったのに、そして、重要な地とされる〖セルビア〗を姉は任されたのよ。だから少し、ちょっかいをかけてやったのよ。〖魔の者〗達を貸してあげた。でも、姉は私の手助けが無くても、〖妖精國(アルフヘイム)〗を落としかけていた。でも、貴方にそれは阻止され、死んだんでしょう?なら、私が今、この場で貴方を殺せば、私は姉よりも優秀でだって事が証明されるわけよね?なら‥‥‥なら、私の為にアンタ。死んでくれない?」


長い台詞だった。そして、気持ち悪い何かかがそこには居た。感情が(たかぶ)って今の身体の維持ができなくなったのだろうか?

溶けていた‥‥‥身体が溶け、少女、老婆、魔獣、その他にも色々な形態に常時、変貌し見ていて不快になってくる。そして、どの姿も悲しみと絶望の表情を浮かべていた。


「お前‥‥‥‥いったい、これまで何人犠牲にして取り込んできたんだ?そして、その姿は何なんだ?」


「新人類‥‥‥いえ、新スリア人よ。いずれは旧ガリア帝国の民も私の様に変えて言ってあげる。いいえ、魔法大陸(エウロペ)‥‥‥いえ、魔法世界(アリーナ)まで私のこの姿が新たな、人類になるの! フフフフフフフフフフフフフフフ。皆が私に、皆が醜い姿になって私は綺麗のままにしてあげる。そう私は赤の女王‥‥‥御伽の國の愛らしい女王なのよ」


「‥‥‥切り刻め、幻獣達よ」


「「「「ルオオオオオオオ!!!!!!!」」」」


俺の命令と同時に、狩遊場の偽りの幻獣達が一斉に赤の女王へと襲いかかる。


「ギャアアア?! フフフフフフフフフフフフ‥‥‥痛いじゃない?私が喋っている途中に何をするのよ?」


「奴の身体に風穴を開けてやれ。幻鳥達」


「「「「ヒュルアアアア!!!!」」」」


「ガアァアアアアア!!!!何なのよもう?!」


「お前との会話には少し疑問があった‥‥‥‥まるで多重人格者と話している様な感覚だな。昔、何かの動画で見た事がある。取り込んだ人達を全部吐き出させてやる。この化物」


「‥‥‥‥誰が化物だ?‥‥‥‥フフフフフフフフフフフフフフフフフフ。化物にこんな美しい攻撃はできる?ねぇ?ねぇ?ねぇ?今、見せてあげるから教えなさいよ。赤黒纏装束(ルベルアーテル・ストラマギア)‥‥‥‥〖(サングイス)憎悪(オディオ)世界(ソムニウム)〗‥‥‥‥さぁ、この闘いも本番といきましょう。旧ガリア人の最後の舞踏会の始まり‥‥‥貴方の力の全てもこの私のものになるのよ。フフフフフフフフフ‥‥‥‥フフフフフフフフフフフフ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ