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終幕・終れ終りて交ざり合い破れり No.6 破れる境界線

今回は七千文字あります。すみません。


〖神成 刹那所有物・神話級魔道具〖最果ての孤島〗内〗


異空間魔道具〖最果ての孤島〗には擬似的な海、気候、島、家、植林等があり。内部での暮らしが可能である。そして、現在、異空間魔道具の中には、別大陸からやって来た銀髪のソフィアと言う少女と懐中時計を手に持ち、焦った表情の白兎が居た。


「魔道具の中なのに中は暑いですね~、ヘンリー様」


カチコチ‥‥‥カチコチ‥‥‥‥


「はぁ、そうですな‥‥‥しかしこんな時に呑気ですね。ソフィアお嬢さんは‥‥‥‥《時が来るまではこの南国の孤島に避難してくれ》とナルカミのダンナさんは言っていましたがね‥‥‥‥〖ブラックハート〗で起こった戦いが何処も終わっていませし。このままでは取り返しのつかない事になってしまう‥‥‥〖卵〗だけでも回収しないと七聖―女神―のあの方にお仕置きされてしまう。ナルカミのダンナさん。どうにか〖赤の女王〗を止めて下さい!!」


ヘンリーが懐中時計を強く握りしめながら、異空間魔道具の青空に向かって叫び声をあげた瞬間。


「ヘンリー様。見て下さい~、お空から宝石や魔道具がいっぱい降って来ます~」


「‥‥‥‥はい?宝石‥‥‥いえあちきが欲しいのは高価な物ではなく、輪廻を司る〖卵〗でしてね。ソフィアお嬢さん‥‥‥‥てっ?!宝石?魔道具?何故、こんな異空間の空に落ちて来るのです?!それに、あれらは赤の女王様が〖不思議の国〗中から略奪した極めて価値が高い代物ばかりの神話級の財ではありませんかっ!!」



〖ハートの城・宝物庫〗


「ジュゼッペ。早く彼の持つ収納魔道具に〖不思議の国〗の宝を詰め込むのです」


「‥‥‥‥今、やってるべ。ティターニア嬢王様。たくっ!元気になった途端にこうだもんな。本当にアンタは昔っから〖守護者〗の扱いが酷い婆‥‥‥」


パキンッ!


「何かしら?今、とても不快な言葉が聞こえたのだけど?」


「扱いが上手い嬢王様だと言ったべ。我等が王」


「‥‥‥‥そう。それなら良いわ」


‥‥‥‥‥宝物庫にあった鎧を片手で粉々に砕いたぞ。これがティターニア嬢王様か‥‥‥‥ヤバい魔力の塊みたいな人だな。しかし、宝物庫に来着いたら、ジュゼッペは居るし。ジュゼッペの腹の中からティターニア嬢王が出てくるし‥‥‥いったいどんなドッキリだよ。


「しかし、良いんですか?ティターニア嬢王様。宝物庫の中の物を全部。俺が持っている収納魔道具の中に入れちゃって」


「えぇ、それしか生き残る道はありませんからね‥‥‥‥それよりも貴方には挨拶と御礼がまだでしたね。〖不思議の国〗の嬢王〖ティターニア〗です。この度は私を自由にして頂けではなく、身体の傷を〖聖石の粒屑〗を使い、治して頂きありがとうございました」


「いやー、助かって良かったですね‥‥‥それよりも本当に全部収納するんですか?‥‥‥‥この量を?」


〖ハートの城〗の宝物庫に納められている財宝はとても多い。無尽蔵の蔵〖黄金の宝物庫〗なら余裕で全ての宝を収納できるだろうが、今は何故か〖黄金の宝物庫〗を使用する事ができない。その為、元から予備として身に付けていた〖最果ての孤島〗に収納している。


異空間魔道具〖最果ての孤島〗。ティアマト地方のザキントス島位の大きさがある孤島。これは俺のとっておきのプライベート避難所魔道具の一つだったが、今は緊急時。使うしかないか。


「はい。全て回収して下さい。そうすればこの〖異界〗が潰えたとしても、この宝物庫の方々が無事ならば、〖不思議の国〗を建て直す事も叶うのでよろしくお願いします。外界の方」


「分かりました‥‥‥‥もう少しで終わります。待ってて下さい」


全て‥‥‥‥宝物の中には何かしらの意思を感じる魔道具もある。それにこれ等の宝石や魔道具は〖赤の女王〗が不思議の国の人達から略奪した物と言ってきた‥‥‥‥全部。この〖異界〗の誰かだったって事か?だからティターニア嬢王はこれ程までに必死何だろうか?


「娘っ子。王は気が強くて、五月蝿い人だから許してやってくれろ。こう見えても本当は優しい人だからよう。」


「誰が娘っ子だ。俺は男だ。嘘つき木人形」


「誰が嘘つき木人形だべ。オラは〖イエローリング〗の守護者。ジュゼッペだぞ‥‥‥元だがな」


「そして、私が〖ブラックハート〗の〖守護者〗ティターニアです‥‥‥‥元ですがね」


「どっちも元なのかよっ!」


‥‥‥‥最初に会ったのジュゼッペだった。赤の女王御茶会の会場で赤の女王と戦闘が始まり、いきなり赤の女王に吹き飛ばされた木の椅子がこのジュゼッペだったのだ。


(クソッ!何で俺ばかり執拗に狙ってくるんだ?赤の女王は‥‥‥それに俺の〖黒衣〗が復活した事を何で知ってる?)


(おいっ!アンタッ!そこの幼顔の娘っ子ッ!!おーいっ!)


(誰が娘っ子だっ!俺は中性的な顔なだけでれっきとした男だっつう‥‥‥の?‥‥‥てっ‥‥‥‥人が椅子に変えられてる?)


(おぉ、気づいたかよ?良かった。良かった。オラは木の人形のジュゼッペだっべ。よろしくなぁ)


(ジュゼッペ?‥‥‥‥それって確か〖不思議の国〗の六人の守護者の一人だよな?)


(おっ!オメェさんはオラの事を知ってんのか?なら話が早えだな。オラはとある人を助ける為に捕まった振りして〖ブラックハート〗にやって来たんだがなぁ。赤の女王の拷問で木の椅子に変えられちまっただよ。身動き取れなくなっちまってよう。助けてくれぇ。頼む)


(木の椅子?‥‥‥つうかアンタ。木妖精(ドライアド)だろ?何でそんな最高位の種族が拷問されて木の椅子何かに)


(そんなもんはオメェ、あのトンチキで狂った〖赤の女王〗がオラ達〖守護者〗の聖域を荒らしに荒らし回ったせいだべ‥‥‥‥辛うじでオーロラが機転を効かせて白の塔に引きこもったお陰で最後の聖域は落ちゃいないんが、唯一の救いだなぁ)


(‥‥‥‥あの女王は聖域荒らしをしたのか?‥‥‥‥それでこの〖異界〗は可笑しな天候や魔力災害が起こっていたんだな)


(んだんだ。極めつけはこの〖異界〗の嬢王たるティターニア王を騙して捕まえてな。幽閉しちまっただよ。そして、自分から《私はこの〖不死議の國〗の新なる女王よぉ!!》とかぬかして暴れ始めただよ)


(そして、今に至ると‥‥‥‥今、蘇生魔法を使うと赤の女王に居場所がバレな‥‥‥ほら〖聖石の粒屑〗だ。これを飲めば呪いや身体の損傷を元に戻せるぞ。ジュゼッペ)


(オメェさん。それ幻の蘇生星の粉でねえかっ!何でおめえさんが持ってるだぁ?)


(ヘスティア地方のとある国に居た時にパクった。それとこれは前にこの〖異界〗に来た時にパクった城中の鍵な)


俺はそう言って、前回。アリス王女と共にハートの城に来た時にくすねた万能の赤鍵と聖石の粒屑をジュゼッペに渡した。


(おぉ、動ける様になっただっ!助かったべぇ‥‥‥‥しかしオメェさん。相当手癖悪い奴だな。感心するべ)


(そりゃあ、どうも。動ける様になったんなら早く行った方が良い‥‥‥赤の女王が来る)


(はぁ?マジかぁ?なら逃げるべさぁ。オメェも早く逃げるべよ。ティターニア王とオラが復活すれば、他の四人を集めて戻りの儀式ができるからよう。だからもう少しだけオラに力を貸してけろ)


(儀式?なんだそれ?‥‥‥てっ!言っている間に来やがった。ジュゼッペ。アンタだけでも城の中に逃げな、聖魔法〖後天の道筋〗)


(おぉ?オラの身体が勝手に宙に?お、おいっ!小僧っ子話はまだ終わってねぇでよおおお!!!)


俺は聖魔法を使いジュゼッペをハートの城へと逃がした。そして、それと入れ替わるかの様に全ての現況が俺の前にやって来た。


ドガアアアンンン!!!!


(フフフフフフフフフフフフ‥‥‥‥見つけた。私の新しい黒のドレス‥‥‥‥さっさと寄越しなさい。迷いの少年)


(‥‥‥‥今は使えないんだがな。しかし、何で俺の〖黒衣〗が復活した事をアンタが知っているんだ?)


(フフフフフフ‥‥‥ハンプティダンプティよ。私の腹心は何でも知っているの。フフフフフフフフフ‥‥‥‥)


(ハンプティダンプティ‥‥‥‥卵男爵?‥‥‥〖卵〗?まさか。おいっ!アンタ、そのハンプティダンプティって‥‥‥)


(お話はそこまでにしておきなさい。黄の方‥‥‥‥今は目の前の赤の女王に集中を)


卵男爵の〖卵〗について考えようとしたら、オーロラ姫が現れて戦闘が再開したんだよな。そして、渡されたのがこの紙‥‥‥‥。



〖木の人形〗

〖神代の騎士〗

〖ガリアの希望〗

〖真実の黒の嬢王〗

〖海の歌姫〗

〖赤狼の雌〗

〖勇敢な兄妹〗

〖白き偽りの姫〗


「‥‥‥しかし、なんだこれ?六なら分かるが何で八なんだ?」


「んー?なんだ?その紙切れは‥‥‥〖木の人形〗はオラだな。それと〖白き偽りの姫〗はオーロラか?」


「〖真実の黒き嬢王〗は私の事ね。黒の水晶は所持していたし」


「んだな。王は腹黒嬢王だからな‥‥‥グゴォ?!」


ドゴオオンン!!!


「誰が腹黒嬢王ですか?嘘つき木人形‥‥‥」


‥‥‥なんだかこの二人の関係が何となく分かってきた。妖精族の嬢王と木妖精(ドライアド)のコンビ。成る程、どちらも高位種族なら相性も良いんだろう。


「‥‥‥オーロラ姫様はこの紙切れに書かれた人達に合えば分かるって言っていたんですが」


「オーロラが?‥‥‥ジュゼッペ。〖緑の水晶〗は持っていて?」


「んあ?いや、変な虫野郎に取られちまっただな。んー?でんも、しねえな。虫野郎の魔力気配」


「‥‥‥‥〖レッドウルフ〗〖イエローリング〗〖ブルーミーティア〗〖シュガーグリーン〗〖スノーホワイト〗五つの地域から大勢の〖不思議の国〗の住民達が集まって来てるわ」


「ほーん。なら各地で反乱でも起きたんだべ?‥‥‥それなら全員この〖ブラックハート〗に来てるかもしれねえなぁ‥‥‥間に合うかよ?王よ」


「〖ブラックハート〗に八人全員が集まっていても、此処には〖黒の水晶〗しかないのよ‥‥〖白の水晶〗はオーロラが持っているでしょうけど残りの四つがないと話にならないわ」


「残り四つの水晶‥‥‥‥とっ!やっと宝物庫の中の財宝を収納できましたよ。ティターニア嬢王」


「‥‥‥凄い。ありがとう。外界の方。まさかあの量を全て回収できるなんて思っても見なかったわ」


「んだなー!オラもビックリしたが‥‥‥それよりも今はこれからの行動だよなぁ?どうすんだ?とりあえず三手に別れて、各戦地に行くかぁ?」


「‥‥‥いえ、三手に分かれるよりもこのまま一緒に行動した方が安全です。外界の方。私達もその異空の魔道具の中に入ってもよろしいでしょうか?私達と一緒に共に居れば私達の〖加護〗の恩寵も付与されますので」


「え?えぇ、良いですよ‥‥‥とうぞ。てっ!何で簡単には許可してんだ?俺は?」


「ティターニア嬢王の〖(こうべ)の加護〗のせいだべな。〖加護〗なんて、この世界じゃあ持つ者は一握りなのに、なんちゅう〖加護〗の無駄遣いだよなぁ!ハハハ!!オメェさんもそう思わねえか?外界の‥‥‥」


ドガアアアンンン!!!!


「黙りなさい。ジュゼッペ‥‥‥蹴りますよ。それに私には〖春風の加護〗もありますから」


「‥‥‥‥もう蹴られてるべよ。王‥‥‥‥」


仲が良いな。この二人‥‥‥‥しかし、〖頭の加護〗何てもんがあるのか。(こうべ)‥‥‥‥服従や精神支配の力でもあるのだろうか?


しかし、俺は本当に精神系の力に弱いな‥‥‥‥


「では、二人は〖最果ての孤島〗中に‥‥‥この中には俺の仲間のソフィアと言う少女と召し使いの白兎がいるので、何かあれば白兎の方をこき使って下さい」


「了解しました。外界の方‥‥‥それとこれは貴方に今、必要な〖黒外角の法〗。私を癒していただいた報酬としてお渡しします」ズズズ‥‥‥


「んだな‥‥後、五人と〖六色結晶〗が四人必要だがよう‥‥‥もう時間がねえでねえか?」ズズズ‥‥‥


「‥‥‥‥時間がない?‥‥‥‥あぁ、そういえば〖卵〗についてあの二人に聞くのを忘れてた。頭がボーッとする。ティターニア嬢王の〖加護〗のせいか?‥‥‥それとこれが‥‥‥‥俺に今の身体でも使える様になる〖黒核〗‥‥‥オーロラ姫の言っていた〖纏い外格の黒核〗と呼び方が違うのが気になるが。これを使えばまた〖黒衣〗が自由自在に‥‥‥‥」


その時だった‥‥‥空っぽになった宝物庫の壁が崩壊し、狂喜に笑う赤の女王が現れたのは。



「〖雪の神氷〗」

「〖白銀の(オージェンタム・ウェントゥス)〗」


白と白銀の色鮮やかな魔力が空っぽの宝物庫内を舞う。


「フフフフフフフフフフフフ‥‥‥‥‥痛いっ!痛いっ!アアアアア!!!!凄く痛いわあぁぁあ!!!可哀想な私!!!!傷ついちゃったわじゃないいい!!!フフフフフフフフフ!!!!!」


ドガアアアンンン!!!!


「は?〖赤の女王〗?」


「‥‥‥‥手応えが全くないですね」


「だね~!全く硬い衣服を着ちゃって‥‥‥‥てっ!バカ弟子が何で此処には居るんだい?!」


ん?‥‥‥‥んー?銀髪の美女?‥‥‥‥何処かで会った事ある様な。会いたくなかったと言いたい様な‥‥‥‥俺は目の前の恩師を無視する事にした。


「‥‥‥‥‥オーロラ姫様。無事でしたか。良かったです」


「まぁ。黄の方。どうやら宝物庫の中にあった物は全て回収していただけた様ですね。それに〖守護者〗二人ともう会えるなんて流石ですね。〖黒核〗も無事に手に入れられましたか?」


「えぇ、ここにあります」


「では、呑み込んで下さい」


「は?呑み込む?これを?得体の知れないこんな黒い玉をですか?」


「はい。そうすれば〖黒核〗はあなたの魔力回路に融け合って、〖黒衣外装〗として使える様になるでしょう‥‥‥‥では早く呑み込んで下さい」


「いや、こんな物、いきなり呑み込めって言われても‥‥‥‥」


「ムカッ!おいおい。アホ弟子!!!最愛の師匠と再会したというのにガン無視決め込むとは良い度胸じゃあないかい?少し会わない間に、このお師匠様の恐さを忘れてしまったのかな~?」


俺とオーロラ姫が呑み込む呑み込まないの押し問答をしていると完全スルーしていたマーリン師匠に後ろから背中を叩かれ‥‥‥‥


ドンッ!‥‥‥‥ゴクンッ!!


「‥‥‥‥まぁ、一呑みですか。普通は魔力液かして少しずつ呑むのですが」


「アッ!ゴメン‥‥‥愛弟子‥‥‥大丈夫かい?そもそもき、君が私を無視するのがいけないんだぞ‥‥‥‥ゴメン」


「‥‥‥‥これは‥‥‥‥」


「愛弟子?」


ティアマト地方で味わった感覚‥‥‥二度目の懐かしき感覚。全盛期の身体から切り離した〖黒衣〗。目の前に居る〖赤の女王〗が所望し〖不死議の國〗から外界に帰る為に払わされた対価‥‥‥〖黒衣〗。五年若返ってしまい、もう使えなくなった力だと思っていた。俺の全盛期を支えた能力の一つが復活していく。


「〖外装格黒衣〗‥‥‥‥身体にはまだ纏えないが操作や武器には賦与できそうだな」


「お、おーい。愛弟子。お、怒るてかい?‥‥‥‥いや、それもこれも君が魔法大陸(エウロペ)の国中から盗んだ金銀財宝を盗んだのが事の発端なんだからね‥‥‥私、悪くないよね?」


「白の魔女さん。お話はそこまでに‥‥‥来ます」


「フフフフフフフフフ!!!!!それ、それ、それは私の新しいドレス?!黒いドレスなの?ねぇ?ねぇ?ねぇ?!!!!欲しいっ!欲しいわっ!二着目の私のドレス。寄越しなさいっ!!対価としてっ!再び私に差し出しなさいっ!!迷いの少年!!!!」


「五月蝿いな‥‥‥今、懐かしい気持ちに浸ってるんだ。邪魔しないでくれよ‥‥‥‥〖黒衣外装格〗‥‥‥‥〖黒雷糸〗」


黒き糸針の稲妻が〖赤の女王〗の身体を貫く。


「フフフフフフフフフフフフ?!‥‥‥‥ギャアアアアアアアアアア!!!!良いわ。欲しい、二着目の黒いドレス!!!私にこそ相応しい。良いわ!良いわ!もう我慢の限界!!!ハンプティダンプティッ!!!もう良いわ!!始めなさいっ!!」


赤の女王の悲痛な叫び声が〖ブラックハート〗中に響き渡たり‥‥‥‥最悪の命令が卵男爵(ハンプティダンプティ)へと下る。





〖ブラックハート東 狂喜の処刑場〗


「ホホホホホホホホホホホホホホホホ!!!!我慢の限界ですかな?女王様!!!私も、私もでございましたよおおぉ!!!目の前には忌まわしいガリアの皇族!!!我慢の限界大いに賛成でございます!!!!ホホホホホホホホホホホホ!!!!‥‥‥‥‥ではでは皆様‥‥‥‥‥神代からの〖不死議の國〗の劇場に終幕を‥‥‥‥‥そして、これより始まるは幻想と現実が入り交じる混沌の世界でございます!!!!ホホホホホホホホホホホホ!!!!オホホホ!!!」



(ハンプティダンプティ)〗が割れる。


〖異界〗の異物達が。


現実(ガリア)〗に干渉する。


異なる世界が交ざり終わり始まる。


〖不死議の國〗が〖ガリア〗と合わさり幻想が現実と成り手、混沌と最悪の世界を創る。


〖ブラックハート・宝物庫〗


「‥‥‥‥これは不味いですね。まさか私達から〖白〗と〖黒〗の衣装を奪う前に繋げてしまうなんて‥‥‥予想外の出来事です」


「いや、何を冷静に言っているんだい。君は‥‥‥‥我が弟子。〖黒衣〗が復活して、その右耳の耳飾りは(ピアス)は私の部屋から盗んだ〖最果ての孤島〗だね?」


「‥‥‥‥あぁ、師匠ですか久しぶりですね。さようなら」


「待てコラっ!バカ弟子っ!それを使うよ‥‥‥‥一時的に〖不思議の国〗の正常な子達全員をその中に転移させるよ。それともこのまま君を無理やり捕まえて〖魔法中央国〗の魔法裁判にかけられたいのかい?」


「‥‥‥‥いや無理ですよ。俺には昔、見たいなそんな力あるわけが‥‥‥‥くっ!」


「〖黒衣〗が再び使える様になったんなら〖黒衣転移〗がまた使える様になったよね?愛弟子。座標は私がやるから、この〖不思議の国〗が外と交わる前にやるんだよ。混ざりが終わればまた出してあげれば良いからね。良いかい。これは〖白の魔術師〗としての頼みだからね。言うことを聞かなければ君の‥‥‥〖勇者〗の生存を魔法大陸(エウロペ)中に知らせるからね」


「‥‥‥‥ぐっ‥‥‥分かりましたよ。師匠‥‥‥黒衣転移‥‥‥〖黒雨桷(クロウズミ)〗‥‥‥‥俺達は〖黒衣の纏い〗で対処するしかないか。〖黒の外装〗」ズズズ‥‥‥


「‥‥‥‥まさか、ガリア帝国を巻き込む事になるとは思いませんでしたね‥‥‥‥これは女神失格ですね‥‥‥‥ごめんなさい。〖不思議の国〗‥‥‥‥」ズズズ‥‥‥


「あらゆる決戦は外界とはね。不味い事になってきたね」ズズズ‥‥‥‥



終幕・終れ終りて交ざり合い破れり


終‥‥‥

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